工場は夏になるとかなり暑くなり、作業をするのが大変です。
仕方がないこととはいえ、そのままにしておくと熱中症になったり、社員の士気が下がったりと色々な弊害が出てしまいます。
そのため、工場では暑さ対策をすることが欠かせません。
対策方法には色々な種類があり、その中には空調服を着るという方法があります。
空調服とは服にファンが付いていて、外気を取り込んで風を起こすことによって涼しくしてくれる服です。
工場内だけでなく、外で作業をするときにも使われています。空調服を着ればいつもは暑くて大変な環境でも涼しく感じ、快適に仕事をすることができます。
しかし、今まで空調服を使ったことがないと本当に効果は出るのか、デメリットはあるのかなど色々なことが気になりますよね。
また、空調服にはたくさんの種類があるのでどれを選べば良いのか分からないという方もいるかもしれません。
そこで今回は空調服の特徴やメリット・デメリット、選ぶときのポイントについて徹底的にまとめました。空調服の導入を考えている方はぜひ参考にしてくださいね。
暑い夏でも快適に過ごせる!空調服の特徴とは
まずは空調服の特徴について説明しましょう。
空調服は一見普通の作業着に見えますが、よく見ると腰や脇部分にファンがついています。ファンの位置や数は種類によって異なります。
ファンが風を起こし、体と服の間に風が通ることで汗が気化し、涼しくなります。
そのため、暑い工場内や外での作業中に着ても快適に作業ができます。
ファンはバッテリーによって動いており、空調服を使う前にはこのバッテリーを充電しておくことが欠かせません。
熱中症対策になる。空調服を使うメリット4つ
暑い工場内で空調服を使えば様々なメリットが得られます。
次に空調服から得られるメリットを4つご紹介しましょう。
涼しいので熱中症対策になる
暑い工場内で働くときに心配なのが熱中症です。
熱中症になると気分が悪くなったり、最悪の場合死に至ることもあり得ます。
社員が暑さによって体調を崩すようなことは絶対に避けなければいけません。
空調服を着れば工場内でも涼しく感じるので熱中症になる心配がありません。
空調服は社員の命を守ることに繋がります。
汗がすぐに乾く
暑い中作業をしていると汗が出てきますが、空調服を着ていれば風が通って汗が気化し、すぐに乾きます。
汗をかくとベタベタして不快になりますがその心配もありませんし、あせもができることも防げます。
また、汗の匂いの心配もなくなるので周りを気にする必要がありません。
作業効率が上がる
経営者にとって工場の作業効率は大切なポイントですよね。空調服は生産性を上げることに繋がります。
暑い中作業をしていると暑いことに気を取られて作業に集中できず、作業効率は下がってしまうでしょう。
また、汗をぬぐっていると手は止まってしまいますよね。
しかし、空調服を着ていれば快適で、汗を拭く必要もないので目の前の作業に集中できます。
安く暑さ対策ができる
工場の暑さ対策といえばお金がかかってしまうのが難点です。
例えば大きなクーラーを稼働させれば涼しくはなるもののかなりのお金がかかってしまいます。
光熱費に毎年悩まされる工場は多いです。
空調服は導入するために初期費用はかかるものの、その後はバッテリーを充電するときくらいしか電気代がかからないので、維持費があまりかからないというメリットがあります。
電気をあまり使わないので省エネになるのも良いですね。
バッテリーが切れる。空調服を使うデメリット7つ
涼しい、汗が乾くといったメリットがある空調服ですが、一方で使うときにはデメリットや注意点もあります。
続いて空調服を使うデメリットについてまとめていきましょう。
稼働させると膨らむ
空調服は外気を中に送り込んでいます。そのため、ファンを作動させると服が膨らみます。普通の服よりも膨らんでしまうので側から見ると少し違和感があるのがデメリットです。
また膨らんでいることによって狭い通路を通りにくいというデメリットもあります。服が当たって周りの物を落とさないように気をつけましょう。
重い
空調服はバッテリーがついているので普段の服に比べて重いというデメリットがあります。
バッテリーは重いものだと500gほどあるそうです。
しかし、重いと感じるかどうかは個人差があり、全員にとって重くて作業できないというほどではありません。
音が出る
