工場を建設するときには何を重要視しますか?費用、内装、工事の過程など色々なポイントがありますよね。
どれも建設において大事なものですが、多くの人があまり重要視しないにも関わらず大きな役目を担っているものがあります。それが外観のデザインです。
工場は物を製造する場所ですから、内装の方が大事で外装はあまり関係ないのでは?と思う方もいるでしょう。
しかし、外観はその工場の印象を決めるもので、場合によっては企業イメージに繋がることもあります。昔ながらのグレーでシンプルなデザインの工場と、モダンでシャープな印象の工場があったとしたらどちらの方が印象が良いでしょうか?きっとほとんどの方が後者を選ぶと思います。
つまり、新しく工場を建設するなら外観デザインにこだわるべきと言えます。
今回は工場を建設するときに外観のデザインにこだわるべき理由や、かつての工場のデザインの特徴、さらにデザインを決める方法などについて徹底的にまとめました。これから工場を建てるという方は必見です。
マイナスなイメージが強い。今までの工場の外観デザインの特徴3つ
工場の外観にこだわるべき理由をまとめる前にまずはこれまでの工場の外観デザインの特徴についてご紹介しましょう。
以前の工場の特徴を知ることで外観デザインにこだわる理由が見えてきます。
グレーのシンプルなデザイン
工場のデザインと聞くとグレーでシンプルな建物をイメージする方が多いのではないでしょうか。
これは建築費を抑えられて、さらには耐久性も考慮したもので、一時期流行ったデザインです。そのため古い工場はこうしたデザインのものが多いです。
もちろんこのデザインでも工場内で作業は出来ますし問題はないのですが、簡素で味気ない印象がありますよね。
汚い、寒いといったマイナスなイメージを持ちやすい
グレーでシンプルな従来のデザインの工場を見ると汚い、古い、寒いといったマイナスなイメージを持ちやすいです。
工場内は清潔に保たれていて、温度管理もされていたとしても、一般の方は工場の中の様子はよく知りませんから見た目だけでこのようなイメージを持ってしまうのです。
若い人からのイメージが良くない
若い人は豊かで綺麗な環境の中で小さい頃から生活してきたので従来の工場のデザインを見たときにあまり良いイメージを持ちません。
若い人が工場について良く思っていないと、就職先を探すときに快適で綺麗で働きやすいところが良いと工場を避けてしまい、工場の人手不足という深刻な問題に繋がることもあり得ます。
これでは日本の物作りを支える人がいなくなり、企業の存続問題にも関わってきます。
企業のイメージが変わる。工場の外観デザインにこだわるべき理由6つ
従来の工場のデザインのままではあまりメリットがないことが分かっても、そこまで外観にこだわらなくても良いのではと思う方もいるでしょう。
しかし、工場の見た目を良くすればメリットが色々とあります。続いて工場の外観デザインにこだわるべき理由を6つご紹介します。
社員が自慢できる
工場の外観がおしゃれでモダンなデザインになるとまず喜ぶのが工場で働く社員です。社員にとって工場は日々の生活の大部分を過ごす場所です。
その場所のデザインが良いと仕事のモチベーションが上がりますし、家族や友人にも「ここで働いているんだよ」と自慢することもできます。
社員のやる気が出ることで会社の業績アップにも繋がる可能性も高いです。
求人に有利になる
あまり良いイメージを持たれなかった工場ですが、外観デザインにこだわると他の工場との違いが明確に分かり「ここなら働いてみたい」という気持ちを職を探している人に持ってもらえます。
つまり、求人において有利になります。求人サイトで社員を募集する際に工場の写真を載せればアピールにもなります。
取引先を招待できる
工場を利用するのは社員だけではありません。工場には取引先が訪問することもあります。
従来のデザインでも作業がしっかり出来ていればもちろん問題はありませんが、取引先が来ておしゃれな外観を目にしたとき、素直に良い工場だと感じて企業へのイメージもアップするでしょう。
工場の外観が企業イメージをも変えるのです。さらに内装にもこだわっていればいつでもお客様を迎えられる「見学できる工場」になります。
企業の存続に繋がる
日本はこれからより少子高齢化が進み、働き手が少なくなることが問題視されています。この流れはもちろん物作りの現場でも同じです。
企業を存続させるためには若い人材を確保することが欠かせません。外観デザインにこだわり、若い人が働きたいと思う工場になれば若い社員を確保し、次世代が育つことで企業の存続に繋がるでしょう。
