工場や倉庫を建設するときには実際に施工する前に設計を考えます。
設計は造り、動線、デザインなど工場にとって重要なことを決める大事なプロセスになります。
それだけに設計士は慎重に選ばなくてはいけません。
もし能力があまりなかったり、コミュニケーションに難があるような人を選んでしまうと工場建設が上手くいかないことにもなりかねません。それは避けたいですよね。
しかし、どんな設計士を選べば良いのか分からないという方もいるでしょう。
そこで今回は工場や倉庫を建設するときの設計士の選び方や選ぶ上で注意すべきポイントをまとめました。
また、設計会社と建設会社を分けずに設計も建設も全て同じ建設会社に依頼するという方法もあります。
そこで1つの会社に工場建築の全てのプロセスを任せるメリットについてもご紹介します。
これから工場や倉庫を新しく建設しようと考えている方や、どの設計士に依頼しようか悩んでいるという方はぜひ参考にしてくださいね。
同じ目線で考えてくれるか。
工場・倉庫の設計士を選ぶときのポイント7つ
工場建設をするときには良い設計士に依頼することが欠かせません。
そこでまず初めに工場・倉庫建設で設計士を選ぶときのポイントを7つご紹介しましょう。
同じ目線で考えてくれるか
良い工場を建てれば生産効率が上がり、売上を伸ばすことができます。
それだけに絶対に良い工場を建てたいという思いがあるはずです。
また、工場や倉庫を建てるには大きなお金が動くからこそ失敗したくないという思いもあるでしょう。
そうした経営者の真剣な思いに共感し、親身になって一緒に工場建設に向けて動いてくれる設計士を選べばスムーズに話し合いが進み、良い工場を建設することに繋がります。
実績があるか
設計士を選ぶ上で実績は絶対に欠かせないポイントです。
実績がない設計士に大きな工場の設計を任せるのは不安ですよね。
多くの実績がある方がやはり安心して依頼できます。
設計士を選ぶときにはその人が建てた建物の事例を確認し、もしあまり実績がない場合は避けた方が無難です。
設計力があるか
良い工場を完成させるにはやはりこちらの要求に応じられるほどの設計力がある設計士を選ぶこともポイントになります。
特に工場建設では生産効率が高い工場にするために作業動線などを考えて設計をしますから、求めることに応じられる設計能力があることはとても大事です。
デザイン力があるか
最近の工場はデザインにこだわっているものが増えています。
かつては工場といえばグレーでシンプルな造りというのが一般的でしたが、最近はまるでお店や家のようなモダンでおしゃれなデザインが人気があります。
外観にこだわることで社員のモチベーションが上がったり、取引先に良い印象を持ってもらえるというメリットがあります。
そのためデザイン力がある設計士かどうかも選ぶ上でのポイントになります。
コストマネージメント能力があるか
経営者にとって工場建設において費用は大きなポイントでしょう。
質の高い工場を作り、且つ予算内に収められるのが理想的ですよね。
そのためにはクライアントが希望する予算に応じて設計ができる設計士を選ばなくてはいけません。
コストマネージメントをするにはやはり経験が必要なので実績豊富な設計士の方がマネージメント能力が高いと考えられるでしょう。
コミュニケーション能力があるか
設計とは直接関係なさそうですが、設計士のコミュニケーション能力もよく確認しておきましょう。
工場建設は長期間かかるものですから設計士とは長いお付き合いになります。
それなのにあまり連絡が取れなかったり、無愛想だったり、質問をしても対応が遅かったりすれば工場建設は円滑には進まなくなってしまいます。
反対に愛想がよく、こちらの話をしっかり聞いてくれるような設計士であれば安心して一緒に良い仕事をすることができます。
設計士を選ぶときには話すときの様子もよく観察しましょう。
信頼できる人かどうか
設計能力、人柄、実績など色々な面を理解したら最後はその人が信頼できる人かどうかで決めましょう。
一緒に仕事をする上で、やはり信頼は重要なポイントです。
実績や能力が申し分なくてもなんとなく不信感を感じるようであれば安心して任せられません。
連絡をすぐに返してくれる、度重なる質問にも嫌な顔1つせず応じてくれるなどやり取りの中から信頼できると感じられたら設計を任せましょう。
工場に対応できる設計士は限られている。
