この記事では次の内容をまとめています。
- 工場・倉庫の検品作業の重要性
- 検品作業を効率化する方法
- 効率化するときの注意点
検品作業を効率化しようと考えている工場や倉庫がすべきことを全てまとめました。
工場・倉庫が検品作業を効率化する方法8つ
この章では検品作業を効率化するコツをご紹介します。
1 | ハンディターミナルを導入する |
2 | RFIDを導入する |
3 | 検品スペースを綺麗に保つ |
4 | 検品に使う道具の置き場を決める |
5 | 作業の流れをマニュアル化する |
6 | 質問しやすい環境を作る |
7 | ダブルチェックをする |
8 | アウトソーシングする |
ハンディターミナルを導入する
ハンディターミナルとは片手で握れるほどの大きさの機械で、バーコードをスキャンしたり、情報を入力したりすることができます。
入荷した製品や原材料のバーコードをスキャンしながら検品作業をするようにすれば、全て手作業で行っていた場合に比べて大幅に時間を削減することができます。
また、データが自動で入力されていくので、検品ミスが起こりにくいのもメリットの1つです。
ハンディターミナルについてはこちらの記事で詳しくまとめていますよ。
RFIDを導入する
RFIDとは無線で情報のやりとりができるもので、タグやシールなど様々な形があります。
身近なところでは無人レジを導入しているアパレルのお店でRFIDのタグが洋服につけられています。
RFIDはハンディのように1つ1つスキャンしなくても、一度に複数のタグを読み込めるため、さらに時間を削減することができます。
ただし、導入に多額のコストがかかるのが難点です。
RFIDについてはこちらの記事でもまとめています。
検品スペースを綺麗に保つ
検品作業を行うスペースは整理整頓を心がけましょう。
なぜなら、散らかっていると作業を始める前に片付ける時間が必要になり、無駄な時間がかかってしまうためです。
そこで、検品作業が終わったら、次にすぐ作業に取りかかれるように綺麗な状態にしましょう。
検品に使う道具の置き場を決める
作業を効率化するためには検品に使う道具の置き場を決めましょう。
使ったら指定の場所に戻すことで、スペースを綺麗に保てるようになります。
また、作業開始時に道具を準備する時間を最小限にすることができます。
各々好きな場所に置くようにすると、どこに何があるのかが分からず、探すのに時間がかかってしまいます。
もし、道具の置き場が決まっていなければ、場所を決め、従業員に周知しましょう。
作業の流れをマニュアル化する
検品作業の流れを決めておくと、作業がスムーズに進みます。
従業員がそれぞれ好きなやり方で作業をすると、作業が速く進む人もいれば遅くなる人も出てきます。
一方で、作業の流れを統一させれば作業のスピードに大きな差は生まれなくなるはずです。
一番効率的なやり方を調べ、それをマニュアル化し、全員がその通りに作業するように指示しましょう。
マニュアルを作っていれば、新人に仕事を覚えてもらうときも簡単に教えることができます。
質問しやすい環境を作る
従業員が判断に困ったとき、気軽に聞ける雰囲気作りも重要です。
検品作業でミスがあったとき、その対応に追われて時間が取られてしまえば、どれだけ効率化できていても意味がありません。
そこで、効率化したいなら、未然にミスを防ぐ対策も必要です。
従業員が困ったとき、質問しにくい状況であれば、何も聞かずに間違ったやり方のまま作業を進めてしまうかもしれません。
そうならないよう、質問しやすい環境を作っておきましょう。
ダブルチェックをする
ミスを発生させないためにはダブルチェックを導入しましょう。
必要な人員は増えますし、時間もかかってしまい、一見、非効率に思えるかもしれません。
しかし、ダブルチェックをすればミスの発生をかなり抑えることができます。
すると、ミスがあった際の対応に取られる時間は減ります。
誤出荷をして顧客に迷惑をかけることも、企業の信頼を失うことも防ぐことができます。
アウトソーシングする
倉庫作業をアウトソーシングするという方法もあります。
アウトソーシングを受けている企業はいわば倉庫作業のプロです。
そのため、社内の人間が行うよりも効率的に作業を進めます。
作業を外注すればもちろん費用はかかりますが、その分、社内のリソースをより重要な業務に充てることができます。
アウトソーシングについてはこちらの記事で詳しくまとめていますよ。
