今、農地に倉庫を建てている方が大変増えているのを知っていますか?
確かに農業機を置くのにも倉庫があると便利ですが、それだけではありません。家とは離れた場所にある農地に倉庫を置くことで、騒音を気にすることなく趣味を満喫する人もいるのです。ほかにも最近は太陽パネルを農地に置いた倉庫の上に設置したいなど、バラエティな活用があります。
しかし、トラブルも多いのです。許可申請をしないとならないのを知らず自分の農地に倉庫を建てたら法律違反と言われて驚く人も多く、農地を倉庫も含めて農地以外に使う時には最寄りの役場に農地法の許可申請をしないとなりません。つまり農業法の許可が原則必要となります。
そこで農地に倉庫を建てる前に知っておきたいポイントをお伝えします。
ポイント1〈農地法の許可が必要な場合〉
〈農地法の許可が必要な場合〉
農地(田、畑)を農地以外(宅地、倉庫(農業用倉庫含む)、太陽光パネル等にする時には原則農地法の許可申請が必要です。
原則は、最寄りの役場に農地法の許可申請を出し、農地法の許可を得る必要があります。
〈例外〉
自分の農地(建築する農業用施設の建築面積ではなく建物を建築するのに必要な面積が200㎡未満)に農業用倉庫を建てる場合は、農地法の許可不用です。
これを超える面積の場合は許可申請しないとなりません。
ポイント2〈他人の農地に倉庫を建てる場合〉
〈他人の農地に倉庫を建てる場合〉
他人の農地を取得や貸借して農業用倉庫を建てる場合にも農地法の許可が必要です。
他人の土地の場合は、建築面積に関係無く許可が必要となります。
〈農地法〉
農地法3条の許可は、農地を農地のまま移転する時に適用します。
農地法4条の許可は、自分の農地を「転用」する時に適用します。倉庫等を建てる時にはこれに該当します。
農地法5条の許可は、農地の「転用」と「移転(賃貸契約を含む)」の合体の時です。
ポイント3 〈必要な書類〉
〈必要な書類〉
・農地の転用(農業用施設用地)届出書 1部
・付近見取図(申請箇所色塗り) 1部
・建築物等配置図 1部
・委任状(代理申請の場合) 1部です。
農地に倉庫を建てても登記簿の地目は変更しなくて良いですが、法務局が勝手に地目を変更するという事はありません。
もしわからない事がありましたら役場の農業委員会に問い合わせてください。
まとめ
〈自分の農地に農業用倉庫を建てる場合〉
200㎡未満・・・農地法4条許可は不要です。
200㎡以上・・・農地法4条許可は必要です。
他人の農地を取得して農業用倉庫を建てる時は、広さ関係なく農地法5条の許可が必要です。
農業法の管轄は、役場の農業委員会なので、疑問に思う事がありましたら農業委員会に問い合わせてください。若干市町村により規定が異なる場合もあります。各役場のホームページや直接役場に問い合わせるようにしてください。