工場・倉庫の設計士を選ぶときの注意点3つ
設計士を選ぶときにはいくつか気をつけるべきポイントもあります。
続いて設計士を選ぶときの注意点を3つご紹介しましょう。
工場や倉庫の設計ができる設計士は限られている
設計士を選ぶときには工場や倉庫の設計の実績があるかどうかを必ず確認しましょう。
住宅での実績が豊富だからという理由で選んでしまうのは危険です。
なぜなら住宅と工場は規模も造りも全然違うものだからです。
工場や倉庫の設計ができる設計士は実は限られており、住宅の実績だけが豊富な設計士は設計は出来ても工場の建設中に急な変更があった場合にスムーズに対応できない可能性があります。
そこで依頼する前に工場や倉庫を設計した経験が十分にあるかを確かめましょう。
工場の設計士はサイトを持っていることが少ない
設計士を探すとき、ネットを使うという方も多いと思います。
しかし、ここで注意するべきなのが工場や倉庫の設計ができる設計士はサイトを持っていることが少ないという点です。
もちろん、自分のサイトを所有している設計士さんもいますが、住宅の設計を主にしている人が多いです。
そのためネットは工場建設の設計士を探すのには向いてないと言えるでしょう。
安さで選ばない
経営者ならやはり工場建設の費用は出来るだけ抑えたいもの。
しかし、だからといって安さだけを基準に設計士を決めてしまうのはおすすめできません。
安いからという理由だけで選んでしまうとあまり良いデザインにならなかったり、上手く建設会社と連携が取れなかったりといったトラブルが起こる可能性があります。
価格だけでなく、実績や能力などを総合的に見ながら依頼したいと思える設計士さんにお願いしましょう。
予算を抑えられる。
設計も施工も1つの会社に任せるメリット4つ
設計と建設を別々に頼む方もいますが、その一方でどちらも1つの建設会社に任せるという方法もあります。
実は設計も施工も同じ会社に依頼することで様々なメリットが得られます。
最後のそのメリットを4つご紹介しましょう。
予算を抑えられる
デザイン、設計、施工をそれぞれ別の会社にお願いする場合に比べて、全て1つの会社に依頼する方が予算を抑えられるというメリットがあります。
工場建設には大きな費用がかかるだけにこれは経営者にとって大きなメリットですよね。
完成までにかかる時間が短くなる
全ての工程を1つの会社に依頼すれば、設計の担当者と施工の担当者が社内で連携を取れます。
一方でデザイン、設計、施工をそれぞれ別の会社に依頼していたら確認や相談のために連絡を取るのに時間がかかります。
そのため、1つの建設会社に全て依頼した方が完成までにかかる時間が短くなるというメリットが生まれます。
別々の会社に依頼していたら場合によってはクライアントも間に入らなければいけないこともあるので、その手間が省けるというのもメリットですね。
予算が早く出る
設計と施工を違う会社にお願いすると、まずは設計が終わってから建設費用がいくらになるかが判明します。
しかし、設計も施工も同じ会社に依頼していれば設計を計画する段階から建設費用も含めた予算について話し合えるので予算がどれくらいになるか早く分かるというメリットがあります。
予算に合わせて柔軟に設計を変えてもらうことで予算内に収められるようになるのは大きなメリットですよね。
会社を探す手間が省ける
全て1つの会社にお願いすれば単純に会社を探す手間が省けるというメリットがあります。
設計会社も建設会社も1から探すのは大変で、経営者によって忙しくてそこまで時間を取れないというケースもあるでしょう。
最初から信頼できる1社にお願いして全て任せてしまうことで会社探しにかける時間を減らしましょう。
まとめ
設計は工場の出来を左右するとても重要なプロセスです。
だからこそ設計士を選ぶときには慎重にならなくてはいけません。
設計士は設計能力やデザイン能力はもちろんのこと、コミュニケーションや人柄といった内面も踏まえて考えることで安心して任せられる設計士を選ぶことができます。
ただし、工場や倉庫の設計ができる設計士は意外と少なく、ネットからでは本当に能力のある人を見つけ出すのは難しいです。
工場建設を安心して任せられる設計士に依頼したいなら信頼できる建設会社に設計も施工も任せるのがおすすめです。
その方が予算を抑えられたり、会社を探す手間が省けたりと色々なメリットがありますよ。