春は、私たちにとっても過ごしやすい季節であり、お出かけなど行動が増えてくる時期でもあります。
そして、それは動物や虫にとっても同じことが言えます。こうしたことはとても自然なことなので、通常であれば何も問題はありませんが、場所が倉庫となれば非常に大きな問題となります。
そんな中でも問題となるのは、ネズミです。食料品を保管する倉庫だけが問題のように思えますが、どんな倉庫でも被害が出ています。
そこで今回は、ネズミによる倉庫での被害やネズミによる被害を防ぐ方法、駆除や退治に関する情報をお伝えします。
動物による被害が多い倉庫
倉庫における動物による被害は多くあります。工場や構造ビルなどでもありますが、倉庫で被害が多い原因は、人の出入りが少ないことです。
動物も生存のために安全な場所を探して、寝ぐらとしたり、子供を育てたりします。本来なら自然の中で適した場所を探すのですが、倉庫は安全な場所として適しているのです。
・人がいない
・生命を脅かす敵がいない
・雨風が凌げる
このような理由から、倉庫に住むついてしまいます。
倉庫にやって来る動物
実際に倉庫に集まってくる動物として挙げられるのは、鳥です。鳥は、日中は空を飛び回りますが、日が沈むと巣に帰って行きます。
この習性から、倉庫にやって来る理由がわかります。
巣作りしやすい
鳥は、安全な場所として高いところに巣を作ります。羽を休めるのも木の上です。これを倉庫に置き換えてみると、屋根や下屋が該当します。
倉庫の中にで巣を作られると商品や資材に被害が出てしまう可能性があります。
繰り返しやって来る
巣作り以外にも羽を休める時に適しているのが、梁や樋です。こうした場所に一度でも止まると安全な場所として繰り返しやって来るようになります。
また、入り口が空いている場合は、誤って侵入して来ることもあります。この場合は、鳥の方がパニックを起こして倉庫内で暴れることも考えられます。羽が飛び散り、逃がそうとする従業員に抵抗して上手くいかないため、時間が取られてしまうこともあります。
虫による被害
近年では、輸入される商品や資材について、人体への影響も考えられる虫が入ってくることもあります。商品や資材には影響がないとしても、人体への影響を考えると安全に働ける場所ではなくなります。
保健所からの指導、防護服の用意など時間と費用がかかる話に発展していきます。
倉庫で考えられるネズミの被害
鳥や虫によっても様々な被害があり、それによる倉庫でのトラブルは多数あります。しかし、こうした動物による被害の中でも一番困るのがネズミによる被害です。
ここまでご紹介してきた被害は、大きく二つに分けることができます。それが「健康被害と経済的被害」です。鳥と虫による被害は、いずれかに分けることができますが、ネズミによる被害はどちらにも該当します。
つまり、倉庫における被害は考えている以上に酷いことがいえます。
健康被害について
ご存知のようにネズミは不衛生な生き物です。そのため、病気の原因となる細菌、ウイルスなどを体内に持っています。
実際に人がネズミ噛まれるということはほとんどありませんが、体内から出る糞尿によって倉庫内の環境が不衛生となり、従業員の健康を脅かすようになります。
経済的被害について
ネズミは小さい動物ですが、とても獰猛な動物です。そしていろんなものをかじる習性があります。よく聞くケースとして電線をかじって感電することがあります。
他にも、ネズミはありとあらゆるものをかじります。
・建物、設備、配管、配線
・壁の中の断熱材
・保管されているもの
こうして並べてみると分かるように、どれも倉庫という建物を守るために必要であったり、倉庫が守っているものをかじることがわかります。
これらをネズミにかじられると、次のような被害が考えられます。
・漏電、火災により倉庫を消失する
・修理や買い替えによる費用が発生
・商品や資材を預かれない
どれをとっても時間と費用がかかってしまうこと、そして、お客様の荷物を預かったり、品質が保証できる環境ではなくなるため、倉庫としての価値を失うことになります。
倉庫でネズミの被害を減らすためにできること
ネズミは、倉庫にいる痕跡を残します。かじったり、糞尿があるなど、わざわざいることを教えてくれるように。
そんな痕跡を見つけたら退治するの前に、被害を最小限に抑えることを考えてください。
ここでは、倉庫でのネズミによる被害を減らす方法をご紹介します。
餌を置かない
食料品はもちろんですが、私たちでは考えにくいものを食べることがあります。例えば、ペットフード、生花は食べてしまいます。そして、事務机にも侵入するようです。小腹を満たすおやつなどもあれば狙われます。
まず、排除できるものは徹底して同じところに置いておくのはやめましょう。商品や資材として倉庫で保管するものなら、ネズミ駆除に使われるもの罠を仕掛けておいてください。
不衛生な場所を作らない
次に、ネズミにとって環境の良い場所をなくしていきましょう。食い散らかしている場所、糞尿があるばしょを確認してください。そこがどんな場所であってもまずは掃除をしてください。そして、ネズミが寄りつかないように工夫してください。
隠れやすい、壁や配管周りは特に注意してください。
また、場合によっては、建物や設備が欠損している場所から侵入してきている可能性もあります。その場合には、劣化によることなので、修繕してください。工事が入ることでネズミが逃げていくこともあります。
ネズミを退治する3つの方法
ネズミによる被害を減らす対策ができたら、いよいよネズミを退治します。
被害状況を確認することで、どこにネズミがいるのか、どこを歩いているのかが、想像できたのではないでしょうか?
実は、これが退治するためには必要なのです。 これからご紹介する3つの方法は、こうしたネズミが通った場所に設置することで効果が期待できるからです。きちんと把握しておきましょう。
ネズミ取りを置く
ネズミを捕獲するカゴなどをいくつか設置していきます。捕まえるために食料をおいておびき寄せます。食べるものがなくなっているので、好みそうな食べ物を置いておくと、比較的捕まりやすく状況を作ることができます。
薬(殺鼠剤)を置く
ネズミの繁殖力は強いので、これ以上増やさないことを目的として毒エサを設置していきます。あらかじめ、どこで食べているのかを把握しているので置く場所の目安はあります。
まずは、薬が入っていないエサを置いて、食べに来ることを確認します。食べる場所、食べていることが確認できたら、そこに薬を設置します。一回で効果があるものもありますが、生命力が強いので繰り返し薬をおいた方が効果は高いです。
忌避剤を使う
ここまでの二つの方法で、ネズミを退治することは可能です。そこに加えてやっておきたい方法が忌避剤です。忌避剤とは、ネズミが嫌がる臭いを使って追い払うものです。
何かしら対策が始まれば、ネズミも住みづらくなり出ていくことが考えられます。しかし、二度と来ない環境にできたかといえばそうではありません。そのため、寄せ付けないようにしておくことが大事です。
不快な臭いは、人にとっても嫌なものでありストレスとなったり、体調を崩すきっかけにもなります。忌避剤はネズミにとっても同じことが言えます。
一時的に設置するより、長期的に設置することでネズミにとって嫌な場所になっていきます。
まとめ
倉庫におけるネズミの被害、退治する方法をご紹介しました。
年々、動物による被害が増えています。山にいた猿や猪が降りて来るような話も珍しいことではなくなりました。
倉庫では、そこまでの被害を聞くことはありませんが、相手も学習するので対策は常に考えておく必要があります。
倉庫において、被害が大きくなる前には早い段階から対策ができるように考えていきましょう。