倉庫にとって作業の効率化は永遠の課題です。
こんな悩みを抱える倉庫の経営者の方は多いのではないでしょうか?
- 定時までに作業が終わらず従業員が残業している
- よく作業ミスが出て対応に追われる
こうした悩みを解決する方法の1つにハンディターミナルの導入があります。
ハンディターミナルとはバーコードをスキャンして在庫管理を行う端末のことです。
今まで目視でカウントしたり、紙のリストに記入したりして行なっていた作業をハンディターミナルを導入して機械で行うようにすれば、倉庫にとってあらゆるメリットを得られます。
ハンディターミナルの導入には費用はかかりますが、得られる効果は大きいです。
そこで、今回は倉庫がハンディターミナルを導入するメリット・デメリットをまとめました。
倉庫の作業効率を上げたい、ハンディターミナルに興味はあるけれどなかなか導入できずにいたという方はