工場が知っておくべき液状化の被害や対策方法をご紹介

工場が知っておくべき液状化の被害や対策方法をご紹介

この記事ではこんな内容をまとめています。

  • 工場に被害を与える液状化現象とは
  • 液状化現象で工場にもたらされる被害
  • 工場がすべき液状化対策

液状化対策をしたいと考えている企業が知っておきたいことをまとめました。

工場に被害を与える液状化現象とは

地震が発生した際に地盤が液体状に変化する事象のことです。

普段は硬くて丈夫な地盤でも、条件が重なると液状化し、建物が傾いたり、断水が発生したりと様々な問題が発生します。

地震の被害が大きい地域から離れた場所でも発生することがあり、東日本大震災では東京湾で液状化が発生しました。

液状化現象によって工場にもたらされる被害4つ

この章では液状化が発生した際に起こると考えられる被害をまとめました。

1 建物が傾く
2 水道管やガス管の破裂
3 水や砂が地面から吹き出す
4 交通障害

建物が傾く

地盤が液状化すると、工場が沈んだり、傾いたりする恐れがあります。

当然、建物にとっては大きな打撃で、修復が難しく、建て直さなくてはいけなくなる場合もあるでしょう。

また、被害がそこまで大きくなくても、操業出来ない日が続けば生産ができず、売上が上がりませんし、顧客離れを招くこともあります。

水道管やガス管の破裂

液状化によって水道管やガス管が破裂し、断水やガスの供給停止などが発生する恐れがあります。

ガスや水道は工場にとってとても重要なもので、供給がストップすると稼働も止めなくてはいけなくなります。

自分の地域では液状化が発生していなくても、他の地域で液状化が発生したせいで断水になることもあるので、地震発生後はよく情報を集めましょう。

水や砂が地面から吹き出す

地面の水圧が高まることで水や砂が吹き出します。

工場の近くで発生し、吹き出す量が多いと、浸水が発生する可能性があります。

また、単純に道を通りにくくなるというデメリットもあります。

交通障害

液状化が発生すると電車やバスなどの公共交通機関が止まります。

車での通勤も難しいかもしれません。

すると、社員が出勤できないというトラブルが発生します。

人手が足りないと予定していた生産ができず、納期に間に合わなくなってしまいます。

工場がすべき液状化対策8つ

この章では工場が液状化に備えてすべき対策をまとめました。

1 建設時に地盤を固める
2 井戸を掘り水を抜く
3 硬い地盤に届く杭で強化
4 液状化のリスクがある土地は避ける
5 支店に機能を分散する
6 液状化対策ができる業者を選ぶ
7 地震保険に加入する
8 災害発生時のマニュアルを作っておく

建設時に地盤を固める

まず、液状化が発生しないよう、地盤を固めるという方法があります。

主に2つの方法があり、1つは地盤を締め固めるものです。

これは地盤を圧縮して密度を高くするという方法です。

もう1つは地盤を薬液などで固めるものです。

安定材を注入し、固めることでより強固な地盤を作ります。

この方法は建設業者と話し合いながら行うことになるでしょう。

井戸を掘り水を抜く

地下水を抜いて、地下水位を低くします。

地下水位が地表に近いほど液状化は起こりやすくなるので、発生の確率を低くすることができます。

ただし、この方法は周辺の地盤沈下を起こす可能性もあるので、慎重に行わなくてはいけません。

硬い地盤に届く杭で強化

液状化対策には、先ほど紹介した2つのように地盤に手を加えるものの他に、建物に対して行うものもあります。

その1つが杭を使って強化するものです。

建物の下に硬い地盤に届く杭を入れて、地震が発生した際に建物が沈下したり、傾いたりするのを防ぎます。

液状化のリスクがある土地は避ける

そもそも液状化のリスクが高い土地には工場を建てないというやり方もあります。

今は液状化が発生しやすい地域を地方自治体がハザードマップにまとめているので簡単に知ることができます。

建設前にこうしたものから情報収集し、液状化のリスクがある土地を避ければ大きな地震が発生しても、液状化の被害に遭うことを避けられる可能性が高いです。

また、リスクがある土地を避け、建設時に液状化対策の必要がなくなれば建設コストを下げることができます。

支店に機能を分散する

既に工場が建っているため、地盤や建物に対して何か対策をすることが難しい場合もあるでしょう。

その場合、もしも液状化が発生しやすい場所に建物があるなら、支店に重要な機能を分散させるという方法があります。

これなら、万が一液状化に巻き込まれても、別のオフィスで生産活動ができるので、被害を最小限に留めることができます。

また、老朽化に伴う建て替えのタイミングで別の場所にオフィスを移転するという選択肢もあります。

液状化対策ができる業者を選ぶ

建設時に液状化対策をするなら、対策の経験が豊富な専門業者に依頼しましょう。

液状化対策には様々なプロセスが必要です。

例えば、建設を予定している土地の地盤の調査を行ったり、適切な対策方法を選定したりします。

これまで行った対策の実績を説明してくれる会社だと、安心して任せられますね。

地震が多い国だからこそ、液状化対策を万全にするために、業者選定は慎重に行いましょう。

地震保険に加入する

万一の場合に備えて地震保険に加入しておくと安心です。

地震保険には液状化の被害に対して保障があるものがあり、被害が発生した際に復旧の助けになります。

保険には様々な種類があるので、掛金や保障内容を比べて、一番納得できるものを選びましょう。

災害発生時のマニュアルを作っておく

液状化の被害を最小限にするためにはマニュアルを作っておくのが効果的です。

なぜなら、液状化は滅多に起こらないからこそ、いざ発生したときにどう動けばいいか分からないからです。

液状化に限らず、災害発生時には初動が重要で、対応を間違えてしまうとより被害が大きくなり、復旧に時間がかかってしまいます。

そこで、液状化が発生するとどんな被害が考えられるか、どう行動するかといったことをマニュアルにまとめましょう。

マニュアルはただ作るだけでなく、従業員に周知し、内容を落とし込んでもらうことも大切です。

液状化だけでなく、地震や火事など他の災害のマニュアルも用意しましょう。

液状化が起こりやすい3つの条件

液状化はある3つの条件が重なると発生しやすいと考えられています。

そこで、その3つの条件をまとめました。

粒子の大きさが0.03mm~0.5mmの砂地盤

液状化しやすい地盤は緩い砂質土と言われています。

また、土の粒子の大きさは0.03mm~0.5mmのものが液状化を引き起こしやすいそうです。

地下水位が10メートル以内にある

地下水位が地表から10メートル以内にあることも条件の1つです。

水位は地表に近ければ近いほど液状化が起こりやすいと言われています。

そのため、先ほど紹介したように、地下水を抜いて地下水位を低くするという液状化対策がとられることがあります。

震度5以上の地震

地震による揺れも液状化発生の1つの条件で、震度は5以上で発生しやすいと言われています。

液状化が注目されるきっかけとなった1964年の新潟地震は最大震度5でしたし、東京湾周辺で液状化が発生した東日本大震災は震度7を記録しています。

また、揺れる時間が長いほど被害が大きくなりやすいという特徴があります。

液状化が起こりやすい土地の特徴4つ

液状化しやすい土地にはいくつか共通点があります。その例をまとめたので、土地選びの参考にしてください。

  • 比較的新しい埋立地
  • 河川沿い
  • 砂丘地帯
  • 川や沼があった場所

液状化が発生するメカニズム

普段は砂の粒同士が結びつき、その粒の間が水で満たされていて、硬い地盤を作り出しています。

そこに地震が発生し、水圧の変化が生じて粒同士の結びつきが弱くなって、水に浮いている状態になると、地盤が液体状になり、液状化が発生します。

その後、水の中の砂の粒が沈下するのに伴い、地盤も沈下します。

再液状化とは

過去に液状化が発生した地盤が再度液状化を起こすことです。

一度液状化すれば、地盤が固まってより強固になって液状化しにくくなるのではないかと思うかもしれません。

しかし、より弱い地盤になることもあります。

そのため、「ここは一度液状化しているから」と油断せず、リスクが高い土地ではしっかり対策することが求められます。

まとめ

液状化は建物が傾いたり、沈下したりと工場に大きな被害をもたらします。

被害が大きいと操業を停止しなければならず、売上にも影響を与えます。

液状化はしっかり対策することで発生を防げたり、被害を最小限に留めたりすることができます。

もし、リスクが高い場所に工場があるなら、今からでも対策をしましょう。

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