空調服はファンが動くので音が出ます。
時々その音が気になることもあるかもしれません。
ただし、工場では機械が常に動いていて大きな音が鳴っているのであまり気にならないことがほとんどでしょう。
バッテリーが切れたら動かない
空調服のファンはバッテリーによって動いています。
そのため、もしバッテリーの充電が切れてしまったら動かなくなってしまい、暑い中作業をしなくてはいけなくなってしまいます。
バッテリー切れを防ぐためには大容量のバッテリーがついた空調服を購入したり、充電を切らさないように作業前にはしっかり充電しておいたりと対策をしましょう。
高い
空調服の維持費はバッテリーを充電するときにかかる電気代だけなので安いですが、初期費用がかかってしまうのがデメリットです。
空調服は種類にもよりますが10000円以上かかるものもたくさんあります。
これを社員全員分用意しようとすればかなりの金額になりますよね。
ただし、エアコンやスポットクーラーやシーリングファンなど、他の暑さ対策もかなり初期費用はかかるので、維持費があまりかからないことを考えると惜しい出費ではないでしょう。
高温多湿では効果が下がる
空調服は外気を取り入れて風を起こすので周りの空気の状態によって効果が変わります。
特に高温多湿の場合は湿度が高く暖かい風が入るのであまり涼しく感じないこともあります。
しかし、それでも空気が循環する分着ていない場合に比べると快適です。
埃や粉塵が多いところでは不向き
埃や粉塵が多いところでは空調服は不向きです。
なぜなら外気を吸い込むときに一緒に埃や粉塵を服の中に吸い込んでしまうからです。
中に入ると内側に着ている服を汚してしまいますし、ファンが故障する原因にもなってしまします。
風量調節ができるか。工場で使う空調服を選ぶときのポイント5つ
空調服には色々な種類があるので選ぶときに迷ってしまうかもしれません。
そこで購入するときの参考になるように空調服を選ぶポイントをまとめました。
生地
空調服に使われる生地には様々なものがあり、それぞれ特徴が異なります。
例えば綿は肌触りが良い、吸水性が高い、耐火性に優れているというメリットがあります。
一方で色落ちしやすい、厚いという面もあります。
ポリエステルは安い、色落ちしにくい、シワが出来にくいという長所がある一方で、通気性が低い、火に弱いという注意点があります。
こうした特徴を知った上で使用環境や求める機能に応じて選びましょう。
バッテリーの容量
バッテリーの容量も空調服を選ぶ上で重要なポイントです。
バッテリーの容量が大きければ大きいほど長持ちし、途中でファンが止まって暑くなる心配はありません。
ただし、バッテリーの容量が大きいほど値段が高く、重い傾向があるので、その点は理解しておきましょう。
事前に空調服のバッテリーの容量を確認し、作業が連続で何時間行われるかを考えながら合うものを選びましょう。
風量調節
ファンは風量調節できるものとできないものがあります。
風量調節できれば暑さの度合いに合わせて調節できるので便利です。
しかし、風量調節できるものの方が値段が高い場合もあるので、本当に必要な機能かどうか購入前に考えておきましょう。
デザイン
空調服を選ぶときにはデザインも大切なポイントです。
空調服は暑い夏には毎日着るものです。
もしデザインが良ければ身につけていると気分が良くなり、前向きに働けるでしょう。
空調服には色々なデザインがあるのでつい着たくなるようなオシャレなデザインのものを選ぶのがおすすめです。
ファンの取り外し
空調服についているファンを取り外せるかどうかも選ぶときのポイントの1つです。
作業中にはどうしても服が汚れてしまいますから洗う必要が出てきます。
その際にファンを取り外すことができればファンを気にせずに服を洗うことができます。
また、ファンが汚れているときは外して洗うこともできます。
空調服を購入する際はファンが取り外せるかどうかもチェックしましょう。
まとめ
空調服は暑い夏の作業を快適にしてくれる服です。
値段は普通の服に比べると高いですが、熱中症対策になったり、汗がすぐ乾いたり、作業効率が上がったりと様々なメリットが得られます。
ただし、少し重かったり、バッテリーが切れたらファンが動かなくなってしまうといった注意点もあるので、色々な面を照らし合わせた上で空調服を導入するかどうか検討しましょう。