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鉄骨について知ろう!

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そもそも鉄骨ってどういうもの?

また、木材に比べ強度が高く、鉄筋コンクリートに比べて軽いのも特徴です。そのため、他の建築材料には出来ない、大空間構造を作り出すことが可能になります。

しかし、摂氏540℃以上では脆くなる性質を持つため、火災が長引いた場合は、一気に倒壊する危険性があります。そのため、鉄骨の温度が上がらないように周りを耐火素材で覆うこともあります。

鉄骨の材質

SS(一般構造用圧延鋼材)

鋼材の中で最も一般的なもので、建築に限らず広く用いられる鋼材です。特にSS400は流通量が多く、鉄鋼材料の中でも代表的な規格です。

SSに続く数字は引張りに対する強さの下限を表します。広く用いられることを想定して最低限の基準が設けられていて、成分の基準は他の鋼材より緩やかです。SS材は成分上、炭素の少ない炭素鋼が多いため、溶接には向いていません。

SM(溶接構造用圧延鋼材)

SS材より溶接性能を良くした鋼材で、溶接性能によりA,B,Cの等級があります。H形鋼を使用するSRC(鉄骨鉄筋コンクリート)造の柱、梁や鉄骨ラーメン構造の梁などに使用されます。
SS材よりも化学成分の規定が厳しく、溶接をする部材に適した鋼材ですが、SSより高価です。

STK(一般構造用炭素鋼管)

材質はSS材に類似しています。建築構造に限らず、幅広い構造材として用いられる円形鋼管です。

STKR(一般構造用角形鋼管)

SS材を使用し、JISで定められた工程、品質で加工された製品です。建築に限らず幅広く用いられる角形鋼管です。ただし、ロール成形のSTKR材は溶融亜鉛メッキをすると割れやすくなります。

BCR(冷間ロール成形コラム)・BCP(冷間プレス成形コラム)

ラーメン構造の柱に利用される建築構造用冷間成形角形鋼管です。熱延鋼板を素材とした電縫鋼管で、STKR材よりも塑性変形能力を期待できますが、STKRより高価です。ロール製法ならBCR、プレス製法ならBCPと呼ばれます。

SN(建築構造用圧延鋼材)

溶接性が良く、降伏点を超えても破断しにくいねばり強い性質を持つ鋼材です。材料性能によりA,B,Cの等級があります。ラーメン構造のダイヤフラムや大梁など、特定の部位に使用されます。SMより高価です。溶接施工性が良好で、信頼性の高い溶接接合が可能です。断面寸法を確保するために、厚さ許容差の下限値が小さく規定されています。

鋼材の種類

厚さによる分類について

重量鉄骨

重量鉄骨は厚さが6mmを超える鋼材のことです。製鋼所で熱間圧延加工により製造されます。ビルで用いることが多い構造です。

柱や梁に重量のある鉄骨を用いるため、壁のない構造が可能です。そのため、柱が数本あるだけで、広いフロアを実現できます。

一般住宅に重量鉄骨の構造を用いることも可能です。しかし、基礎や地盤へのしっかりした工事が必要になるので、建設費用は高くなります。

軽量鉄骨

軽量鉄骨は、厚さが6mm以下の鋼材のことです。重量鉄骨と同様に熱間圧延加工により製造される場合もありますが、多くは鋼板を冷間圧延加工して製造されます。

一般の住宅にも多い構造です。この軽量鉄骨構造で、素早い工程で住宅を建てるメーカーが最近増えています。
軽量鉄骨構造は、その名前のとおり、軽い鉄骨を使った工法ですが、枠組みだけでは強度が十分ではありません。

そのため、壁部分に筋交いと呼ばれる、柱と柱の間に対角線に入れて構造を補強する部材を入れます。この筋交いが入った部分は、壁を壊して部屋をつなげるのが難しく、リフォームがしにくい箇所となります。

断面形状による分類について

H形鋼

断面がアルファベットのHに似た形状の鋼材です。引っ張り、曲げ、圧縮のいずれにもよく耐え、極めてバランスの良い鋼材であるので最も多く使用されています。

耐食性、耐海水性にも優れ、橋梁や船舶などの構造材用や、岸壁や高速道路などの基礎杭用にも使用されます。

I形鋼

断面がアルファベットのIに似た形状の鋼材です。形状的にはH形鋼に近いですが、同一サイズではH形鋼と比べて板厚が厚く、重量、剛性ともに大きくなります。

フランジ内面に傾斜をつけてH形鋼と区別されます。建築、橋梁、各種機械、車両などで使用されています。

山形鋼

断面がアルファベットのLに似た形状の鋼材です。H形鋼の次に需要が多い鋼材です。建設、船舶、機械などに使われます。
辺の長さが40ミリ以下の小型山形鋼や、軽量形鋼として、軽山形鋼があります。

