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避難所について知っておきたい3つのこと

避難所について知っておきたい3つのこと

度重なる自然災害の発生により、私たちは防災や避難について真剣に考えられるようになました。

国や地方行政に任せっきりという状態から、自治体単位での避難所の運営や避難対策ができる体制が整え出してきました。

今回は、実際に避難所にお世話になることを想定して、避難場所について知っておきたいことをまとめてみました。

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目次

避難場所の種類について

自然災害による命の危険を感じたら、私たちは指定された避難場所へと避難をします。
そこで、あまり知られていないのは、避難場所には種類があるということです。

基本的には、避難場所へ避難を求めてきた人を受け入れるのですが、施設の規模や避難者への配慮から、適した避難場所があることを知っておきましょう。

広域避難場所

大規模な災害が発生した時に、大人数が収容できる場所をいいます。主に地震や火災を想定した避難場所だとも言われます。

地震や火災は、火が燃え広がることがあります。その場合、輻射熱から大勢に人の身を守るためには、約10ヘクタールの広さが必要となります。これだけの広さとなると、広場や公園がそれに該当するため、広域避難場所として指定されています。

まずは、身の安全が優先されるので、広域避難場所には避難して身を寄せれるような設備は、備えられていません。
災害の規模や発生状況を確認した上で、避難所へと移動することになります。交通手段は緊急車両が優先されるため利用できないから、徒歩で移動することも覚えておきましょう。

一時避難場所

仕事などで出かけており、自宅にいない場合、一時的に災害から身を守るために避難できる場所を言います。
災害により、交通手段が止まってしまい帰宅困難者が身を寄せられる避難所としても注目されています。

しかし、一時避難場所については、自治体によって位置付けがことなっています。先に紹介した広域避難場所と同様に、まずは避難して来る場所として広場や公園を一時避難場所とする自治体もあれば、帰宅困難、自宅は危険と判断した住民などが宿代わりとして利用できる施設を一時避難所とする自治体もあります。

自宅の地域、仕事先から近い避難できる場所が、一時避難場所なのか、一時避難所なのかを確認しておく必要があります。

こちらも、災害の状況をみて避難所へと移動することになります。

収容避難所(指定緊急避難場所)

災害により、自宅での生活が困難となった場合に避難生活をする避難所をいいます。
避難場所となるのは、地域防災計画書によって指定された場所となります。テレビなどで取り上げられるように、その多くは学校の体育館などになり、大勢の人を収容することができます。また、地域によっては、過去の災害体験を教訓にして、避難所を建設した地方自治体もあります。

防災倉庫が設置されているので、ある程度の物資は確保されています。また、屋内施設であることが明記されているので、雨、風から身を守ることもできます。

短期間の避難場所として想定していますが、過去の災害では約7ヶ月ものの間、避難所で生活したという人もいらっしゃいます。
また、活火山の火山活動が始まると、どれくらいの期間を避難所で過ごすことになるのか、予測がつかないと言われます。

福祉避難所

収容避難所での避難生活に支障のある人たちが避難できる避難場所をいいます。
該当する人として、高齢者、障害者、妊産婦、乳幼児、病弱者となります。また、避難するのに救護が必要となる人たちのことを、要援護者といいます。こちらの方も福祉避難所を活用することがあります。

しかし、福祉避難所については、自治体も多く用意をしていませんし、通常の避難所と併設している場合もあります。
大規模な災害となれば、福祉避難所を必要とする人も増えていきます。ある程度の数が確保できなければ、実際の災害時に利用できない人が出てきてしまいます。

こうした場合を想定して、自治体によっては医療施設や介護施設に受け入れできるように、協定を締結しているケースがあります。

どうして体育館や公民館なのか?

避難場所や避難所は、どの自治体でも体育館や公民館、公園などを利用しています。なぜ公共施設を利用しているのですようか?

大勢の人を収容できる

災害による被害は、大規模になります。そのため、一度に避難して来る人数も何十人、何百人となります。基本的に避難する場所は地域によって決められているので、入れないということはありませんが、大勢に人が収容できるように体育館や公民館を利用するのが適しています。

徒歩圏内にあること

災害の被害を逃れるために車で避難をする人もいますが、災害直後は車で移動することは、ほぼ困難となります。

学校や公民館は、自宅より近い位置にあるので誰もが歩いていける距離でもあります。要救護者以外の人は、自力で避難所へ行くことができます。

炊き出しができる

短期間の避難生活となれば、配給される食料を食べることになります。
基本的には、火を使わない缶詰やパンが配給されるといいます。

救援物資が各避難所ごとに、安定して配給されるようになれば、自治体や自衛隊の方によって、炊き出しをすることができます。温かいご飯やおかずは、人の心も温めます。

一度に多くの炊き出しを用意するためには、調理器具等も必要ですが、それができるだけの調理場が必要となります。

学校なら、家庭科教室、給食室があります。公民館ならイベントや行事で使用できる調理器具が用意されています。

安心して炊き出しができる体制を整えることができます。

物資の配給がしやすい

避難所の規模や、避難している人数によって物資が配給されますが、一度に多くの物資が届けられても置く場所に困ってしまいます。

やはりこれも、学校や公民館なら置く場所として場所を確保しても、避難している人たちの迷惑とはならないので、安心して物資を受け取ることができます。

学校や公民館を避難所とする問題点

学校や公民館を避難所にすることは利点も多いのですが、問題点もあります。

耐震化率が進んでいない

地震が頻発する日本では、建物を建設する時にクリアしなければいけない基準がいつくもあります。その中でも耐震に関する基準は厳しいとされます。

日本では大規模な地震が発生するたびに、建築基準法の改正を行なっています。これまでの経験から想定できる地震に対して、建物が半壊や全壊しないように基準を見直しています。

しかし、学校や公民館といった建物は、すぐに建て直したりすることができません。つまり、古い耐震基準で建てられた学校や公民館を避難所としている場合があります。
避難所でありながら、安全が確保できていないということを指します。

建物の建て直しが困難である場合は、耐震補強をするなど対策を考えて欲しいところです。耐震化率100%を目指して欲しいです。

学校が遠い

過疎化による人口減少によって、学校が閉校となるケースが増加しています。本来なら自宅より歩いて行くことが可能な範囲にあるはずの学校が、遠くなり避難するために行くことが困難となっていることがあります。

災害に対する不安や恐怖の中、車が使えない状況で、歩いて避難所を目指すのは想像以上に体力が奪われるはずです。

学校が閉校となった場合には、速やかに別の避難所を設ける視野に入れて欲しいです。あとで、後悔するような結果だけは避けたいですね。

プライバシー問題

避難所で問題となるのが、プライバシー問題です。
大勢の人を避難させることができる体育館は、仕切りがないため常に誰かの視線を感じます。

また、授乳できる場所がなかったり、小さな子供が不安で泣いたりと、大人も子供にもストレスがたまり悪循環となります。

この問題を解消するべく、テントを活用する自治体が増えています。ほんの少しでもプライベート空間を保てることで、避難所の雰囲気を変えることができます。

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まとめ

今回は、避難所について知っておいて欲しいことをまとめてみました。
大規模な災害に対して、私たちはどこか他人事のようにみているところがあります。

ここまで災害が続くと、自治体も体制を整え、防災マニュアルを見直すなど積極的な行動が見られます。

しかし、避難所となる建物の老朽化、耐震化という面においては遅れをとっているように感じます。この問題は、費用がかかるため申請しても受理されるまでに時間もかかってしまいます。

災害時に備えることで、地域住民も安心することができます。少しでも早く、耐震化率が100%になるように建て直して欲しいですね。

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