工場や倉庫、そして住宅に至るまで建設会社との関わりはとても重要です。
建設会社によって技術や実績は異なるため、依頼主はどこに発注したら希望通りに建ててくれるのか?あれこれ悩んでしまいます。
そして、なにより長く大切に使用したいから失敗はしたくないものです。
今回は、失敗しない建設会社の選び方のポイントをご紹介します。
大手メーカーより地元の建設会社が良い理由
失敗しない建設会社の選ぶポイントは、たくさんあります。
でも、まず依頼主が悩むのは、
大手メーカーと地元の建設会社のどちらがいいのか?
この悩みがスタートではないでしょうか?
大手メーカーの良さは、やはりブランド力です。
メディアを使っての広告は、やはりインパクトがあり記憶に残ります。
でも、知名度からの印象と、実際の現場とでは、大きなギャップがあり失敗したと思う人も多いようです。
失敗したなと思う4つのこと
- 費用が高い
- 建設するのは下請け業者
- 担当者が異動でいなくなる
- トラブル対応が遅い
なぜ、この4つから失敗したなと感じるのでしょうか?
費用が高い
大手メーカーで建設をする場合、中間マージンが発生するので費用が高くなります。
依頼主は、大手メーカーに発注したら現場で働く大工や塗装屋も全て大手メーカーの社員だと思われがちですが、全て下請け業者と呼ばれる別会社の人たちが請け負って仕事をしています。
つまり、建設に関する費用以外に中間マージンが上乗せされるので、費用が高くなるのです。
建設するのは下請け業者
大手メーカーには、実際の現場を担当する部門がありません。
そのため、依頼主から発注を受けても窓口を担当するだけで、あとは下請け業者が施工します。
どんな下請け業者なのかは、依頼主には分かりません。信頼できると大手メーカーに発注しても不安になってしまいます。
担当者が異動する
大手メーカーの社員には異動があります。無事に建物ができても、何か相談したくても担当者がいないことがあります。後任者に引き継ぐことができても、具体的な話までは伝わっていないと1から話すことになります。
トラブル対応が遅い
トラブルの対応が遅い理由としては、大手メーカーと下請け業者とでどちらに責任があるのか?双方で決着がつかないからです。
1つの現場に関わる業者が増えれば、こうした問題は起きやすくなります。
では、逆に地元の建設会社が良いのは、どんなところでしょうか?
地元の建設会社が良い理由は3つ
大手メーカーのような知名度はありませんが、地元にも優れた建設会社があります。
選んで良かったと思われるポイントは3つあります。
対応が早い
相談・トラブルなど、すぐに駆けつけ対応してくれます。
距離が近いこともありますが、やはり現場を見て判断したいからです。
困った時に頼れる存在であることは、依頼主にも安心です。
土地の風土に合わせて提案ができる
それぞれ土地によって風土が違うので、建設する時の注意点が違ってきます。
- 山の近くであれば土砂災害に備える
- 海の近くであれば津波・潮風に備える
建設会社からどう備えるべきか提案してもらうことが可能です。
生きたお客様の声が聞ける
地元の建設会社なら、すでに建設を依頼したことがある人や会社があります。
ご自身がいいなと思う建設会社の評判や施工からアフターフォローまで、気になることを事前に聞くことができます。
こうした生きたお客様の声には、「悪い評判が立っていないか?」建設会社も意識しています。
地元を大切にして親身になってくれる建設会社の方が、ポイントが高いですね。
インターネットで情報収集しよう
建築物を建てることに不安を感じたり、建設会社選びに迷うのは、依頼主に情報が足りないからです。
ひと昔前だったら、情報を集めるには資料請求をしたり、会社を訪ねて行ったりと忙しい合間を練って、ご自身が行動しないと情報を集めることができませんでした。でも、いまはインターネットで必要な情報を集めることがとても楽になりました。上手に活用することで欲しい情報だけを手に入れることができます。
では、インターネットで把握しておきたい失敗しない選びた方のポイントをご紹介します。
歴史のある建設会社
長く建設会社を継続してきたことは、様々な建設現場での経験していてます。
建設会社には、「建設業の許可番号」があります。
許可番号は、番号が若いほど古くから建設業を営んでいる証拠です。
また、500万円以上の請負金額が発生する仕事は、この許可番号がないと請け負うことができません。
つまり、過去に大規模な建設現場の経験があることになります。
許可番号は、会社概要に記載されいるので必ずチェックしてください。
実績と施工例を確認する
建設会社のホームページには、これまでの実績・施工数などが紹介されています。
ここにも失敗しないポイントがあります。
- 完成年月
- 建物の紹介文
完成した建物の画像が数多くあるだけでは、その内容は分かりません。
完成年月があれば、情報の新旧が分かります。どんな建物なのか、どんな取り組みがあり完成に至ったのか、紹介文として説明があると、希望している建物に近いのか判断することができます。
アフターフォローがあること
建設会社は、発注された建物を建てるだけではありません。
施工前からの打ち合わせ、材料の準備などに始まり、完成後は良い状態が長く保てるようにアフターフォローを行います。
実際には、どれくらいのペースで建物をチェックしてくれるのか、不具合があった時に対応してくれるのか、内容についてもきちんと確認しておきましょう。
お客様の声が掲載されていること
やはり知りたいのは、「本当のところはどうなのか?」です。
ホームページは、自社をアピールするためのアイテムです。嘘を表記することはルール違反ですが、あまりに内容が良すぎても不安になってしまうことがあります。
そんな時には、「お客様の声」を参考にしましょう。
ホームページでは分からなかったエピソードを知ることができます。
土地探し、希望を叶えるための提案、いつも優しく話してくれるなど、建設会社を利用したお客様ではないと分からない意見は、これからご自身が経験することです。良いイメージができますよ!
