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フリーロケーションを倉庫の在庫管理に取り入れるメリット・デメリット

フリーロケーションを倉庫の在庫管理に取り入れるメリット・デメリット

倉庫にとって効率の良い在庫管理は永遠の課題です。

効率化する方法といえばハンディターミナルを導入したり、適正在庫を保ったりと色々な方法がありますが、適切なロケーション管理を選ぶことも1つの方法です。

ロケーション管理とは倉庫で扱っている在庫の置き場所を管理することで、主にフリーロケーションと固定ロケーションの2つの種類があります。

どちらの方法を選ぶかによってピッキングや入庫にかかる時間が変わり、在庫管理だけでなく、倉庫作業全体の効率化にも繋がります。

あなたの倉庫ではどちらの方法を導入しているか分かりますか?

今回は2つの方法のうちフリーロケーションを取り上げ、導入方法やメリット・デメリットを掘り下げていきます。

今の在庫管理の方法が合っていないと感じる、もっと作業がしやすい倉庫にしたいという方はぜひ最後まで読んでくださいね。

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目次

倉庫の在庫管理の効率を上げるフリーロケーションとは

フリーロケーションとは倉庫の空いているスペースや棚に商品を入れて、その都度ロケーションと商品情報を紐付ける方法です。

固定の保管場所を決めず、倉庫の空き状況によって臨機応変にロケーションを決めるのが特徴です。

この方法に向いている商品は

  • 出荷頻度が低いもの
  • サイズが小さいもの
  • サイズがかなり大きい物

などです。

また、フリーロケーションは商品がよく入れ替わる倉庫や在庫量が激しく変わる商品を扱っている倉庫に向いています。

フリーロケーションと対になる固定ロケーションとは

倉庫の在庫管理の方法に固定ロケーションと呼ばれるものもあります。

これはフリーロケーションとは対になるもので、保管場所を固定して在庫を管理します。

在庫量が1年を通してあまり変動しない商品を扱っている倉庫や扱う商品があまり変わらない倉庫に向いています。

常に同じ場所で商品を管理するため、ロケーションを覚えやすく、スムーズにピッキングでき、作業時間を短縮しやすいのがメリットです。

フリーロケーションに向いているアイテムの例3つ

固定ロケーションとフリーロケーションのどちらが向いているかは扱う商品によって異なります。

選択の参考になるよう、フリーロケーションに向いている商品の一例をご紹介します。

通販で販売しているもの

通販で購入される商品は宅配便で運べるような小さいサイズが多いです。

そのため、フリーロケーションでの管理に向いています。

ネットショップは扱う商品が変わることも多いですよね。

フリーロケーションでの管理なら新しい商品の管理場所もスムーズに決まります。

アパレル

服はシーズンによって商品の内容が大きく変わります。

例えば、春には春コート、夏には半袖の服、秋は薄い素材の上着、冬は厚いコートと全然違いますよね。

固定ロケーションで管理していると、シーズン以外には全くスペースが使われなくなってしまいます。

倉庫スペースを最大限活用するためにも、服を扱う倉庫ではフリーロケーションを取り入れましょう。

化学原料

生産量の影響を受けやすく、増減が激しいため、フリーロケーションでの管理が向いています。

また、サイズが小さいこともフリーロケーションで管理しやすい理由の1つです。

フリーロケーションを倉庫の在庫管理に取り入れるメリット2つ

フリーロケーションには固定ロケーションにはない様々なメリットがあります。

これからご紹介するのでぜひ知っておきましょう。

在庫のスペースを有効活用できる

在庫量の変動が激しい商品を固定で置いてしまうと、在庫量が少ないときにはスペースが余ってしまいます。

しかし、ロケーションが決まっているため、空きスペースを他のものを置いたりして活用することはできません。

こうしたケースが多いと、今ある倉庫では管理しきれなくなり、拠点を増やすか、倉庫を増築する必要が出てくるでしょう。

一方で、ロケーションの場所を決めなければ量が多いときには広いスペースに、少ないときには棚にと在庫量に応じて場所を自由に変えることができ、スペースを無駄にすることがありません。

