この記事では次の内容をまとめています。
- システム建築に適している用途
- 知っておくべき特徴
システム建築で建設を検討している方が知っておくべきことを全てまとめました。
システム建築に適している用途7つ
この章ではシステム建築に適している建物や用途をご紹介します。
1 | 工場 |
2 | 倉庫・物流センター |
3 | 事務所 |
4 | スポーツ施設 |
5 | 店舗 |
6 | 最終処分場 |
7 | 福祉施設 |
工場
大スパンを実現できるシステム建築は工場にぴったりです。
建物内の空間が広いとレイアウトの自由度が高まるので、生産効率の高いラインを構築できます。
また、稼働後にラインの拡張や変更が必要になった場合も対応しやすいです。
単純に、大きな機械や高さのある設備を導入できるというメリットもあります。
システム建築は在来工法に比べてコストが安く済むため、浮いたコストを設備投資に充てることができます。
倉庫・物流センター
システム建築によって広い空間の倉庫を作れば、自動倉庫のような大型の設備を導入できますし、保管効率を最大限に高めるレイアウトを追求できます。
また、テント倉庫やプレハブ建築に比べると耐久性が優れているため、万が一、大きな揺れに襲われても荷物を守り、被害を最小限にします。
さらには、耐火性を高めることによって危険物を扱う倉庫にも対応できます。
事務所
システム建築といえば工場や倉庫に使用されるものというイメージを持つ方も多いと思います。
しかし、事務所に使われている例も多くあります。
実は外から見える部分はシステム建築で造り、建物の内側は在来工法のように工事をすることが可能です。
そのため、システム建築を採用しつつ、オフィスとして快適に使える事務所を実現できます。
スポーツ施設
体育館、インドアスポーツ施設、屋内練習場といった建物にもよく使われます。
大きなコートが必要なスポーツや、ボールを遠くに飛ばすスポーツでも対応できます。
弊社が採用しているシステム建築商品のyess建築では次のスポーツに対応した施設を造った実績があります。
- ゴルフ
- スイミング
- ボルダリング
- アイススケート
- テニス
- スカッシュ
- バッティング
店舗
システム建築は店舗の建設でも採用されます。例えば、次のようなお店です。
- ドラッグストア
- ホームセンター
- スーパー
最終処分場
リサイクル施設、最終処分場、中間処理施設に使われるケースもあります。
廃棄物の処理に欠かせない大型の機械が入る設計もシステム建築なら可能です。
福祉施設
保育園、老人ホーム、リハビリセンター、デイケアセンターなど、教育施設や福祉施設の建築にも選ばれます。
耐久性が高いので、人の出入りが多い施設でも安心して使用できます。
断熱性の高い屋根や外壁を採用すれば、夏や冬でも過ごしやすい環境が整います。
システム建築について知っておくべき特徴10選
この章では自社の建物とシステム建築との相性を知りたい方に向けて、知っておくべき特徴をご紹介します。
1 | 大空間の低層建築が得意 |
2 | 耐久性・耐震性がある |
3 | オーダーメイド感覚の建設も可能 |
4 | 商品によって適する用途が異なる |
5 | 小型〜大型まで対応できる |
6 | デザインの自由度は低い |
7 | 複雑な構造には対応できないことも |
8 | 2階建も可能 |
9 | オプションが豊富 |
10 | 建設会社によって実績が違う |
大空間の低層建築が得意
システム建築には大空間の低層建築が得意という特徴があります。
工場、倉庫、オフィスなど、非住宅の建物に使用されます。
大空間を実現できるのはシステム建築の大きな強みの1つです。
例えば、弊社で採用しているyess建築は超高層ビルに使われるような高張力材を使用し、最大無柱スパン60mを実現しています。
中間柱がある場合は最大120mのスパンが可能です。
大型の設備を入れる予定がある場合や、広い空間が必要な場合はシステム建築はとてもおすすめです。
耐久性・耐震性がある
システム建築は耐久性や耐震性に優れています。
そのため、台風や地震のような災害に襲われたときでも建物の中にいる人、荷物、機械や設備を守ります。
復旧にかかる時間を抑えられることで、操業を止める時間も短くなり、売上への影響も最小限になります。
メンテナンスを定期的に行えば、建物の寿命を伸ばすことができ、機能性を維持できます。
