この記事では次の内容をまとめています。
- システム建築での倉庫建設のメリット
- システム建築での倉庫建設のデメリット
- 倉庫建設で失敗しない方法
システム建築で倉庫を建設しようと考えている方が知っておくべきことを全てご紹介します。
システム建築で倉庫を建設するメリット10つ
この章ではシステム建築による倉庫建設のメリットをご紹介します。
1 大空間の平屋の建設に向いている |
2 低コスト |
3 短工期 |
4 高品質 |
5 耐久性が高い |
6 オーダーメイド風の建設も可能 |
7 柔軟に設計を変更することができる |
8 気候に合わせた建設が可能 |
9 豊富な屋根・外壁システムがある |
10 2階建ての建設も可能 |
大空間の平屋の建設に向いている
システム建築は大空間の平屋を建てる際に向いている工法で、倉庫、工場、事務所などを得意とします。
システム建築メーカーによっては無柱スパンが最大60mのものもあり、保管効率やピッキング効率が高い倉庫にしたい場合には特におすすめです。
最大無柱スパンが60mのシステム建築メーカーは
- 横河システム建築
- 川田工業
- ナガワ
などがあります。
低コスト
システム建築では在来工法よりもコストを削減できるという大きなメリットがあります。
- 建築プロセスを徹底的にシステム化している
- 使用する部材を標準化している
など、様々な理由があります。
具体的にどれくらい削減できるかは建設条件や選択するシステム建築メーカーによって異なります。
目安として、20〜最大40%削減できると言われています。
短工期
建築プロセスを徹底的に合理化し、使用する部材の点数も最小限に抑えているため、工期は短いです。
倉庫の規模にもよりますが、在来工法の工期を120日とした場合、システム建築なら90日程度の工期で済みます。
工期が短いことで、倉庫をより早いタイミングで稼働させることができます。
また、近隣の方にとっても車両の出入りや工事の音による影響を少なくできるというメリットがあります。
高品質
低コスト・短工期のシステム建築ですが、品質は高いです。
その理由としては次のようなものが挙げられます。
- 部材は規格化され、工場で生産するため品質が安定している
- 現場での作業が最小限に抑えられており、職人の腕に左右される部分が少ない
高品質なので、倉庫として利用する際も問題なく利用できます。
コストパフォーマンスが高い倉庫建設がしたい方にはシステム建築はとてもおすすめです。
耐久性が高い
システム建築は耐久性や耐震性が高いという特徴があります。
日本は地震や台風など、災害が多い国です。
システム建築によって作られた建物はこうした災害から建物内で働く従業員や荷物を守ります。
ちなみに建物の寿命は30年ほどで、在来工法とあまり変わりません。
オーダーメイド風の建設も可能
システム建築といえば、どのような建物を建てられるかが、ある程度決まっているというイメージをお持ちの方が多いと思います。
確かに、システム建築で建てられた建物は似たような見た目になることが多いです。
ただし、メーカーによっては寸法を1mm単位で調節できるオーダーメイド式のプランが用意されていることもあります。
細かい調整をしたい場合はオーダーメイド式の商品を持っているシステム建築メーカーを選びましょう。
柔軟に設計を変更することができる
CADシステムなど、コンピューターを使用して行うため、システム建築の設計は速く進み、変更点がある際には素早く修正することができます。
そのため、工期は短くなりますし、クライアントにとっても要望を追加で言いやすいという利点があります。
また、システム建築は見積もりの計算がしやすいので、見積書を早い段階でもらうことができます。
弊社では早ければ依頼を受けた当日に作成することも可能です。
気候に合わせた建設が可能
降雪量が多い地域、台風が通過しやすい地域、海がそばにある地域など、気候や立地条件に合わせて建設することが可能です。
例えば、システム建築メーカーによっては最大積雪深250cmの地域に対応できます。
建設段階から気候への対策をすれば、建物の寿命を延ばすことができます。
豊富な屋根・外壁システムがある
システム建築メーカーによっては豊富な屋根システムや外壁システムが用意されていて、クライアントの要望や気候条件に合わせて最適なものを選ぶことができます。
