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工場・倉庫の鉄骨造の寒さ対策となる2つの方法

工場・倉庫の鉄骨造の寒さ対策となる2つの方法

建物構造は何種類もあり、それぞれに特徴があります。
どの建物構造を選ぶのかは、建設する建物や何を重視するのかによって決められるのがほとんどです。

日本において誰もが重視しなくてはいけないのは、「暑さ・寒さ」です。地球温暖化によって気温が上昇を続けるため、室内にいても熱中症になるほどです。また、寒さについては一昔前よりは冷え込まないといっても、寒さ対策は必要です。

実は、「寒い」と言われる建物構造があります。
それが、鉄骨造です。
どの建物構造にも断熱加工がされていなければ、寒さは凌げません。それなのに、鉄骨造のみ寒いと言われてしまうのはなせでしょうか?

鉄骨造の仕組みと寒さ対策に必要なことをまとめてみました。

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目次

鉄骨造の仕組み

鉄骨造は、建物の骨組みとなる梁や柱に鉄骨を使用した建物のことをいいます。
ビルやマンションなどの建設でみられる鉄骨造は、幅広く取り入れられていますので、工場や倉庫の建設時にも鉄骨造が選ばれています。

ここで余談ですが、鉄骨造のことを「S造」というのはご存知ですか?理由はとっても簡単です。鉄骨造に使用される鋼の英語読みが「stee(steel)」の頭文字を取っています。

鉄骨造の種類は2つ

鉄骨造には種類があります。

・重量鉄骨造
・軽量鉄骨造

こちらの2つになります。
2つの違いは、鋼材の厚さです。

・鋼材の厚さが6mm以上のものが使用されているのが重量鉄骨造
・鋼材の厚さが6mm未満のものが使用されているのが軽量鉄骨造

2種類の鉄骨造は、建設する建物の大きさによって採用されています。例えば、高層ビルやマンションなどの大きな建物には重量鉄骨造、住宅やアパートなど比較的規模の小さい建物には軽量鉄骨造が用いられています。

鉄骨造は本当に寒いの?

答えとしては、鉄骨造は寒いです。
しかし、これは鉄骨造だけでなく、全ての建物構造にいえることで、断熱材を使用しています。

それなのに、鉄骨造だけが寒いといわれる考えられる原因としては、過去に建てられた鉄骨造の建物です。

鉄骨造の主に住宅では、外壁材として「ALCパネル」が使用されています。

これは耐火性に優れていること、有害な物質が使用されていないことことから、多くの鉄骨造の建物で使用されています。

この有能なALCパネルには問題ありませんが、「断熱材の変わりになる」とされたことです。

これにより、一部の鉄骨造の建物には断熱材が使用されなかったといいます。

断熱材が使用されていなければ、どんな建物でも寒くなります。鉄骨造ではこうした事例があり、「鉄骨造は寒い」と言われるようになりましたが、断熱材を使用して寒さ対策をすることで鉄骨造の寒さは凌げます。

鉄骨造の断熱について

断熱工法は、2種類あり「外断熱」と「内断熱」に分けることができます。

外断熱

外断熱とは、外張り断熱工法とも呼ばれます。
建物全体を断熱材で覆う方法です。

断熱材を切れ目なく張り付けることができるため、充填できることで断熱効果があります。
隙間がないことで高断熱、高気密の状態を維持することができます。

内断熱

内断熱は、室内から断熱材を充填する方法で、充填断熱工法とも呼ばれています。
建物の内側、室内側の壁に断熱材を充填していくため、建物の全体ではなく必要な場所にだけ施工することができます。

どちらの断熱工法を選ぶかは、建設する建物の用途や場所にもよるため、善し悪しはつけられません。
費用としては、施工性も高い内断熱の方がコストはかかりません。

断熱材の種類

断熱材として使用されているものは、4種類あります。
それぞれの断熱材には、断熱効果を期待するだけでなく優れた性能があるので、そちらの効果も期待して選ばれるケースも少なくありません。

