この記事では次の内容をまとめています。
- 災害対策にシステム建築がいい理由
- 機能性を維持するために必要なこと
- 工場・倉庫がすべき災害対策
災害対策をしようと考えている工場や倉庫の経営者が知っておくべきことを全てまとめました。
災害対策にシステム建築がいい理由5選
この章では災害対策のためにシステム建築を採用するのがおすすめな理由をご紹介します。
①耐久性が高い |
②部材によって性能を高められる |
③建物の品質が安定している |
④耐震性が高い |
⑤気候条件に合わせて建設できる |
耐久性が高い
システム建築は耐久性が比較的高いです。
そのため、災害が発生しても、建物内の人や荷物を守ってくれます。
システム建築は建物の見た目がシンプルで、使用する部材も最低限になっているため、災害時に本当に耐えられるのか疑問に思う方もいるかもしれません。
しかし、システム建築は高い耐久性を実現できるように開発されているので、安心して使用できます。
部材によって性能を高められる
システム建築では建物に使用する部材を決めることができます。
強度の高い部材を選べば、その分、強度は増します。
弊社が採用している横河システム建築のyess建築では橋梁や超高層ビルで用いるような高張力材を使用しており、最大無柱スパン60mを実現しています。
建物の品質が安定している
システム建築は建築プロセスが徹底されています。
例えば、ボルト接合ですら標準化されていて、現場で溶接する必要がなく、スムーズに作業が進むようになっています。
そのため、建物の品質は職人の腕や経験によって左右されにくいという特徴があります。
耐震性が高い
システム建築は耐震性が高いです。
日本は地震が発生しやすいからこそ、工場や倉庫を建てるなら地震対策は欠かせません。
システム建築では部材や構造が徹底的に合理化されているため、建物全体の重さがコンクリートの外壁材などと比べて軽量です。
地震では建物が重ければ重いほど影響を受けます。
つまり、システム建築で建てられた建物は揺れが少なくて済みます。
気候条件に合わせて建設できる
システム建築では気候条件に合わせて建設を進めることができます。
例えば、yess建築では最大積雪深250cmの地域にも対応することができます。
日本には
- 台風が通過しやすい
- 降雨量が多い
- 降雪量が多い
というように、災害の被害を受ける可能性が高い地域があります。
こうした場所で工場や倉庫を建てるなら、建設の段階から災害対策を行うのがおすすめです。
システム建築の機能性を維持するために必要なこと
工場や倉庫は何年も使っていると段々と劣化していきます。
この状態を放置していると、災害が発生した際に建物に被害が出る可能性が高くなってしまいます。
例えば、大雨が降ると雨漏りが発生したり、地震の際に建物にヒビが入るといったことが考えられます。
建物の機能性を維持するためには定期的にメンテナンスを行いましょう。
数年おきに建物の状態を点検したり、外壁や屋根の塗料を塗り替えたりといった対策をすると、その時々でベストな状態を保つことができます。
工場・倉庫がすべき災害対策10選
この章では工法選び以外の面でできる災害対策をご紹介します。
①慎重に土地選びを行う |
②避難訓練を行う |
③災害発生時のマニュアルを作る |
④頑丈な窓やシャッターを採用する |
⑤床に物を置かない |
⑥機械や設備を固定する |
⑦雨樋の点検を定期的に行う |
⑧土のう袋を用意する |
⑨積雪地帯では雪を落とす塗料を屋根に塗る |
⑩除雪道具を用意する |
慎重に土地選びを行う
まず、災害対策をする上で土地選びは非常に重要です。
場所によって災害のリスクの高さは異なるからです。
例えば、川の近くは洪水が発生すると浸水の被害を受ける可能性が高いです。
災害のリスクが低い土地を選びたいならならハザードマップが参考になります。
また、土地選びからサポートしている建設会社に依頼して、適切な土地を見極めてもらうのも方法の1つです。
避難訓練を行う
避難訓練で実際の状況を想定し、すべき行動を確認しておけば、どんな災害が発生したときでもスムーズに対処することができ、被害を最小限に留めることができます。
工場や倉庫が避難訓練を行う際に特に重視すべきなのが避難経路の確認です。