例えば、次のようなシステムがあります。
- 積雪に耐えられるルーフシステム
- 断熱性が高い外壁システム
- 防火構造に対応した外壁システム
また、屋根・外壁システム以外にも、庇やベンチレーターなどのオプションも用意されており、細かく機能性を調整できます。
2階建ての建設も可能
冒頭でシステム建築は平屋の建設が得意とご紹介しましたが、2階建ての建設も可能です。
1階も2階も倉庫として利用するのはもちろん、1階は倉庫、2階は事務所と別々の用途で使うこともできます。
システム建築で2階建てを建てるには2階建てに対応できる商品を持つシステム建築メーカーを選ぶことが欠かせません。
2階建てのシステム建築に関してはこの記事で詳しくまとめていますよ。
システム建築で倉庫を建設するデメリット4つ
この章ではシステム建築で倉庫建設をする企業が知っておくべきことをご紹介します。
1 設計の自由度が在来工法よりも低い |
2 デザイン性が在来工法よりも低い |
3 近くにシステム建築に対応する建設会社がないことも |
4 メーカーによってできることが異なる |
設計の自由度が在来工法よりも低い
システム建築の設計の自由度は在来工法よりも低いです。
これはあらゆる工程がシステム化されていることや、部材が徹底的に標準化されていることに起因しています。
そのため、設計にこだわりたい方は在来工法のほうが向いているかもしれません。
ただし、先ほどもご説明したように、システム建築には1mm単位で寸法を調節できるオーダーメイド風のプランもあります。
デザイン性が在来工法よりも低い
デザイン性の高さについても在来工法に軍配が上がります。
例えば、外観のデザイン性を高くし、まるで倉庫ではないような見た目にしたいという場合は在来工法が合っています。
ただし、外装を在来工法で、内装をシステム建築でというような、2つの工法を合わせた施工も可能です。
これなら、デザイン性の高い外観を実現しつつ、コストは抑えることができます。
外観の重要性についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
近くにシステム建築に対応する建設会社がないことも
システム建築は全ての建設会社が取り入れているわけではありません。
各システム建築メーカーと提携している建設会社のみがシステム建築に対応しています。
そのため、システム建築で倉庫を建てたいと思っても、近くにシステム建築に対応した建設会社がないこともあり得ます。
システム建築に対応している建設会社は各メーカーの加盟店検索で調べることができますよ。
メーカーによってできることが異なる
システム建築メーカーはたくさんあり、それぞれが独自のシステムを持っています。
大まかなシステム建築の特徴は先ほどご紹介した通りですが、細かい対応条件やできることの範囲はメーカーによって異なります。
そのため、システム建築での建設を依頼する際は、どのような建設が可能なのか改めて担当者に聞いてみましょう。
システム建築による倉庫建設で失敗しない方法2つ
この章ではシステム建築での倉庫建設で失敗しない方法をご紹介します。
1 倉庫の建設実績が豊富なメーカーを選ぶ |
2 倉庫の建設実績が豊富な建設会社を選ぶ |
倉庫の建設実績が豊富なメーカーを選ぶ
まず、倉庫の建設件数が多いシステム建築メーカーを選びましょう。
世の中には様々なシステム建築メーカーがありますが、建設実績はバラバラです。
例えば、横河システム建築の「yess建築」は1万1千棟以上の建設実績があり、公式サイトでは倉庫の施工実績をいくつも見ることができます。
倉庫の建設実績が豊富な建設会社を選ぶ
システム建築メーカーだけでなく、建設会社選びもまた重要です。
なぜなら、実際に倉庫を建設する際は主に建設会社とやり取りを行うからです。
設計や生産をメーカーが担当し、見積もりから施工一式を建設会社が行うのが一般的です。
そのため、建設会社の実績もよく確認する必要があり、倉庫の施工実績が多いところに依頼すると安心です。
まとめ
倉庫として利用する建物の建設にはシステム建築が非常に向いています。
ただし、システム建築にはデメリットもあるため、それを理解した上で建設を進めることで、後悔のない倉庫建設ができます。
興味がある方はお近くのシステム建築に対応した建設会社に問い合わせをしてみましょう。