また『L』形の上端の部分に丸く厚みを持たせた球山形鋼は、かつて船舶用に製造され、昭和初期には鉄道の台車にも用いられていました。

材質は普通鋼のほか、強度や剛性を必要とする構造材用には高張力鋼を使用します。鉄塔、建築、橋梁、船舶をはじめ、クレーンを支える梁、ブルドーザーやトラクターの台車の構造材などに使用されます。
また、門や柵の枠、ロッカーの取付金具など広範囲に使用されています。

溝形鋼

断面が片仮名のコの字に似た形状の鋼材です。一般にチャンネルと呼ばれています。また軽量形鋼として、リップ溝形鋼、軽溝形鋼があります。

背中合わせにして組枠状にすれば強度の高い柱や梁として使用できるため、船舶、車両、建築、機械など広範囲に使われています。

角型鋼管

断面がボックス状(箱形)になった鋼材です。X-Y方向で同等の断面性能を示すため、柱材としてよく用いられます。閉鎖断面のため、曲げねじれ変形の横座屈や局部座屈に対して強いという特徴があります。

円形鋼管

断面が円形になった鋼材です。方向によらず断面性能が一定のため、角形鋼管と同様に柱材によく使用されています。

接合の種類

部材をつなぎ合わせる方法には,現在は主にボルトと溶接が使われています。

高力ボルト接合

ボルトで締め合わせた部材同士の摩擦で部材が動かないようにします。現在建設されている建物に使用されているボルトは、ほとんど全てに「高力ボルト」が使用されています。

高力ボルトは、高い強度を持ち高い引張力に耐えることができると同時に、ボルトの締付力を均一にできるよう製造されています。
高力ボルトの接合方法として、「摩擦接合」または「引張接合」と呼ばれる接合法が知られています。

被覆アーク溶接

アーク溶接の基本、いわゆる溶接棒を使う溶接のことです。ワイヤに比べて風に強いことから、建築など屋外でのアーク溶接には大体この溶接が使われます。

また溶接に必要な機材が簡単で安価ですが、使用する溶接棒は太く、比較的大電流のアーク放電で行うため薄板溶接は出来ません。

CO2ガス半自動溶接

その名前の通り、二酸化炭素ガスを使う溶接のことです。鉄系材料に使用されますが、アルミニウムなどの非鉄金属に用いることは出来ません。

半自動溶接には、他にアルゴンという不活性ガスを用いるマグ溶接、ミグ溶接がありますが、不活性ガスの高価な日本では、空気中の二酸化炭素から抽出出来る「CO2ガス半自動溶接」が一般的です。

炭酸ガスでアーク溶接を行うと、不活性ガスを使うより微粒子飛散が多くなり、溶接外観が悪くなります。
その一方で、炭酸ガスはアークと化学反応を起こすため、炭酸ガスとアークの間に反発力が発生し、アークが細くなります。
そのため、熱エネルギーが集中し溶け込みが深くなると言われています。

サブマージアーク溶接

アーク溶接の一種です。
特殊な砂のような粒状フラックスで溶接部を覆い、その中でアークを発生させ溶接を行います。
従って、溶接中には溶接部の状態を見ることができません。また溶接姿勢は下向きに限定されます。

フラックスはアークを大気から保護したあと、固まって溶接ビードを保護します。
3.2mm以上の太い溶接ワイヤが使われることが多いため極めて高能率で品質の高い溶接になりますが、設備が大型化するので、船や建物の鉄骨、パイプラインなど大きな構造物や、圧力容器等溶接部の品質を特に要求する場合の溶接に使われます。

エレクトロスラグ溶接

溶融したスラグ浴の中に溶接ワイヤ供給ロールを介して溶接ワイヤを連続供給し、主に溶融スラグの抵抗熱を利用することにより、母材と溶接ワイヤを溶融させて行う溶接です。

一般的に、溶融スラグの抵抗熱で溶融した母材と溶接ワイヤとの溶接金属を、順次上方向に盛り上げて溶接していきます。
溶接方法としては、溶融溶接(溶接状態において材料に機械的圧力を加えずに行う接合方法)に分類されます。

厚板の突合せの縦なみ溶接に用いることが多く、設備は大掛りですが、溶接部を水平に出来ない大型の化学プラントやタンク、大型船の溶接に使われます。

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まとめ

一口に鉄骨と言ってもこれほどの種類があります。このほかにも鉄骨製作工場のグレードや複数の工法があり、それぞれにメリット・デメリットと、適した利用箇所があります。

これから鉄骨造の建築を考える際に、選択の一つとして参考にしてみてはいかがでしょうか。

近年、鉄骨の製作精度が急激に向上し、多くの建築物に鉄骨が利用されています。それは鉄骨制作者のたゆまぬ努力のおかげであるということを忘れてはなりません。

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