この記事では次の内容をまとめています。
・日鉄エンジニアリングの2つの商品
・2つの商品の特徴
・日鉄エンジニアリングの建設の流れ
システム建築での建設を考えているけれど、どのメーカーを選べばいいか分からないという方が知っておくべきことを全てまとめました。
日鉄エンジニアリングのシステム建築2つの種類
この章では日鉄エンジニアリングのシステム建築商品をご紹介します。
スタンパッケージR
「短工期」「納得の価格」「高品質」の3拍子が揃った独自開発のシステム建築です。
工場、倉庫、事務所などの用途で使われており、1万棟以上の実績があります。
1972年より販売をスタートし、50年以上もの間、開発を続けて改良してきた歴史があります。
建物の施工は日鉄エンジニアリングや加盟している施工店が行います。
NSスタンロジ
2階物流施設を建てられる商品です。
企業の持つ鋼構造技術とシステム建築技術を融合しており、機能性の高い建物を実現します。
合わせて220万平方メートルもの大型物流施設を建設してきた企業の技術が反映されており、満足度の高い低層物流施設を建てたい方に向いています。
主な面積の対象は3,000~10,000坪です。
日鉄エンジニアリングのスタンパッケージRの特徴10選
この章では日鉄エンジニアリングのスタンパッケージRの特徴をご紹介します。
1.工期が最大30%短縮 |
2.耐震性が高い |
3.気密性が高い |
4.断熱性が高い |
5.カスタマイズ性が高い |
6.カラーデザインにこだわっている |
7.鉄に関する知識・経験が豊富 |
8.品質が高い |
9.営業力が高い |
10.環境に配慮している |
工期が最大30%短縮
スタンパッケージRでは在来工法と比較して工期を最大30%短くすることができます。
その理由としては次のようなものが挙げられます。
・標準化を徹底している
・現場での作業の手間が省ける部材の使用
工期が短くなれば早く新しい工場や倉庫が手に入り、稼働の時期も早まり、収益アップに繋がります。
また、工期が短くなるとコストも減らせるというメリットがあります。
耐震性が高い
スタンパッケージRでは耐震部材のブレースを用いて耐震性の高い建物を作ることが可能です。
日本は地震が多く、いつどこで大きな災害が起こるか分かりません。
万が一、地震が発生し、建物に大きな影響が出ると従業員や建物内の設備に被害が出て危険です。
だからこそ、安全性の高い建物を建てられるのは大きなメリットです。
気密性が高い
スタンパッケージRは気密性が高いのも特徴です。
建物の気密性が高いと次のようなメリットがあります。
・外気が侵入したり、建物内の空気が逃げたりしにくいので冷暖房の稼働効率が上がり、快適な環境下で働ける
・光熱費を節約できる
・防音性が高まる
工場や倉庫の電気代は高額になりやすいため、気密性の高い建物は長い目で見てコスト面でのメリットがとても大きいです。
断熱性が高い
断熱性が高い建物は外気の影響を受けにくくなります。
日本は四季がはっきりしており、工場や倉庫は夏は暑く、冬は寒くなり、仕事に集中しにくい環境になることもあります。
しかし、断熱性が高い建物なら外の気温に影響されにくくなるため、快適に働くことができます。
特に近年は夏に40度近くの猛暑になることが珍しくなく、熱中症で体調を崩す人も多いため、対策をするのが望ましいです。
カスタマイズ性が高い
システム建築といえばシステム化が徹底されており、柔軟性に欠けるというイメージを持つ方もいると思います。
確かに、システム建築は高品質・低コスト・短工期を実現する反面、どうしてもこうしたデメリットは生まれます。
しかし、スタンパッケージは建物の大きさや高さなど、あらゆる寸法を自由に決めることができ、自由度が高いです。
カラーデザインにこだわっている
外装材に様々なカラーが用意されているため、シンプルなデザインはもちろんのこと、モダンな感じやカジュアル・モダンなど外装デザインにこだわることができます。
近年では外装にこだわる工場や倉庫が増えています。
おしゃれな外観は企業の印象を良くしたり、従業員のモチベーションを上げたりする効果があります。
鉄に関する知識・経験が豊富
日鉄エンジニアリングは元々、新日本製鐵という名前で、長年に渡って鉄に関わる事業を行なってきました。