鉱物繊維系

鉱物を加工したロックウール、グラス(ガラス繊維)を使ったグラスウールを使用する断熱材です。

メリットは、低コストで防音性と吸音性があります。

天井裏に吹き込み断熱ができ、広く普及しています。

デメリットは、断熱性能を得るためにはある程度の厚みが必要となります。

充填施工も可能ですが、隙間ができやすく、湿気対策となる防湿材の施工も必要となります。

木質繊維系

自然素材を使用した断熱材です。
古紙をリサイクルしているセルロースファイバーは、結露を防ぎやすいとされています。

メリットは、防音効果あること、自然素材を使用しているので環境に優しいイメージがあります。

デメリットは、断熱材の中では割高なところです。

発砲プラスチック系

硬質ウレタンフォームやポリスチレンフォームなど、プラスチックを素材とした断熱材です。
断熱性能が高いものが多く、硬質ウレタンフォームは建設現場で施工することができます。

メリットは、防湿性に優れているので結露を防ぐことができます。

ポリスチレンフォームに関しては形状の自由度が高く、形状が板状のものは床断熱としても使用ができます。

デメリットは、材質によって万が一燃えた場合に有毒ガスが発生することがあるので、使用する際には、有毒ガス発生の有無の確認が必要です。

発砲ウレタンフォーム

スプレーガンでウレタン原液を発砲させていきます。

メリットは、気密性を高めることができます。凸凹な部分にもスプレーして隙間なく断熱できます。

デメリットは、発砲を2〜3回繰り返しますが、均等に吹き付けているのかを、確認が必要です。

鉄骨造の建物をもっと暖かくする方法

建物を暖かくするために欠かせない断熱材の他に、鉄骨造の建物をもっと暖かくする方法をご紹介します。

窓の断熱性を高める

建物から一番熱が逃げていく場所は窓になります。

約58%もの熱損失が窓からなのです。

断熱材でも隙間なく厚みを作ることで建物の気密性を高めることができるように、窓にも断熱効果を高めるタイプのものがあります。

例えば、室内側のガラスを金属膜でコーティングすることで、熱損失を抑えることができます。

換気で暖かさを維持する

暖かくした部屋を換気することは空気を入れ替えるために必要なことですが、一度窓を開けてしまえば、室内の温度は下がり冷えてしまいます。

そこで考えられるのは、取り込む空気の温度です。

換気方法にはいくつか種類がありますが、その中で、室内温度をキープできるように熱交換型換気システム(第1種換気方式)があります。
取り込む空気を室内温度に近い温度にするのです。これにより、室内温度の維持が可能となります。

床下の換気口について

これは主に住宅に関することですが、基礎部分の床下換気口があります。これを閉じることで暖かさを維持することができます。

しかし、床下の湿気対策として取り付けられた換気口なので、閉じたままでは別の問題が生じるので、定期的に開けるようにしてください。

それでも寒い時は、暖房器具に頼る

鉄骨造で気密性を高めることで、寒さはかなり感じなくなります。

しかし、建物の環境や立地によっては、これでも足りないことがあります。

そんな時には、やはり暖房器具に頼りましょう。

鉄骨造の場合、柱を減らして広い間取りを取っているケースもあります。その場合には、使用する暖房器具も8〜10畳といったタイプを選ぶ必要があります。

床下暖房など足元を工夫するだけでも大きく違ってきます。

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まとめ

鉄骨造の寒さ対策についてご紹介しました。
寒いのは、どの建物構造でもあり鉄骨造だけではないということが分かりました。
やはり重要なのは、断熱材やガラスなど寒さ対策を行うことです。

場合によっては、寒さ対策が暑さ対策になることもあるので、鉄骨造の建物で一年を通して快適に過ごすことが可能になります。
既存の建物でも対応が可能ですから、一度ご検討ください。

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