この記事では次の内容をまとめています。
- システム建築による2階建てのメリット
- 2階建てを建てるときの注意点
- 2階建てを建てられるメーカー
システム建築で2階建てを建てようと考えている方が知っておくべきことを全てまとめました。
システム建築で2階建てを建てることはできる?
システム建築といえば平屋というイメージを持つ方は多いと思います。
しかし、2階建てを建てることもできます。
例えば、弊社が採用している「yess建築」では工場、倉庫、事務所といった用途で2階建てのシステム建築の建物が数多く建てられています。
システム建築で2階建てを建てるメリット6つ
この章ではシステム建築で2階建てを建てるメリットをご紹介します。
①建設コストを減らせる |
②工期が短くなる |
③在来工法との組み合わせができる |
④利用できるスペースが増える |
⑤フロア別で用途を分けられる |
⑥オプションを利用できる |
建設コストを減らせる
システム建築のメリットといえば建設コストを減らせることです。
合理的な構造を採用したり、部材を標準化したりすることでコスト削減を実現しています。
システム建築ならではの建築方法でも耐久性はしっかりしているため、安心して使用できます。
少しでもコストを安くしたいという方にはシステム建築がおすすめです。
工期が短くなる
システム建築には短工期という特徴もあります。
これは建設の各工程が徹底的にシステム化されていること、使用する部材の数が最小限で済むようにしていることなど、様々な理由があります。
目安として、在来工法と比べて2割ほどの工期で済みます。
工期が短いと、その分必要な人手が減るため、人件費も削減できます。
在来工法との組み合わせができる
システム建築で2階建てを建てるとき、在来工法も取り入れながら建設されることもあります。
2つの方法を組み合わせることで、それぞれの強みを生かした建物づくりが可能です。
例えば、工場の外観にこだわりたい場合は外装を在来工法中心で施工し、内装はシステム建築で行うというやり方があります。
すると、建築コストを抑えつつ、まるで在来工法で建てたような建物が完成します。
利用できるスペースが増える
2階建てにすると平屋よりも使えるスペースが広くなります。
土地を有効活用したいという方には2階建てはとてもおすすめです。
また、システム建築は柱のない大空間を作ることができるため、よりスペースを活用することができます。
工場や倉庫では空間が広いと効率的な動線を作って生産効率を高められるというメリットがあります。
フロア別で用途を分けられる
フロアによって用途を分けることができます。
例えば、1階は工場、2階は事務所とすることもできます。
事務所や休憩所を工場や倉庫と別のフロアにすると、騒音が聞こえにくいので快適に過ごせるでしょう。
レイアウトの希望がある場合は打ち合わせの際に業者に伝えましょう。
オプションを利用できる
システム建築で2階建てを建てるとき、様々なオプションを利用できます。
オプションを上手く取り入れることで快適で使いやすい建物になるでしょう。
オプションには例えば次のようなものがあります。
- シャッター
- アルミサッシ
- ドア
- ベンチレーター
- オーバースライダー
- ハンガードア
- クレーン
ただし、細かい内容はメーカーによって異なります。
システム建築で2階建てを建てるときの注意点4つ
この章ではシステム建築で2階建てを建てようと考えている方が知っておくべきことをまとめました。
①部分2階と総2階の2種類がある |
②全てのメーカーが対応できるわけではない |
③2階建ての施工実績が豊富なメーカーを選ぶ |
④メーカーだけでなく建設会社も探さなければいけない |
部分2階と総2階の2種類がある
システム建築の2階建てには部分2階と総2階の2種類があります。
部分2階とはその名前から想像できるように、2階の床面積が1階よりも小さい2階建てのことです。
一方で、総2階は1階部分と2階部分はそれぞれほぼ同じ面積・造りをしています。
どちらを選ぶべきかは、2階の用途などによって変わるので、設計の担当者とよく話しあって決めましょう。
全てのメーカーが対応できるわけではない
システム建築での建設ではシステム建築メーカーと建設会社が連携してプロジェクトを進めます。