なぜなら、大空間の建物だと出入り口までの距離が遠く、避難するまでに時間がかかるからです。
緊急時でも各々が最短の出口に行けるように避難ルートを確認しておきましょう。
災害発生時のマニュアルを作る
各災害が発生した際のマニュアルを作っておきましょう。
非常時は混乱に陥ってどう行動すべきかを冷静に考えられなくなるものです。
そんなとき、マニュアルがあれば書かれている通りに動けばいいだけので、落ち着いて対処できます。
災害の種類によって発生時にすべき行動は異なるので、それぞれマニュアルを用意しましょう。
完成したら、内容や保管場所を従業員に共有しましょう。
頑丈な窓やシャッターを採用する
窓やシャッターは頑丈なものを採用しましょう。
様々な災害から従業員や荷物を守ってくれるからです。
例えば、強風によって物が飛んできたとき、シャッターが頑丈なら耐えることができます。
もし、ここでシャッターが壊れてしまえば、従業員が怪我をしたり、破損部分から雨水が浸入し、さらなる被害が発生したりする恐れがあります。
シャッターや窓は建設後に入れ替えることもできますが、手間やコストの面から、できれば建設時から最適なものを導入するのが望ましいです。
床に物を置かない
工場や倉庫の床にはできるだけ不要なものを置かないようにしましょう。
床に荷物や設備が置かれていると、浸水の際に濡れてしまい、機械が故障したり、製品を出荷できなくなったりと、様々な面で影響が出ます。
また、床に物が多いと避難の際に邪魔になるというデメリットもあります。
特に避難の際は冷静に周りを見られないことが多いので、物があることに気づかず、転倒して怪我をする恐れがあります。
機械や設備を固定する
地震対策として機械や設備を固定しましょう。
機械や設備は重くて大きいものが多く、揺れによって倒れると故障の原因になりますし、従業員が大怪我をする恐れがあります。
そこで、今のうちからしっかり固定して、大きな揺れにも耐えられるようにしておきましょう。
雨樋の点検を定期的に行う
雨樋の点検をきちんと行っていますか?
雨樋は適切に排水をするのに欠かせないものです。
枯葉やゴミが詰まっていると水がうまく流せず、大量の水が外壁を伝って雨漏りの原因となります。
そこで、雨樋は定期的に掃除をし、いつでも水が詰まることなく流れる状態にしておきましょう。
台風や大雨が予想されるときは特に念入りに確認しましょう。
雨樋は高い位置にあるので、点検の際には十分注意しましょう。
土のう袋を用意する
浸水の被害を防ぐには、土のう袋を用意しておきましょう。
土のうとは砂や土が入っている袋のことです。
洪水が発生した際に建物の周りに置けば水をせき止めて、浸水が起こるのを防ぐことができます。
ちなみに、土のうと似たものに水のうというものもあります。
これは水を入れたり、水に浸したりすることで土のうのように使えるもので、簡単に準備できるのがメリットです。
洪水対策として何を採用するか考えてみましょう。
積雪地帯では雪を落とす塗料を屋根に塗る
雪がよく降る地域では雪害対策も欠かせません。
屋根に大量の雪が降り積もると、重みで建物が倒壊してしまうことがあります。
そこで、屋根に傾斜をつけたり、雪を落とす性能を持った塗料を塗ったりして、対策をしましょう。
塗料は時間の経過とともに性能が落ちてしまうので、適切なタイミングで塗り直すのがポイントです。
除雪道具を用意する
大量の雪が降った場合に備えて、除雪道具を用意しておきましょう。
例えば次のような道具があります。
- スコップ
- 手押し車
- スノーダンプ
- 雪落とし
- 除雪機
- 除雪用手袋
- 除雪シート
- 除雪ほうき
いくら準備していても、いざというときに使えなければ意味がないので、雪が積もってもすぐに取り出せる位置にしまっておきましょう。
また、本格的に雪のシーズンを迎える前に問題なく使えるかどうか点検しておくことも大事です。
屋根の上など高所での作業は危険が伴うので十分に注意して行ってください。
まとめ
システム建築は耐久性や耐震性が高く、気候条件に合わせて建てることも可能なので、災害対策をするならおすすめです。
また、災害時に被害を出さないためには他の面からも対策をしておくことが大切です。
ぜひ今回ご紹介した方法を取り入れて災害時に備えましょう。