工場にとって新しい取引先を見つけることは非常に大切なことですが、お互いのニーズが合う企業を見つけ、契約にまでこぎつけるのは簡単なことではありません。
特に、日本は製造業が多いため、ライバルも多く、その分受注を増やすのに苦労してしまいます。
しかし、それをより簡単にするサービスがあるのをご存知でしょうか?
それは製造業のマッチングサービスです。
名前から想像できるように、何かを製造したい企業と、製造する能力を持つ工場とをマッチングするサービスです。
数多くの企業と出会う機会があるマッチングサービスですが、ネット上でやりとりが行われるため、本当に利用しても大丈夫なのか心配になる方も多いのではないでしょうか?
もちろん、リスクが完全にないわけではありませんが、上手く活用すれば会社の売上増加に繋がります。
そこで、今回は製造業のマッチングサービスについて、メリット・デメリット、利用するサイトを選ぶときに見るべきポイントを解説していきます。
どんなサービスか気になる、売上をもっと増やしたいという方は必見ですよ。
製造業のマッチングサービスとは
工場のマッチングサービスは製品を作りたい企業と製造技術を持つ工場をネット上で結びつけるサービスです。
サイトによっては数万の企業が登録していて、新しい取引先を探すことができます。
自分達で企業を探すのはもちろんのこと、コーディネーターに紹介してもらえるサービスもあります。
これまで企業は発注する工場を探す際に、実際に1つ1つ足を運んで環境や生産能力を調べていましたが、コロナ禍によってこれが難しくなったことから、オンラインで完結するマッチングサービスの需要は増えています。
早くから導入することで契約に結びつき、安定した経営に繋がるかもしれません。
工場がマッチングサービスを利用するメリット6つ
今までなかったサービスだけに、本当にこれで受注を増やせるのか、安心して使えるのか疑問に思う方もいるでしょう。
そこで、まずはマッチングサービスを利用するメリットをまとめました。
取引先を増やせる
大きなメリットは取引先を増やせることです。
製造を依頼したい企業は多く、依頼内容も様々なので、自分の会社でできる仕事に出会える可能性が高いです。
取引先が増えると売上が上がります。
また、複数の取引先を持つことで、取引が終わる会社が出ても、打撃が少なくなります。
このように事業の安定化に繋がるというメリットもあります。
特に町工場は1つの企業に依存しているところも少なくないため、万一の際のリスクを減らすためにもマッチングサービスの利用を検討してみてはいかがでしょうか。
会社に居ながら営業できる
新しい取引先を見つけるためには営業が欠かせません。
実際に会社を1つ1つ訪問し、新規顧客を探している企業はまだまだ多いでしょう。
顔を合わせて信頼関係を築けるのはメリットですが、人件費、交通費、宿泊費などコストがかかるのが難点です。
一方で、マッチングサイトなら、会社に居ながら何万もの企業と出会い、提案やアピールができます。
また、営業先で冷たくあしらわれて傷つくという営業担当者の負担も減らせます。
得意分野を生かして仕事を取れる
工場にはそれぞれ得意分野があるはずです。
例えば、小ロットにも対応できる、急な依頼にも対応できるなどその内容は様々でしょう。
マッチングサービスを利用すればこうした得意分野にぴったり合う依頼に出会えます。
得意なことならPRもしやすいですし、実績もあって説得力があり、受注に繋がりやすいでしょう。
自信を持って提案できるような依頼を探しましょう。
今までなかった商品を世の中に届けられる
マッチングサービスを利用すると、新しい取引先のアイデアと自社が持つ技術を掛け合わせることで、今まで世の中になかった新しい商品が生まれます。
すると、それを望んでいた人に喜んでもらえます。
企業の認知度が上がる
サイトによっては利用企業が10000社を超えるものもあります。
そのため、多くの人にあなたの工場の存在を知ってもらえる機会があります。
すぐには契約に結びつかなくても、認知されれば新しく発注したいものができたときに思い出してもらえて受注に繋がることもあるでしょう。
そこで、ぜひ早いうちから利用を始めて認知を広げましょう。
海外企業へアピールできる
マッチングサイトの中には日本国内だけでなく、海外の企業にも利用されているものがあります。
中には複数の言語に対応しているものもあり、企業ページを翻訳してくれるサービスを用意しているところも。
海外では日本は技術力が高く、丁寧な仕事をするというイメージを持っている人も多いため、PRすればマッチングできる可能性もあります。
ただし、お互いに話す言語が異なり、コミュニケーションを取る上でのハードルとなるため、海外企業と取引をしたいのであれば対策を考える必要があります。
工場がマッチングサービスを利用するデメリット3つ
事業の安定に繋がる、自社の得意分野を生かせるといったメリットがある製造業のマッチングサービスですが、一方でデメリットもあります。
業績向上に役立てるため、利用前に欠点についても知っておきましょう。
必ずマッチングするとは限らない
多くの企業に営業できる機会があるマッチングサイトですが、必ずしもマッチングできるわけではありません。
こちらがいくら契約を取りたいと思ってもお互いにニーズが合わなければ契約には至りません。
受注を増やすにはサイトに記載する会社情報を充実させたり、改めて会社の強みを振り返ったりと対策をしましょう。
地域が限られているものがある
製造業のマッチングサイトの中には登録できる工場の地域が限られているものがあります。
例えば、約3500の工場があり、ものづくりの町として知られる大田区の工場とのマッチングに特化したサイトがあります。
このように利用したいと思っても条件が合わず使えないこともあるため、注意しましょう。
手数料を取られる
サイトによっては商談が成立した際に決められた割合の手数料を支払わなくてはいけない場合があります。
この場合、売上がそのまま受け取れるわけではないので注意しましょう。
数%、数十%の手数料を取られるのは痛手ですが、マッチングサービスがなければ取れない契約も多いので、必要な支出と考えましょう。
登録料、利用料、手数料などのコストについては額や決まりを利用を始める前によく確認しておきましょう。
売上増加に繋がるマッチングサイトを選ぶコツ3つ
製造業のマッチングサービスはたくさんあり、最初はどれを使えばいいのか迷ってしまうでしょう。
そこで最後に、売上に繋がり、安心して利用できるマッチングサービスを見つけるポイントをまとめました。
登録企業に対して審査をしている
ネット上で企業とやりとりをする際に気になるのが信頼性ではないでしょうか?
従来の営業とは違って相手の顔や会社を実際に見ていないので本当に信用できる相手なのか分かりませんよね。
マッチングサイトの中には登録の際に企業に対して審査をしているところがあるので、そういったサイトを利用すれば安心して契約ができるでしょう。
利用している企業が多いものを選ぶ
少しでもマッチングの確率を高くしたいなら、利用企業が多いサイトを利用するのがおすすめです。
各サイトで利用者数が掲載されているはずなので、最初に確認してみましょう。
ジャンルが合っているかどうかを確かめる
マッチングサイトの中には製造ジャンルを絞っているものがあります。
例えば、食品、アパレル、化粧品に特化しているサイトがあります。
自社と違うジャンルに特化しているサイトに登録すると、当然マッチングできないので、どういった特色があるサイトなのか把握しましょう。
まとめ
製造業のマッチングサービスとは製造したい製品がある企業と生産能力を持つ工場とを繋ぎ合わせるサービスです。
サイトにアクセスするだけで、何千、何万もの企業と出会えるので、工場にとっては新しい受注を獲得するチャンスになります。
ただし、登録している工場の数も多いため、その中から選ばれるためにPRを行うことが欠かせません。
ぜひ製造業のマッチングサービスを利用して新しい取引先を見つけましょう。