オーダーメイド感覚の建設も可能
システム建築ではあらゆる部材を標準化し、建築プロセスをシステム化しています。
そのため、設計の自由度は低いと思われる方も多いと思います。
しかし、システム建築の中にはオーダーメイド感覚で建物を建てられるタイプの商品もあります。
例えば、寸法を1mmで調節することも可能です。
自由にカスタムする場合でも、設計はCADを用いて行うため、すぐに要望を反映させることができ、設計にかかる時間を短縮できます。
コストは抑えたいけれど構造面で要望があるという場合はオーダーメイド型のシステム建築に対応している建設会社に依頼しましょう。
商品によって適する用途が異なる
システム建築はどの会社に依頼しても同じというわけではありません。
システム建築に対応している建設会社はシステム建築メーカーと提携しています。
メーカーはそれぞれ独自のシステム建築技術を持っているため、メーカーが違えばできることも異なります。
さらに、メーカーは特徴の異なるシステム建築商品を持っていて、商品ごとに得意とする建物が異なります。
システム建築で建設するなら、要望を叶えられる商品を持っているメーカーと連携している建設会社に依頼することが欠かせません。
小型〜大型まで対応できる
システム建築では小型、中型、大型と幅広い規模の建物を建てることができます。
建設のあらゆる工程がシステム化されていることから、どのような規模でもコスト削減や工期の短縮など、システム建築ならではのメリットを得ることができます。
デザインの自由度は低い
システム建築はあらかじめ部材が規格化、標準化されているため、デザインの自由度は低いです。
外観にこだわりたい場合や目立たせたい場合は在来工法の方が向いているでしょう。
もし、見た目はシンプルでもいいなら、このデメリットはあまり問題にはならないでしょう。
先ほども少し触れましたが、外装はシステム建築で、内装は在来工法のように施工することも可能なので、オフィスや福祉施設を建てる際も利用者が使いやすい空間を作れます。
複雑な構造には対応できないことも
デザインやレイアウトの自由度が低いことから、要望が通らないこともあり得ます。
自由な間取りを求める場合は在来工法の方が相性がいいでしょう。
ただし、システム建築にも比較的自由にカスタムできる商品があるので、一度、建設会社に相談し、システム建築で設計できるかどうか聞いてみるのがおすすめです。
2階建も可能
システム建築は低層階の建築を得意としており、2階建も建設できます。
2階建用のシステム建築商品を持つメーカーもあります。
例えば、yess建築には「yess2F」という商品があります。
部分2階のような少し複雑な構造は対応できないこともあるので、設計の段階で建設会社とよく話し合うことが大切です。
オプションが豊富
メーカーによっては豊富なオプションが用意されています。
オプションの選択肢が多ければ多いほど、理想の建物に近づけることができますし、機能性も上がります。
システム建築には例えば次のようなオプションがあります。
- 太陽光発電
- 大型可動扉
- スライディングドア
- トップライト
- ベンチレーター
どんなオプションがあるかはメーカーによって異なるので、必ず契約前によく確認しましょう。
建設会社によって実績が違う
これまでご説明したように、システム建築は幅広い種類の用途の建物を造ることができます。
建設を良いものにしたいなら、自社が建てたい建物と同じ種類の建物の建設実績がある建設会社を選ぶことが欠かせません。
なぜなら、システム建築を扱っていても、実際の建設実績の数が豊富な会社と少ない会社では対応が異なるからです。
例えば、工場建設を考えている場合、工場の建設実績がない建設会社でも、もちろん対応はしてもらえます。
一方で、システム建築での工場建設の実績が豊富な会社なら、生産性を最大化できる動線やレイアウトの提案をしながらプロジェクトを進めてもらえるので、満足度や稼働後のメリットが大きく異なるでしょう。
建設会社を選ぶ際はぜひ施工実績にも注目しましょう。
まとめ
システム建築は
- 工場
- 倉庫や物流センター
- 事務所
- スポーツ施設
- 店舗
- 最終処分場
- 福祉施設
と様々な用途に適しています。
ぜひ一度、システム建築に対応している建設会社に問い合わせをし、要望を叶えられる建物づくりが可能か聞いてみましょう。