システム建築メーカーはそれぞれ独自のシステムを持っていて、特徴が異なるので、対応できる建物の範囲も違います。
つまり、全てのシステム建築メーカーが2階建てに対応できるとは限らず、メーカーを選ぶ際には2階建てに対応しているかどうかを確認する必要があります。
2階建ての施工実績が豊富なメーカーを選ぶ
2階建ての建設を成功させるには2階建ての建設実績が豊富なメーカーを選ぶことが大切です。
なぜなら、経験が多ければ多いほど、2階建てを建設する際のノウハウやコツを深く理解しているからです。
2階建ての建物の施工事例をホームページに載せているメーカーもあるので、問い合わせの前に確認してみましょう。
メーカーだけでなく建設会社も探さなければいけない
システム建築で2階建てを建てるなら、メーカーだけでなく建設会社も探さなくてはいけません。
建設のほとんどを建設会社が中心となって進めるため、業者選びも非常に重要です。
建設会社によって採用しているメーカーは異なるので、希望するメーカーがある場合はお近くの加盟店を探す必要があります。
システム建築メーカーの公式サイトから加盟店を検索しましょう。
2階建てを建てられるシステム建築メーカー6つ
この章では2階建てに対応できるシステム建築商品を持つメーカーをご紹介します。
①横河システム建築 |
②JFEシビル |
③日鉄物産システム建築 |
④川田工業 |
⑤コア |
⑥日成ビルド工業 |
横河システム建築
総2階を建てられる「yess2F」という商品があります。
工場、倉庫、事務所向けのもので、1mm単位で寸法を決めることが可能で、オーダーメイド感覚で設計できるのが特徴です。
在来工法と組み合わせて建設を行うことができるので、条件や要望に合わせて柔軟に対応してもらえます。
横河システム建築の実績は1万1千棟以上あり、2023年12月現在、国内ではナンバーワンです。
また提携しているビルダーは全国1300社以上あります。
JFEシビル
JFEシビルのシステム建築は柔軟性が高く、2階建てだけでなく、3階建ても対応可能です。
積載荷重が大きくても耐えられる構造を実現できるため、2階部分を様々な用途で使用することができます。
クレーンの設置も可能なので、工場を建てたい方にはぴったりです。
1970年に導入された日本初のシステム建築「メタルビル」という商品を持っており、これまでの実績は1800万平方メートルにも及びます。
日鉄物産システム建築
「トレオ」と呼ばれる商品で2階建ての建設が可能です。
自由設計型なので、用途や希望するレイアウトに合わせて柔軟に対応できるのがメリットです。
従来の工法に比べると25%ほど工期を短くすることができます。
基礎システム、鉄骨システム、屋根システム、外装システム、搬送システムと充実したシステムが揃っています。
川田工業
生産効率を高めるレイアウトの提案をしてもらえます。
2階への揚重機械設備など、工場や倉庫に必要な設備にも対応できます。
設計、生産、施工と全て国内で行う「純国産」が特徴で、屋根材や壁材にはガルバリウム鋼板を使用することで高い耐久性の建物が完成します。
コア
「コアシス建築」という名前のシステム建築で2階建てまでの施工が可能です。
「2階建シリーズ」ではシステム建築と従来の建築を融合させることで、広い無柱空間を持つ建物を建てることができます。
コアシス建築は工場や倉庫のような大空間を要する施設専用の商品として作られているので、こうした建物を建てたい方は満足の行く建設ができるでしょう。
設計や施工はもちろんのこと、申請や登記といった専門知識が必要なプロセスも任せることができ、建設についてあまり詳しくない方でも安心です。
日成ビルド工業
創業60年の建築メーカーです。
「日成VスパンII-S」というシリーズが2階建てに対応しています。
最大スパンは15mで、自由度の高い設計が可能です。
1階、2階の高さをそれぞれ調整することもできます。
まとめ
システム建築では2階建てを建てることもできます。
ただし、システム建築メーカーはそれぞれ建てられる建物の範囲が異なるので、2階建てを建てられる商品を持つメーカーを選ぶことが大切です。
2階建ての工場や倉庫を建てるなら、ぜひシステム建築を選んで、高品質、低コスト、短工期の建設をしましょう。