熱中症や暑さ対策に気を取られがちですが、日本は暑くても湿度高いためカビが発生しやすい時期でも会えいます。
倉庫ではカビが発生しやすい建物であることはご存知だと思います。大事な商品を保管する場所でカビを発生させてしまったら、企業として信頼をなくしてしまいます。
見つけたらすぐに対応が必要ですが、そもそもカビを発生させないように対策する方が心配ごとを一つ減らすことができます。
そこで今回は、カビが発生する原因を知り、カビ対策、業者への依頼についてのポイントをご紹介します。
いち早く対応ができるように一読ください。
カビが発生しやすい倉庫
倉庫を建設する際に、カビが発生しないように設計の段階から考えられます。
しかし、それは建物に対しての対策です。実際には倉庫の使い方でカビを発生させてしまうケースもあります。
まず、カビが発生しやすい条件があることはご存知でしょうか?
・湿度が60%以上ある
・気温が高い
・カビの栄養源がある
これまでにカビが発生しているところを見たことがある方にはおわかりいただけると思いますが、湿度が高くて少し湿った(濡れている)場所に発生します。
多くの倉庫では、この条件に該当しやすい環境にあります。さらに詳しく見ていくと条件が整っていることに納得もいくはずです。
まずは、ご自身やお客様の倉庫がカビが発生しやすい倉庫になっていないかを確認してみましょう。
日当たりが悪い
倉庫は他の建物と比べて窓が少ないです。これは商品を保管するために日焼けをしないようにしているためです。あったとしても商品に影響がない高い位置であったり、小さな窓となっています。
実は、光が建物に入ることで、紫外線に弱いカビを除菌することが期待できますが、倉庫ではそれが無理なため、発生したカビはどんどん増えてしまいます。
換気しづらく通気性が悪い
商品を効率良く積み上げたり、無駄なく、少しでも多くの商品が入るようにしている倉庫がほとんどだと思います。
もちろん、そのために倉庫を建てているので仕方ないのですが、これによって、空気が流れない状況を作っているのです。
なぜ空気が流れないといけないのか?空気が留まると埃が溜まります。実はこの埃がカビの栄養源となっているのです。
埃が溜まりやすい
カビが一度発生すると、そこからどんどん繁殖していきます。それだけ繁殖する力を持っているのは、走行に栄養源となるものが多く存在するからです。
・埃
・虫の死骸
・人の皮脂や髪の毛
こうしたものが全てカビを繁殖させる原因となっているのです。
コンクリートは湿気が溜まる
コンクリートを使用している倉庫は、夏は暑くて冬は寒いです。これはコンクリートの性質です。例えば、触るとひんやりしている柱に空気中の水分が付着すると、水蒸気となり水分と変わっていきます。
これを「結露」といい、水のない倉庫でも湿気った場所を作ってしまいカビが発生してしまいます。
倉庫でやって欲しいカビ対策
カビが発生する原因を知ると「こんなことでカビが発生するの?」と驚いた方も多いかと思います。
だからこそ、倉庫においてカビを発生させないためにも原因を知って、カビが繁殖しないようにカビ対策が必要なのです。
換気をルーティン化する
まずは、倉庫内で留まっている空気を流すことが大事です。だからと言って、窓をずっと開けておくことはできません。商品に影響ない形で換気を行う必要があります。
例えば、毎日決まった時間に窓を開ける。これはいきなり全ての窓を全開にするのではなく、空気が流れるように窓の開け方にも工夫を凝らしてください。そして、人の流れが少ない奥の方にも空気が流れるようにしてください。
こうした習慣を社員で持つことで換気することの大切さが浸透していきます。また、意識を高めるということで湿度計を設置しておくのも効果があります。
定期的に清掃を行う
とにかく埃を溜めることがないように定期的な清掃をしてください。人の出入りが多いところは、誰でも目につくので掃除をします。しかし、死角となる部分や、あまり動きのない商品の付近は「汚れていない」と思い、掃除をする機会がありません。
この発想が、カビを発生させてしまう原因です。
倉庫全体を一斉にできたらいいですが、それが大変だということであれば、少しずつ商品を動かしながら、埃よ汚れを取り除いてください。
埃は床だけではありません。商品と商品の間、棚にも溜まります。隅々まで清掃するようにしましょう。
商品の積み方を考える
倉庫は、商品を保管するために建てられるので、商品が積み上げられるのは当たり前ですが、実はこれがカビを発生させてしまう原因になります。
換気の邪魔をしたり、湿気が溜まる場所となってしまいます。これから納品する商品にカビが発生していたとなっては、大きな問題となり企業として信頼を失います。
積み方や棚の使い方を工夫してもらい、少しでも空気が流れるようにしましょう。そして、商品と商品の間は隙間できるようにするだけでも、随分と違います。
除湿剤を設置する
様々なカビ対策も必要ですが、やはり除湿をすることが必要です。除湿剤を倉庫に設置してください。
倉庫は広い空間になっているので、市販の除湿剤では満足な結果が得られません。
倉庫のために準備して欲しいのは、業務用の除湿剤です。湿気を多く吸い込んでくれます。湿気が溜まりやすいところを確認しながら、設置する場所を考えてください。
カビが発生したら業者に依頼する
様々な対策をしてもカビが発生した時は、速やかに業者に連絡することをオススメします。正しいカビ取り作業で取り除いてもらいましょう。
「自分がやる」は絶対やらない
小さなカビだから、自分たちで取り除こうと思うことは危険です。作業は危険なものではありませんし、実際には自分たちでできる作業です。
では、何が危険なのか?
それは対応が遅れてしまうことです。
私たちは見えているものだけをカビと思いがちです。しかし、実際には空気中にカビが浮遊していたり、近くのものに繁殖を始めています。
通常の業務と併用して行なったり、時間外に対応するとなれば、十分なカビ取り作業ができません。もしくは自分たちでカビを広げてしまう可能性もあるのです。
業者に伝えること
業者とのやり取りがスムーズにできるように、連絡を取る前に以下のことをメモしておきましょう。
・カビが発生している場所
・カビの範囲、大きさ
・カビが発生したと思われる時期(認識した時期)
・カビの色や特徴
これだけを伝えるだけでも業者には対応方法がイメージできるようになります。もちろん現場に来てもらい見てもらうことが最も大事です。
良い業者を選ぶこと
そして、最も気を使うのは業者選びです。素人だと思って高額な料金を請求してきたり、手抜き作業をするところがあります。必ず冷静になって判断をしてください。
・実績と経験を確認すること
・丁寧な説明、対応をしてくれる
・現地に足を運んでくれる
・防カビ対策もできる
・料金が明確である
良い業者は、お客様との接し方を大切にします。話し方、態度、そして、道具を大切にします。こうした部分を見極める判断材料としてください。
まとめ
倉庫におけるカビ取り対策、発生する原因についてご紹介しました。
建物の構造上、そして用途によって、カビは発生してしまいます。特に倉庫は発生を避けることはできません。だからこそ、発生しないように対策が必要となるのです。
良い環境を維持できるようにカビ対策を継続してください。