実は、工場の床を塗装することにも意味があります。
見た目を見た目を良くするという理由ではなく、機能面など実用的な目的を持って床を塗装します。
では、実際にどんな目的を持って床塗装をするのでしょうか?そして、床塗装のメリットや塗料の選び方について検証してみます。
床塗装とは
床塗装は、使用する環境や用途に合わせて床専用の塗料を塗装していきます。ですから、外壁や屋根の塗装とは全く異なる塗料を使用しているのです。
塗料以外にも違う点を挙げるなら、工法です。屋根や外壁は基本的には一度塗りで作業が終了しますが、床塗装の場合は、繰り返し塗り重ねて仕上げていきます。
専門的には、塗床(ぬりゆか)と呼ばれるそうで、塗装とは異なること表現が使われています。
床塗装する目的
工場の床は、塗装をしなければコンクリートのままです。そのままでも工場を稼働させるには、なんら問題はありません。では、工場において使用する環境や用途によって塗料を使い分ける床塗装は、どんな目的があるのでしょうか?
床の保護・耐久性
コンクリートは硬くて耐久性があるように見えますが、日常的に人が歩いたり、台車を使用するたびに擦れてしまうのです。交通量が多い道路が凹んでしまうようなイメージに似ています。
人が歩いたり、台車程度でも放置しておくと同じようなことが起こります。また、経年劣化してくると脆くて崩れやすいので、削れたり、穴ができる可能性もあります。
つまり、塗装をすることで、コンクリートの床を保護して耐久性を上げることができます。
発塵の防止
コンクリートが擦り減ることで起こるのが「発塵」、いわゆる埃です。工場の新設時には気づきにくいですが、稼働して従業員が働き始めると、少しずつ埃が発生します。
工場において発塵して困ることは二つあります。
・製品への混入
・機械の不具合、故障の原因
もし、工場が食品や衛生用品であれば、問題はさらに大きくなります。
安全面を考えると、発塵防止は必須であると言えます。
耐荷重性
工場内では人や台車だけでなく、フォークリフトで重い荷物を運んだり、重量のある機械を設置します。
作業内容が異なるように、フォークリフトの使用頻度は均等ではありませんし、機械重さや台数も違います。そうなれば、部分的に床への負担が違うので、する減り方も一定ではありません。
床が凹んでしまうと、支える力も落ちてしまいます。さらには凸凹すれば、荷物を運ぶ際に衝撃を与えてしまい、損傷の原因にもなります。
こうした故障や事故の原因を作らないために、耐荷重性を強化させることができます。
作業効率を上げる
塗料には何種類か色があります。同じ性能でも色を塗り分けることで、作業エリアを区分けすることができます。また、工場内の動線としても使用できるから迷うことがないですし、材料の置き場を決めたり、安全なエリアを確保することができます。
誰にでも分かるから、作業をスムーズに行うことができるので、必然的に効率は上がります。
イメージ効果
コンクリートが剥き出しなままより、床塗装している方が見た目的にはきれいな印象を与えます。無機質で冷たいイメージから、清潔感のある空間へと演出することができます。
工場にイメージ効果を期待することに疑問を抱くかもしれません。けれど、工場のイメージ=企業のイメージにもつながります。そうなると話は違ってきます。
先ほどは、作業のために塗料の色を分けをお話ししましたが、企業カラーを使用して塗装をすることもできます。
いまや、汚いイメージのある仕事や職場に就職を希望する人は、ほとんどいません。仕事の内容より、環境が重視されるので、床塗装は欠かせないともいえます。
床塗装するメリット
床塗装をする目的は分かりました。さまざまな用途に合わせて塗料が用意されています。
簡潔に床塗装のメリットをまとめてみました。
床の劣化を防ぐ
目的でもお話したように、コンクリートのままの床は経年劣化が著しく激しいことが分かります。
・ひび割れ
