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医薬品工場を建てるなら知っておくべきGMPを徹底解説

医薬品工場を建てるなら知っておくべきGMPを徹底解説

この章では次の内容をまとめています。

  • GMPとは
  • GMP認定工場とは
  • GMP認定のために建設時に注意すべきこと

医薬品工場でGMP認定を受けようと考えている方が知っておくべきことを全てまとめました。

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目次

医療品工場を建てるなら知っておくべきGMPとは

GMPとは”Good Manufacturing Practice”の略です。

日本語では製造管理や品質管理の基準といった意味です。

医薬品工場は次のGMPの原則を遵守しなければいけません。

  • 人為的な誤りを最小限にすること
  • 汚染及び品質低下を防止すること
  • 高い品質を保証するシステムを設計すること

こうした原則を守る医薬品工場にするには建設の段階からGMPを意識する必要があります。

GMP認定工場とは

GMP認定を受けると、「GMP認定工場」を名乗ることができます。

認定を受けるには指定の機関からチェックを受け、ガイドラインに基づいて製造管理や品質管理ができていることを認めてもらう必要があります。

GMP認定工場で製品された商品には「GMP製品マーク」をつけることができ、消費者に安心して購入いただけるようになります。

認定の期間は3年間なので、3年が経過するとまた審査を受ける必要があります。

GMP認定工場になるメリット3つ

この章では医薬品工場がGMP認定を受けるメリットをご紹介します。

①企業の信頼性が増す
②競合との差別化になる
③生産効率が上がる

企業の信頼性が増す

GMP認定を受けると、品質に対する信頼性が増します。

特に医薬品は品質や衛生面が重視されるものなので、企業の信頼性が増すことは大きなメリットになるでしょう。

GMP認定を受けるには基準に沿った工場を造ったり、申請をしたりしなければいけませんが、手間をかける価値はあります。

競合との差別化になる

GMP認定を受けると、競合他社との差別化を図ることができます。

なぜなら、製品にGMP製品マークがつくと、消費者から選ばれるきっかけになるからです。

製品の品質の高さに関心がある消費者からの支持を得ることができます。

生産効率が上がる

GMPを遵守すると、生産効率に影響を与えます。

例えば、不良品の発生が減ることで、回収などの対応に追われることがなくなります。

また、会社が製造管理や品質管理に力を入れることで、従業員の意識も高まり、真剣に作業に打ち込む効果が期待できます。

GMP認定を受けるために建設時に注意すべきこと7つ

この章では医薬品工場がGMP認定を受けるために建設の段階から意識しておくべき点をご紹介します。

①品質管理のしやすい土地を選ぶ
②出入り口の虫対策を徹底する
③ひび割れにくい部材で内装を作る
エアーシャワーを設置する
⑤エアーシャワーの前に埃や髪を落とすスペースを作る
⑥清掃効率を高める設計にする
⑦温度・湿度管理がしやすい設計にする

品質管理のしやすい土地を選ぶ

GMPを遵守するには土地選びの段階からできることがあります。

次のような場所を避けることで品質管理がしやすくなります。

  • 虫が発生する森林の近く
  • 洪水や浸水の可能性がある場所
  • 線路が近くにあり振動が発生しやすい場所
  • 水路や水たまりなどの近く

建てる土地がまだ決まっていない場合は、土地探しにも対応している建設会社に依頼すれば、適切な場所を一緒に探してもらえます。

出入り口の虫対策を徹底する

GMPを遵守するには虫対策が欠かせません。

虫が入りやすい構造になっていると、異物混入が発生する確率が上がってしまうからです。

具体的な対策には次のようなものがあります。

  • エアーカーテンを設置する
  • エアーシャワーを導入する
  • 捕虫器を設置する
  • 防虫ブラシで扉やシャッターの隙間を埋める

虫は小さく、侵入しやすいからこそ、外と建物との境目で徹底的に虫対策を施すことが大切です。

ひび割れにくい部材で内装を作る

天井や建物内の壁に使用する部材はひび割れにくいものを選ぶのがおすすめです。

なぜなら、部材がひび割れると粉が発生するからです。天井や壁から粉が落ちて製品に混入するというケースが考えられます。そこで、使用する部材についても設計の段階で意識しましょう。

