この記事では次の内容をまとめています。
・システム建築で物流センターを建設するメリット
・システム建築で物流センターを建設するデメリット
・物流センター建設のポイント
物流センターを建設しようと考えている方が知っておくべきことを全てまとめました。
システム建築で物流センターを建設するメリット5つ
この章ではシステム建築で物流センターを建設するメリットをご紹介します。
①大空間を実現できる |
②耐久性・耐震性に優れている |
③短期間で完成する |
④建設コストが安い |
⑤拡張・増築が可能 |
大空間を実現できる
システム建築のメリットは柱のない大空間を実現できることです。
柱がなければ動線の組み方の選択肢が広がるため、最適なレイアウトを構築し、作業効率を最大化できます。
システム建築で大空間を実現できるのは間に柱を入れなくても成り立つように独自のフレームシステムを採用しているためです。
ちなみに、中間柱を入れると建物の長さをより広げることができます。
レイアウトに柔軟性を求める方にシステム建築はピッタリです。
耐久性・耐震性に優れている
システム建築で建てられた建物は耐久性や耐震性に優れています。
理由はいくつかあります。
まず1つは建物の重量が比較的軽いことです。
地震の揺れの影響は建物が重ければ重いほど大きくなるので、システム建築なら揺れが少しで済みます。
また、システム建築では建物に使用する部材が徹底的に標準化されており、工場で生産されるため、建物の品質が安定します。
物流センターでは多くの製品を扱うため、耐久性と耐震性は必ず押さえるべきポイントです。
短期間で完成する
システム建築は工期が短いのが特徴で、在来工法に比べて約2割削減できると言われています。
短期間で物流センターが完成すると、早くに稼働させることができるため、収益性が高くなります。
ちなみに、短工期の理由としては次のようなものがあります。
- 建設プロセスを合理化している
- 部材を標準化している
- 部材を工場で生産するのでストックを用意できる
- 現場で溶接の必要がない
短期間で完成しても、先ほどご説明したように耐久性や耐震性は高いのでご安心ください。
建設コストが安い
システム建築では建設コストが安く済むのも嬉しい点です。
コストを削減できる理由には次のようなものがあります。
- 工期が短いため、人件費や機材のレンタル費用が減る
- 鉄骨フレームの軽量化
- 構造を徹底的に合理化し、部材点数を削減
できるだけ安く済ませたい方にはシステム建築がとてもおすすめです。
拡張・増築が可能
システム建築で建てた建物は拡張・増築が可能です。
拡張性が高いと様々なメリットがあります。
例えば、将来、事業を拡大することになった場合、物流センターを増築すれば在庫量の増加に対応できます。
また、最初から大きな物流センターを建設してスペースを持て余すよりも、必要に応じて拡張していく方がコストを最小限にできます。
システム建築で物流センターを建設するデメリット3つ
この章ではシステム建築で物流センターを建設するデメリットをご紹介します。
①カスタマイズに制限がある |
②デザインの自由度は高くない |
③地域によっては建設が難しい |
カスタマイズに制限がある
システム建築はあらゆる建設プロセスが徹底的にシステム化されているため、どうしてもカスタマイズに限界があります。
そのため、建設に関する要望が全て叶えられるとは限らない点に注意が必要です。
一方で、在来工法の場合、オーダーメイドでプロジェクトが進められるため、依頼主のニーズに徹底的に答えることができます。
ただし、その分、工期は長くなりますし、コストも高くなります。
デザインの自由度は高くない
システム建築はデザインの自由度があまり高くありません。
実際にシステム建築で建てられた物流センターの外観はシンプルなデザインのものが多いです。
デザインにあまりこだわりはないという場合は問題ありませんが、外観にこだわりたいという場合は在来工法の方が適しています。
地域によっては建設が難しい
気候条件によってはシステム建築で物流センターを建てるのが難しい場合があります。
例えば、弊社で採用している横河システム建築の「yess建築」の場合、最大積雪深250cmという制限があります。
そのため、打ち合わせの際にその土地の気候条件に対応できるかどうかを確かめておくと安心です。