・削れる
・凸凹になる
・発塵
こうした状態になると、事故や落下、破損の原因を作ります。作業員が転倒して怪我をすれば労災にもなります。
建物の大事な土台の部分を、床塗装で守ることができます。
床の修繕費を抑える
コンクリートの修繕となれば費用も高額になります。部分できに直すことは可能ですが、使用頻度の高い場所で部分できに修繕をすれば、劣化によってできる凸凹と同じことが考えられます。
広い部分を修繕するとなれば、費用はかかります。コンクリートのままでは同じことを繰り返してしまうので終わりなく修繕が続きます。
もちろん、床塗装をしてもメンテナンスが必要ですが、費用を抑えることが可能です。
床の清掃が楽になる
工場内の環境にもよりますが、コンクリートの床は掃除が大変です。日々の埃はもちろん、液体がこぼれた場合には浸透してしまい、シミができます。こうなった場合には、元に戻すのは難しいです。
塗装をすると、液体による汚れは防ぐことができ、汚れや埃が解りやすいので、掃除がやりやすくなります。
床塗装に使われる塗料について
冒頭でもご紹介したように、外壁や屋根用の塗料とは異なります。
そこで、床塗装に使われる塗料についてご紹介します。
エポキシ樹脂
工場の床塗装として一番使用されているのが「エポキシ樹脂」です。他の塗料と比べて値段も安いのも人気の理由です。
期待できる性能はこちらです。
・耐摩耗性
・耐衝撃性
床面の強度が上がり、光沢もあるので、仕上がりがとてもきれいです。
ウレタン樹脂
強度があるとして、ひび割れしない、衝撃に強いとされるので、重量のある機械を設置する工場に使用されています。
期待できる性能はこちらです。
・耐久性
・耐熱性
塗料というと、臭いを気にされる方もいらっしゃいますが、ウレタン樹脂の場合は、水性塗料をを選ぶことで、臭い問題も解消できます。
ただし、値段はやや高価であるのが難点です。
アクリル樹脂
高価な塗料ではありますが、性能の高さは他の塗料とは比べ物にならないぐらい優れています。
期待できる効果はこちらです。
・耐摩擦性
・耐薬品性
・絶縁性
その他には、塗料が乾いて効果するまでの時間が早いので、塗装作業の翌日からの使用が可能としています(季節や環境による)。
欠点を挙げるなら、部品などを落とした場合は傷がつきやすいこと、熱に弱いところがあります。熱湯がかかった場合、塗料が膨れ上がる可能性があります。
業者に床塗装を依頼するときのポイント
塗料選び、仕上がりを考えると、業者に相談して依頼する方が断然お得です。
しかし、値段が安い、工場から近いという理由で業者を選ぶと、トラブルの原因となることがあります。
トラブルを避けるために、依頼するときのポイントをご紹介します。
価格の確認
塗料の値段だけを確認してはいけません。依頼する前に見積もりをお願いして、以下のことを確認してください。
・塗料の値段・・・相場の値段と比較する
・工賃の値段・・・塗り重ねる回数によって異なります
・下処理の有無・・・塗る前の床をきれいにする
塗り重ねる時には、回数に比例して金額が上がると認識しておくと、目安となります。
また、工賃はどこまでが含まれているのかを確認するのは大事です(塗装前後の作業の確認)。
そして、最も大事なのは、下処理です。こちらは仕上がりに影響するだけでなく、その後のメンテナンスの頻度にも影響してきます。やったほうが断然綺麗に仕上がります。
再塗装や修繕が後になって必要となれば、費用がかさむので丁寧に確認してください。
まとめ
工場の床塗装についてご紹介しました。
塗るだけで期待できる性能があり、また作業効率も上がるとなれば、どこの工場でも取り入れたいですね。
しかし、手軽さゆえに、詐欺や手抜き工事で問題になりやすいのもあります。
値段だけで決めたり、工期の早さだけで決めてしまうと失敗する可能性が高くなるので、しっかり話を聞いて納得のいく業者を選んでください。