医薬品工場を建設したことがある建設会社に依頼すると、こうした対策も自然に行ってもらえるでしょう。

エアーシャワーを設置する

エアーシャワーとはその名の通り、空気のシャワーを浴びる空間で、クリーンルームに繋がる場所に設置されます。

1つの部屋のようになっており、入ると強い勢いの風が出ます。

人間や荷物についているゴミや埃を落とす目的で使われます。

二重扉になっていて、同時に開かないように設定されているため、外部の空気がクリーンルームに流れることを防ぎます。

エアーシャワーを利用したいなら設計の段階で組み込んでおくことが欠かせません。

エアーシャワーの前に埃や髪を落とすスペースを作る

エアーシャワーに入る前に体についた埃や髪を取り除くようにすることで、二重の対策ができます。

具体的には粘着テープのついたローラーで全身を撫でることで取り除きます。

こうした作業ができるスペースをエアーシャワーの前に作りましょう。

また、このスペースに手洗い場も設ければ、手も清潔にした状態でクリーンルームに入るようになります。

ちなみにローラーを使い終わったら粘着テープを剥がすことをルールとすれば、全員がきちんと埃や髪を取り除くことができますよ。

清掃効率を高める設計にする

医薬品工場を清潔な状態に保つには、こまめに掃除を行うことが大切です。

そこで、清掃効率が高い工場になるように設計しましょう。

例えば、床と壁の境目を丸みのある構造にすると、ゴミを集めやすくなります。

反対に、境目が直角だと、ゴミが溜まりやすくなりますし、集めるのも一苦労です。

また、水を扱う製造現場がある場合は水はけが良くなる仕組みを作ることで、一箇所に水が留まることを防げます。

温度・湿度管理がしやすい設計にする

医薬品の中には温度管理や湿度管理が求められるものがあります。

そこで、温度や湿度の管理が徹底できる仕組みを作りましょう。

例えば、通気口や換気扇を設置して、湿度が高くなりすぎないように調節できる構造にしたり、入り口に二重扉を設置したりと、できることはたくさんあります。

温度や湿度を管理する方法は、こちらの記事でも詳しくまとめているのでぜひ参考にしてくださいね。

建設時以外でもできるGMP対策4つ

この章では医薬品工場が建設後でもできるGMP対策をご紹介します。

①換気口に防虫フィルターをつける
②生産環境をモニタリングできる仕組みを作る
従業員の品質管理意識を高める
定期的に対策が機能しているか確かめる

換気口に防虫フィルターをつける

換気口、排気口、空調機などは虫の侵入経路になります。

そこで、フィルターを付けて建物内に入れないようにしましょう。

虫は非常に小さいですが、それでも侵入を防げるくらい優秀なフィルターが様々なメーカーから販売されています。

生産環境をモニタリングできる仕組みを作る

湿度や温度、機械の製造状況などをモニタリングできる仕組みがあると、製造管理や品質管理を適切に行うことができます。

なぜなら、異常が起こればすぐに気づくことができるからです。

例えば、機械に異常が発生した場合、すぐに製造を止めることできるので、不良品の数を最低限にできます。

モニタリングについてはこちらの記事でも解説していますよ。

従業員の品質管理意識を高める

GMP対策を徹底するには従業員の意識を高めることも欠かせません。

なぜなら、実際に製造現場で働く人の意識が低ければ、いくら企業が対策をしても十分な効果が出ないからです。

例えば、エアーシャワーの前に粘着ローラーを使用するスペースを用意しても、従業員が言われた通りに使用しなければ意味がありません。

そこで、従業員に品質管理や製造管理を徹底する重要性を教育する機会を作りましょう。

定期的に対策が機能しているか確かめる

GMP対策が本当に機能しているかを定期的に振り返りましょう。

対策をしても、それが実際に効果を発揮していなければ意味がありません。

例えば、排気口に防虫フィルターを設置しても、破れていたり、外れていたりすれば意味がありません。

GMP認定の期間は3年間ですが、それよりも短いスパンで社内で振り返りをすることで、管理を徹底できます。

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まとめ

GMPとは製造管理や品質管理の基準といった意味で、医薬品工場はGMPの原則を遵守しなければいけません。

そのためには建設の段階から設計や構造を計画的に考える必要があります。

建設会社との打ち合わせの際には、今回ご紹介した注意すべきポイントについて、どのように対策を行うかしっかり話し合いましょう。

GMP認定を受けると、企業の信頼性が高まったり、競合との差別化を図れたりと、大きなメリットを得られますよ。

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この記事を書いた人

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