システム建築で物流センターを建設するときのポイント5つ
この章ではシステム建築で物流センターを建設する際に注意すべき点をご紹介します。
①物流センターの建設実績がある建設会社に依頼する |
②作業効率が上がるレイアウトを採用する |
③増築可能な設計にする |
④耐久性の高いパーツを選ぶ |
⑤断熱性を高くする |
物流センターの建設実績がある建設会社に依頼する
建設会社を選ぶとき、物流センターの建設実績が豊富な企業を選びましょう。
なぜなら、物流センターの建設で重要なポイントを理解しているからです。
こちらのニーズを読み取る力が高く、ニーズを叶えるために最適な提案をしてもらえるでしょう。
物流センターは建設後、何十年も使っていくものだからこそ、満足のいく建物になるよう、建設会社選びは慎重に行いましょう。
ちなみに、システム建築は全ての建設会社が行なっているわけではなく、システム建築メーカーと提携しているところでなければ建設できません。
そのため、「そもそも建設会社がシステム建築に対応しているか?」という点から確認する必要があります。
作業効率が上がるレイアウトを採用する
物流センターを建設する際は作業効率を最大化できるレイアウトを採用しましょう。
物流センターは自動倉庫など、大きな設備や物がたくさん設置されるため、頻繁にレイアウトを変えることはできません。
そのため、建設段階からベストなレイアウトを設計する必要があります。
弊社でもお客様の事業内容や作業動線を考慮した上でレイアウトを考えています。
増築可能な設計にする
増築や拡張が可能な設計を選びましょう。
先ほどもご紹介した通り、システム建築で建てられた建物は増築が可能です。
ただし、設計によっては将来の増築や拡張の選択肢が狭まってしまうことがあります。
将来、事業拡大などで増築の可能性が少しでもある場合はその旨を建設会社に伝えておきましょう。
耐久性の高いパーツを選ぶ
外壁や屋根は耐久性が高いものを選びましょう。
耐久性が高いと様々なメリットがあります。
まず、建物の機能性を維持できるので、物流センター内の物や人を守ることができます。
また、屋根や外壁は風雨に晒される部分なので、雨漏り対策にもなります。
さらには、メンテナンスの頻度が低くなるため、メンテナンスコストを下げられるという魅力もあります。
システム建築ではメーカーによって様々なパーツが用意されているので、最適なものを選びましょう。
断熱性を高くする
建物の断熱性が高いと、
- 空調の稼働効率が上がる
- 室内が快適な環境になる
- 従業員の集中力が持続しやすくなる
といったメリットがあります。
日本は夏には暑くなり、冬には厳しい寒さになるため、快適に過ごせる建物にすることはとても重要です。
断熱性の高い屋根パネルや外壁を採用しましょう。
物流センターを建設できるシステム建築メーカー3選
この章では物流センターを建設できる主なシステム建築メーカーをご紹介します。
①横河システム建築 |
②JFEシビル |
③日鉄エンジニアリング |
横河システム建築
横河システム建築はシステム建築メーカーの大手の1つで、これまでの施工実績は約11,000棟です。
横河システム建築の公式サイトでは物流センターの建設実績や、実際に建てた建物の外観を見ることができます。
弊社でも横河システム建築のシステム建築商品の「yess建築」を採用しています。
JFEシビル
こちらも大手のシステム建築メーカーの1つです。
- 早期にもう1つ倉庫が欲しい
- メンテナンスにコストをかけたくない
- 断熱性を確保したい
といったあらゆるニーズに対応します。
公式サイトには倉庫・物流センターの施工実績が載っており、あらゆる面積の建物を建てていることが分かります。
日鉄エンジニアリング
日鉄エンジニアリングの特徴の1つが、「NSスタンロジ(2階建物物流施設)」と呼ばれる物流施設用のシステム建築商品を持っていることです。
システム建設のメリットである低コストを維持しつつ、安全性も機能性も高い物流施設を実現します。
まとめ
システム建築では柱のない大空間を作れるため、最適なレイアウトで、作業効率を最大化した物流センターを建てられます。
物流センターを建てるなら、倉庫や物流施設の建設実績が豊富なところを選ぶのがおすすめです。
実績は企業の公式サイトから確認できますよ。