扱う商品が変わってもスムーズに対応できる

倉庫は経営を続ける中で、扱う商品が大きく変わることもあるでしょう。

そんなとき、固定ロケーションで管理していると、倉庫全体のレイアウトの作り方を変えなくてはいけなくなるかもしれません。

しかし、フリーロケーションなら空いているところから順番に新しいアイテムを置くだけなので、スムーズに商品の入れ替えをすることができます。

フリーロケーションを倉庫の在庫管理に取り入れるデメリット3つ

在庫のスペースを無駄にしない、配置の変更が容易といったメリットがあるフリーロケーションですが、一方でデメリットもあります。

フリーロケーションでの在庫管理を最大限活用できるよう、デメリットも把握し、対策を考えておきましょう。

新しい商品を入れるたびに設定の変更が必要

ロケーションを自由自在に動かせるのはフリーロケーションの大きなメリットですが、その一方で、場所を変えるたびにシステム上で配置場所の設定を変えなくてはいけないというデメリットがあります。

1回1回の変更作業は比較的短い時間で終わりますが、それが何度も行われるとかなりの時間のロスになります。

在庫を探す時間がかかる

固定ロケーションはいつまでも場所が変わらないため、入庫やピッキングを何度も行ううちに場所を覚え、すぐに所定の場所まで行くことができ、作業時間を短縮することができます。

一方で、フリーロケーションの倉庫では配置が変わることが多いため、せっかくロケーションを覚えても場所が変わってしまい、その度に探すのに時間がかかってしまうという問題があります。

在庫量が減っても分かりにくい

決まった場所に置かれている商品は数が減ってくるとすぐに気づけます。

しかし、フリーロケーションの場合、在庫量が少なくなると小さなスペースに移動することもあり、いつもより商品の量が少なくなっていても気づけないという欠点があります。

そのため、フリーロケーションで管理する場合は各商品の在庫数を意識して確認する必要があります。

フリーロケーションを活用するポイント3つ

フリーロケーションは導入するだけでも様々なメリットがありますが、より倉庫作業の効率化に役立てるコツがあります。

最後に、フリーロケーションを活用するポイントをまとめました。

在庫管理システムを導入する

固定ロケーションであれば配置を覚えやすいですし、ロケーションの変更もあまりないため、紙のリストでの管理もできるでしょう。

しかし、フリーロケーションは配置の変更が多く、その度に設定の変更が必要なため、簡単に設定変更ができる在庫管理システムを導入するのが望ましいです。

当然、導入には費用がかかりますが、在庫管理全体に役立つ機能を持つため、得られるメリットは大きいです。

作業動線を考えながら配置する

フリーロケーションは空いているスペースに自由に配置をするものですが、作業効率を上げるためには配置にこだわるのがポイントです。

例えば、出荷頻度が高いアイテムを入出荷作業スペースから近い場所に配置すれば、ピッキングする人の移動距離が短くなり、作業時間を短縮できます。

反対に、出荷頻度は低いものはフリーロケーションの中でもたどり着くまでに時間がかかるところに置くことで効率化に繋がります。

完全に理想の配置にすることは難しいかもしれませんが、できるだけ実現することを目指しましょう。

固定ロケーションと併用する

フリーロケーションと固定ロケーションにはそれぞれメリット・デメリットがあります。

それぞれの特性を生かし、最適な状態のレイアウトにするには両方を取り入れましょう。

これをダブルトランザクションと呼びます。

例えば、倉庫の中でも1年を通して需要があり、さらに在庫量も安定しているものは固定ロケーション、反対に、シーズンによって在庫量が大きく変わるものはフリーロケーションにすると、それぞれのメリットを取り入れられます。

タブルトランザクションを導入するには、まずは管理している製品の特徴を把握する必要があります。

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まとめ

フリーロケーションとはアイテムの管理場所を固定せず、空いているところに配置していくやり方です。

倉庫の保管効率が上がり、扱う製品が大きく入れ替わっても柔軟に対処できるのがメリットです。

もう1つの管理方法である固定ロケーションと併用することでさらに効率が高い倉庫になるので、商品の特徴に合わせて適切な管理をしましょう。

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