建設会社の強みを知る
工場や倉庫、ビルなど大規模な建設を得意とする建設会社、住宅を得意する建設会社など、得意とするものが建設会社によって違うことがあります。
木造・鉄骨・RC造など、建物の構造でも大きく違ってきます。
この得意とすることは、建設会社の強みでもあります。
建てたい建物の構造、規模がはっきりしている場合は、一致する建設会社を選ぶことでより良い完成を目指すことができます。
いかがですか?
まずは、インターネットを利用してこれだけの情報を集めることができます。
いまではホームページがあることが当たり前になっていますが、ホームページがきちんと更新されていることも建設会社への信頼につながるのでチェックしてくださいね。
建設会社を3つ選ぶ
地元の建設会社を中心に情報が集めることができたら、今度は見積もりを依頼する建設会社を選んでいきましょう。
ここで注意して欲しいことは、
1社に決めないことです。
見積もりを依頼する = 発注する建設会社ではありません。
何社に依頼しても問題ありません。
しかし、逆に多くの建設会社に見積もり依頼をしてもかえって判断がつかなくなります。
どんな建物を建設する時でも、見積もりは3社ほどにしておきましょう。
それだけでも十分に値段や内容などに違いがあります。
それでは、見積もりの段階で失敗しないポイントをご紹介します。
安い理由を確認する
建物を建てることは、決して安い買い物ではありません。
つい、見積もりの金額を確認して安いと喜んでしまいがちですが、必ず安い理由を確認してください。
- 材質のグレードが低い
- 人件費を削っている
- 工期予定が長くて完成が遅い
こんな残念な情報が隠れている場合もあります。
分からないことは、とことん聞く
見積書には、専門的で分からない書き方や表現もあります。
また、3社の見積書を見比べることで、疑問に思うことが出てきます。
建築に関することで分からないことがあるのは当然なことなので、なんでも聞いて解決していきましょう。回数が増えても、きちんと対応してくれる建設会社だと信用できます。
希望することが反映されている
見積もりを依頼する時点である程度、こちらからの希望は伝えてあります。
できるできないの問題はありますが、聞き入れて見積書にも反映されていることを確認してください。
話すだけで聞き入れてもらえないと、ただ建てるだけと同じです。それ以後、現場でも同じような状況になることが考えられます。
3社から見積もりをもらい納得することができたら、1社に決めましょう。
打ち合わせは会って話すこと
建設会社を1社に決めることで、さらに話は具体的になっていきます。
打ち合わせは、どんなに忙しくても必ず会って話すことです。
話の言った言わない、聞いた聞いていないは、トラブルの元です。こうしたことは避けたいですね。
では、会ってからも失敗しないポイントをご紹介します。
具体的な工期を確認する
外での仕事なので、天候に左右されることは仕方ありません。
それ以外の理由で工期が遅くなることはほとんどありませんので、現場でどのくらいの作業日数が必要なのか、聞いておきましょう。
提案をしてくれる
見積もりの段階でも伝えていますが、
「さらに良い方法が見つかった」
「こんな風にもできますよ」
打ち合わせの段階でもこういったセリフが聞けると、大事な施工で考えてくれていることが伝わってきます。もちろん、契約後では追加金額が発生してしまうので、そこは注意してくださいね。
接客・所作から感じること
電話やメールのやり取りで丁寧な対応をしてくれても、実際に会ってみるとがっかりするような接客の時があります。
また、物の扱い方など所作からも会社の質がわかります。
建設現場でも多くの材料を扱います。そして鉄骨などを丁寧に組み上げていくことも大切な仕事です。
違うようですが、普段の行いがやはり物を言います。
経済状況を確認する
いざ、契約となれば支払い方法についても確認が必要です。
建設会社では基本的に、着工時・中間金・完成時というタイミングで支払いが発生します。
しかし、建設途中で倒産するなど建設中止となってしまえば、依頼主が損をするだけでお金がかえってくる保証もありません。
こんな悔しい思いはしたくはありませんので、建設会社の経済状況も確認してください。
どう確認したらいいのか悩みますが、会う段階になってきたら次のことを確認してみましょう。
契約・支払いを急かされる
単純なことですが、金銭で困っていると繰り返し急かしてしまうものです。
あまりにしつこい時には、きちんと理由を話してもうことも必要です。
まとめ
いかがですか?
建設会社の失敗しない選び方として、ポイントをまとめてみました。
全ての条件をクリアすることは難しいかもしれませんが、やはり一番大事なことは「どれだけ親身になって対応してくれるのか」です。
現場でどんなに良い建物を建築できる建設会社であっても、話をすると冷たく説明がされないでは、依頼主も不安なままになります。
相手を思いやり先手で話を聞かせてもらえたら、任せてよかったなと思えます。
ポイントを押さえて、ご自身が納得できる建設会社を選んでください。