この記事では次の内容をまとめています。
・システム建築による建設でよくあるトラブル
・システム建築による建設のトラブル予防法
システム建築による建設をトラブルなく終えたいという方が知っておくべきことを全てまとめました。
システム建築による建設でよくあるトラブル9つ
この章ではシステム建築による建設でよくあるトラブルをご紹介します。
①要望がうまく反映されない |
②新しい建物の作業効率が低い |
③建設スケジュールが遅れる |
④途中で追加の費用が発生する |
⑤建設後に建物に異常が見られた |
⑥外観のデザイン性が低い |
⑦担当者からのレスポンスが遅い |
⑧建て替え工事中に稼働が完全に止まってしまう |
⑨騒音・振動により近隣からクレームが入る |
要望がうまく反映されない
要望を建設会社の担当者に伝えたものの、うまく設計に反映されておらず、納得のいく建物にならないというケースです。
建設はたとえ小さな建物でも大きなお金が動くもの。
だからこそ、満足のいく建物に仕上がるよう、できる対策はするべきです。
新しい建物の作業効率が低い
作業効率を最大化し、業績を上げるには建物のレイアウトが非常に重要です。
そのため、稼働後のことを考えて設計されていなければ作業効率が低い建物になってしまいます。
建設スケジュールが遅れる
システム建築の建設では最初に完成までのスケジュールが組まれますが、いざプロジェクトが進むとスケジュール通りに進まず、稼働開始日がどんどん遅れるという事態になることも。
これでは新しい建物の収益性が下がってしまいます。
途中で追加の費用が発生する
見積もりをもらい、了承して契約したものの、工事が進む中で追加の工事が発生し、費用を請求されるケースがあります。
きちんと対策をすれば、このような追加費用の発生は避けることができます。
予算内に収めるためにも資金面のトラブルは徹底的に避けましょう。
建設後に建物に異常が見られた
新築の建物の部材が割れることが稀にあります。
これは日本の気候に起因しています。
部材は暑い日に伸び、寒い日に縮むという特性があり、伸び縮みを繰り返すことで割れてしまうことがあるのです。
絶対に避けられるものではないからこそ、この割れが発生したときの対策を用意しておくべきです。
外観のデザイン性が低い
システム建築はデザイン性があまり高くないという特徴があります。
そのため、外観にこだわりたい場合、システム建築では対応しきれない場合があります。
担当者からのレスポンスが遅い
プロジェクトの担当者からの連絡が遅く、ストレスが溜まってしまうのもよくあるトラブルの1つです。
工事は数ヶ月、場合によっては1年以上かかるものだからこそ、信頼できる相手と取引することは非常に大切です。
建て替え工事中に稼働が完全に止まってしまう
既存の建物と同じ場所に新しい建物を建てる場合、建て替え工事中は作業ができないため、稼働が完全にストップするリスクがあります。
すると、売上はゼロになり、経営に打撃を与えてしまいます。
騒音・振動により近隣からクレームが入る
システム建築は在来工法に比べて工期が短いため、近隣に与える影響を減らせます。
しかし、それでも騒音や振動はどうしても発生するため、クレームが入るリスクはゼロにはできません。
システム建築による建設のトラブルの予防法10選
この章ではシステム建築による建設のよくあるトラブルの予防策をご紹介します。
①ヒアリングに力を入れる建設会社を選ぶ |
②オーダーメイド型のシステム建築にする |
③自社の業種の建物の建設実績がある会社を選ぶ |
④部材を自社生産しているシステム建築メーカーを選ぶ |
⑤詳細が書かれた見積書を出しているか確認する |
⑥アフターメンテナンスについて確認する |
⑦外観だけ在来工法で造る |
⑧専属の担当者がつく会社を選ぶ |
⑨稼働を止めない建設ができる会社を選ぶ |
⑩近隣対策を徹底している会社を選ぶ |
ヒアリングに力を入れる建設会社を選ぶ
要望を叶えた建物にするには建設会社の担当者としっかり話し合い、イメージを擦り合わせることが大事です。
そのためにも、建設会社はヒアリングに力を入れているところを選びましょう。
中には結論を急いで契約を取ろうとする建設会社もありますが、そういった相手の思惑に流されず、納得するまで話し合えるところかどうかを冷静に見極めましょう。
オーダーメイド型のシステム建築にする
システム建築にはオーダーメイド型の商品があります。