工場・倉庫が検品作業を効率化するときの注意点2つ
この章では検品作業の効率化を進める際に気をつけなければいけないことをまとめました。
1 | ミスを増やさない |
2 | 現場に負担をかけない |
ミスを増やさない
工場や倉庫で検品作業の効率化を図る際はミスを増やさないように気をつけましょう。
作業を速く進めることを意識すると、仕事が雑になり、ミスが出ることが考えられます。
そこで、ただスピードを速めることを目指すのではなく、丁寧に作業を進めることも重要視しながら対策を考えることが大事です。
現場に負担をかけない
作業の効率化を進めるとき、現場に負担を強いてしまうことがあります。
例えば、作業を速く進めるように上司が急かせば、現場の従業員の反発を招くことがあります。
これではモチベーションが下がり、逆に効率が下がることも考えられます。
そこで、効率化を進める際はどうしてそれが必要なのかを伝えたり、現場の意見も聞いたりして、納得して作業をしてもらえる対策をしましょう。
工場・倉庫における検品作業の重要性
この章では工場・倉庫の検品作業の重要性について入荷時と出荷時の2つの点からご紹介します。
入荷検品
製品や原料が入荷したら、納品書を見ながら数量や種類に間違いがないか確認します。
同時に、破損や傷などがないかも確認します。
入荷検品でミスがあると、在庫が合わなくなり、棚卸しの際に確認作業が増えます。
余剰在庫を抱えるというリスクもあります。
また、工場の場合、欠品があれば原料が足りず、製造が止まって納期に間に合わなくなるという事態も考えられます。
入荷検品はその後の作業全体に影響を与えるものです。
そのため、正しく荷物が届いているか、注意深く点検する必要があります。
出荷検品
倉庫ではピッキングを行なった後に、オーダー通りのものが入っているか確認します。
製造業の出荷検品では発送する製品に問題がないか、数や種類が間違っていないかといったことを確認します。
出荷検品が重要な理由は顧客の元に製品を届ける前の最後のプロセスだからです。
ここでミスがあり、注文内容と違う商品を届けてしまうと、相手に対応の手間を取らせて迷惑をかけますし、信用を失ってしまいます。
また、納品書の入れ違いがあれば個人情報流出にもなってしまいます。
工場・倉庫が検品作業を効率化すべき理由3つ
この章では工場・倉庫が検品作業を効率化すべき理由をまとめました。
1 | ECの成長により商品数が増えているから |
2 | 工数が多いから |
3 | 人手不足が進んでいるから |
ECの成長により商品数が増えているから
EC市場が急成長し、倉庫が取り扱う商品の種類が増え、さらには発送の頻度が増えています。
そのため、倉庫では検品作業が複雑化し、数も増える傾向にあります。
今の作業スピードのままでは現場の負担が増えて、やがて時間内に作業が終わらなくなることも考えられます。
そこで、今のうちから対策を講じ、EC市場の拡大の波を乗り越えられるようにしておきましょう。
工数が多いから
検品作業には工数が非常に多いという特徴があります。
例えば、入荷作業なら、まずは段ボールを開梱し、製品を並べて、数を数えて・・・とすべきことがたくさんあります。
そのため、作業に時間がかかりやすい傾向があります。
そこで、少しでも作業時間を減らせるように効率化を進めるのが望ましいです。
人手不足が進んでいるから
工場や倉庫では人材不足に悩む企業が少なくありません。
日本はこれからどんどん人口が減っていくことが予測されていて、さらに人手不足に悩む企業は増えると考えられます。
そこで、少ない人数でも検品作業を回せるように効率化を進めておくと、人手不足の影響を受けにくくなります。
人手に余裕のある今のうちから対策を始めましょう。
まとめ
工場や倉庫での入荷作業や出荷作業を効率化できれば、EC市場の広がりに対応できますし、人手不足に悩まされることを防ぐこともできます。
ただし、ただ作業を速めることを目的とするのではなく、ミスが出ないように配慮しつつ、対策を考えることが大切です。
今回ご紹介した対策の中で、出来そうだと感じるものからぜひ取り組んでみましょう。
1 | ハンディターミナルを導入する |
2 | RFIDを導入する |
3 | 検品スペースを綺麗に保つ |
4 | 検品に使う道具の置き場を決める |
5 | 作業の流れをマニュアル化する |
6 | 質問しやすい環境を作る |
7 | ダブルチェックをする |
8 | アウトソーシングする |