企業の特徴をアピールできる
デザインはただ見た目を華やかにするだけでなくメッセージを伝えるという役割もあります。かつての工場のデザインを見て汚い、古いといったイメージを抱く人が多かったようにデザインはその見た目から多くのことを伝えます。
つまり、デザインにこだわれば企業の特徴や魅力を伝えることもできるのです。
アットホームな会社なら暖色系の外観にしたり、物作りに真剣に取り組むことをアピールしたいならシャープな印象のデザインにすることで正しくイメージが伝わります。
地域から愛される工場になる
新しく工場を建てるとき、近隣に住む人にあまり歓迎されないことがあります。音がうるさいのではないか、大気汚染が起こるのではと実際はそんなことはなくても不安になってしまうのです。
しかし、工場の外観のデザインが良いと景色が映えるので周りに住む方にも気に入ってもらえて地域から愛される工場になります。
理想とするイメージを見つけよう。工場のデザインを決める方法3つ
企業のイメージアップのために工場の外観デザインにこだわろうと思っても具体的にどんなデザインにすれば良いか分からず困る方もいるかもしれません。
そこで工場のデザインを決める方法を3つご紹介しましょう。
どんなイメージにしたいかを考える
外観デザインは企業のイメージを伝えるものです。そこでどんなデザインにすれば良いか迷ったときはまず見た人にどんなイメージを持って欲しいのかを考えましょう。
親しみのあるイメージか、それとも真面目に仕事に取り組んでいるイメージかなど、企業が持つ魅力も踏まえて考えることで理想のデザインが見えてきます。
色を基準に考える
デザインにおいて色は重要な役割を果たします。同じデザインでも色が変わるだけで印象はガラリと変わるものです。
そこで色を基準に考えるという方法もあります。
青はクールな印象、ベージュなどの暖色系はアットホームで落ち着いた感じ、赤なら情熱的な印象というように色によって与えるイメージが異なるので、様々な色を想定して良さそうな色を見つけましょう。
雑誌やネットで好きなデザインを探す
自分の工場のデザインを考えるとき、他の建物のデザインはとても参考になります。
工場はもちろんのこと、家やお店などのデザインでもヒントを得られます。
ネットや雑誌であらゆる建築物を見て、心惹かれるものがあれば画像を残しておき、デザインを決める人に提案しましょう。
工場の外観デザインを決めるときのよくある疑問3つ
工場の外観について、これまでそれほど重視されて来なかったからこそデザインにこだわることについて疑問に思うことがあるという方もいるでしょう。
そこで最後に工場の外観デザインを決めるときによくある疑問をまとめました。
デザインにこだわると建築費がかさむ?
かつてシンプルなデザインが流行った理由の1つは建築費が抑えられることでした。それだけにデザインにこだわれば予算が高くなるのではと思う方は多いです。
費用がどれくらいかかるかはデザインによって大きく変わります。また、使う素材などによっても変わってくるでしょう。
もし建築費を抑えたい場合はその旨を伝えて一度見積もりを出してもらいましょう。
耐久性には問題はない?
耐久性を考慮しながら外観デザインにこだわることは可能です。
安全に作業するために耐久性は欠かせないポイントですから、デザインが少し複雑になったとしても耐久性は問題ありません。
見た目が綺麗で安心して作業ができるような魅力がたくさんある工場を目指しましょう。
外観だけでなく内装にもこだわれる?
外装だけでなく内装にこだわることももちろん可能です。
外装は企業の印象アップに繋がる重要なものですが、働く人にとってはむしろ内装の方が気になるでしょう。
外観のデザインとは別に、内装も働く人のモチベーションが上がるようなものにすれば作業効率が上がり、企業の業績を上げることにも繋がります。
まとめ
かつて工場のデザインといえばグレーでシンプルなものが一般的でした。
しかし、このデザインでは汚い、寒いといった悪いイメージを持たれやすく、若者の工場離れの原因にもなっていました。
そこで最近では外観デザインにこだわることで工場に対するイメージを変えるケースが増えています。デザインがおしゃれだと社員が周りに自慢できたり、工場で働きたい人が増えたりとメリットがたくさんあります。
これから新しく工場を建てようと考えている方はぜひデザインにこだわりましょう。