これは高品質・低価格・短工期というシステム建築の強みは残しつつ、より柔軟に設計することができるものです。
コストは抑えたいけれどできる限り要望通りの建物にしたい方はオーダーメイド型の商品を持つシステム建築メーカーを選びましょう。
自社の業種の建物の建設実績がある会社を選ぶ
システム建築で建物を建設するときは、自社と同じ業種の建物の施工実績が豊富な施工会社を選びましょう。
工場なら製造業の建物の建設実績が豊富なところを選んでください。
なぜなら、工場を建てる際に重視すべきポイントを知り尽くしているからです。
例えば、弊社では工場や倉庫の建設実績が豊富で、お客様の事業内容や作業動線に合わせて最適なレイアウトをご提案しています。
部材を自社生産しているシステム建築メーカーを選ぶ
システム建築での建設のスケジュールが遅れる理由の1つとして、部材の供給が遅れ、工事を始められないというケースがあります。
これを防ぐには自社で部材の生産・管理をしているシステム建築メーカーを選びましょう。
なぜかというと、システム建築で使用する部材は全て標準化されており、自社に専用工場があればあらかじめ部材を生産し、保管しておくことが可能で、すぐに部材を調達できるからです。
例えば、弊社が提携している横河システム建築ではシステム建築専用工場を持っており、必要な部材は全て自社で生産しています。
詳細が書かれた見積書を出しているか確認する
見積もりに関するトラブルを防ぐには見積書をよく観察しましょう。
建設に必要な全ての費用を明示し、内訳を丁寧に記載した見積書であれば、後で追加の費用が発生することはないはずです。
さらに、トラブルを防ぐ方法として、見積もりに関して不安なことや疑問がある場合に遠慮せずに担当者に聞くことも大事です。
アフターメンテナンスについて確認する
契約の際はアフターメンテナンスについても確認しましょう。
先ほどもご説明したように、新築の建物でも1年を通しての気温の変化により部材に割れが生じることがあります。
そのため、アフターメンテナンスの保証が付いている建設会社を選ぶと安心です。
弊社でも3ヶ月、6ヶ月、1年(2年)の無料定期点検を行い、手直しが必要な部分は工事を行なっています。
瑕疵にあたる内容については無償で対応いたします(瑕疵以外の工事は有償となります)。
外観だけ在来工法で造る
システム建築を希望したいが、外観はおしゃれに仕上げたいという場合、外装を在来工法で造り、内装はシステム建築を選ぶという方法があります。
在来工法は完全オーダーメイドの建築方法なので、要望を叶えた建設ができ、外観にこだわりたい方にはぴったりです。
在来工法を取り入れると、その分コストは上がりますが、内装はシステム建築にすることで、全て在来工法で建てる場合に比べてコストが低くなります。
専属の担当者がつく会社を選ぶ
専属で担当者がつくと次のようなメリットがあります。
- 情報や伝達事項の行き違いが発生しない
- 建設会社とのコミュニケーションをスムーズにとれる
弊社でもお客様専属の工事担当者と営業担当者をお付けしており、両者の間で建設について定期的に情報交換をしています。
稼働を止めない建設ができる会社を選ぶ
既存の建物と同じ場所で建て替え工事を行うとき、稼働を止めずに建設する方法があります。
通常時と比べると多少稼働効率は落ちてしまうもの、生産活動がゼロになることを防ぐことができます。
詳しくはこちらの記事でご紹介しています。
近隣対策を徹底している会社を選ぶ
近隣住民からのクレームを防ぐには近隣対策を徹底している建設会社を選びましょう。
例えば、こんな対策をしているところは安心です。
- 騒音・振動・粉塵の対策を徹底している
- 着工前に近隣に挨拶回りをする
工事中のクレームは工事担当者が対応する
工事中の近隣対策に無頓着だと、周辺住民との関係性が悪化し、稼働後もトラブル続きになる可能性があります。
そこで、近隣住民のことも考えながら工事を行う体制ができている建設会社を選びましょう。
まとめ
建設は大きなお金が動くものだからこそ、トラブルなく進められるのが理想的です。
システム建築による建設でトラブルの発生を防ぐにはシステム建築の特徴やよくあるトラブルを事前に理解し、対策をすることが大切です。
信頼できる建設会社を選ぶことは特に大事で、ここで失敗すると不安を抱えながらの建設になってしまいます。
そこで、まずはいろいろな建設会社の担当者と話し、安心・納得して建設を進められそうかを見極めるのがおすすめです。