そのため、鉄に関する知識や経験が豊富で、それがシステム建築の構造に生かされています。
構造は建物の軸となる部分で、機能性やコストなど、建築のあらゆる面に影響します。
だからこそ、鉄について知り尽くしているのは非常に頼もしいです。
品質が高い
建物に使用する部材は全て特定工場で生産されており、品質チェックを丁寧に行なっています。
また、施工方法は手順書が用意されているため、どの業者が建設を行っても一定の品質の建物が出来上がります。
何十年も使用するものだからこそ、品質が安定しているのは大きなメリットです。
営業力が高い
日鉄エンジニアリングの営業担当者のほとんどが建築業界での経験が豊富です。
顧客が抱える悩みや新しい建物に求めるニーズを聞き出すのはもちろんのこと、稼働後のことも考えつつ、同じ目線になった上でベストな提案をしてもらえます。
工場や倉庫は建物の構造が稼働後の生産効率に関わるため、建設を依頼するなら工場や倉庫の建設実績が豊富なところを選ぶことが大切です。
環境に配慮している
スタンパッケージでは次のような点で環境に配慮しています。
・建物に使用する部材生産の効率化
・鋼材の重量を約30%削減
日鉄エンジニアリングのスタンパッケージRの部材システム4つ
この章ではスタンパッケージで使用される部材システムについてご紹介します。
屋根システム
屋根部材は用途や欲しい機能性など、条件に合わせて選ぶことができます。種類は次のものがあります。
・SPルーフィングU
・SPルーフィングG
・SPルーフィングL
・SPルーフィングS
・SPルーフィングD
また、屋根断熱材はSPサーマルFとSPサーマルGの2種類があります。
外壁システム
断熱性に優れたもの、意匠性が高いものなど、様々な種類があります。
・SPサイジング29
・SPサイジングGF
・SPサイジングRG
・SPパネルI-BL(25/35)
・SPパネルFR-BLR(75/50 横張り専用)
・SPパネルライト
・SPパネルC
構造システム
スタンパッケージの構造システムは鉄骨部材と基礎部材の2つから成ります。
鉄骨部材
・SPウェーブフレーム
・H形鋼フレーム
基礎部材
・SPパックFD
・SPパックFP
・SPダブルパックFD/FP
・SPトリプルパックFP
・NSエコパイル(サブシステム)
建具システム
シャッターやドアなど、建物に欠かせない細かい部分にも様々な種類が用意されています。
・SPAサッシ・マンドア
・SPAコンポV
・SPシャッター
・SPオーバードア
・SPスライディングドア
採光・換気設備はトップライト、ベンチレーター、壁換気扇、ガラリがあります。
日鉄エンジニアリングのNSスタンロジの特徴4つ
この章ではNSスタンロジの特徴をご紹介します。
1.鋼重量約15%以上削減 |
2.工期30日以上短縮 |
3.建設コスト約10%以上削減 |
4.豊富なシミュレーションデータを保有 |
鋼重量約15%以上削減
NSスタンロジでは鋼重量を約15%以上削減できます。
その理由の1つとして独自開発したブレースがあります。
アンボンドブレースと呼ばれるこの部材の配置の仕方によって柱や梁のサイズダウンが可能で、建物の重量が軽くなります。
工期30日以上短縮
NSスタンロジではあらゆる建設プロセスで時間を削減します。
例えば、設計の際は専用の技術やシミュレーションを用いながら素早く最適な構造を導き出します。
また、施工の方法が徹底的に標準化されているため、現場での作業時間も最小限になります。
建設コスト約10%以上削減
必要な部材の重量が減ったり、工期が短くなったりすることで建設費も削減することができます。
豊富なシミュレーションデータを保有
“GRID-System”と呼ばれる独自開発の構造のシミュレーションシステムがあり、これまでの実績や経験から生まれた数百のシミュレーションデータから最適な構造を導き出します。
まとめ
日鉄エンジニアリングは元は新日本製鐵という名前で、長年に渡って鉄に関わる事業を行なってきました。
そのため、鉄のノウハウが構造部分に生かされており、ニーズに合い、機能性も高い構造を実現することができます。
システム建築には日鉄エンジニアリングの他にも横河システム建築など、いろいろなメーカーがあるので、メリット・デメリットを比べた上で一番条件に合うところを選びましょう。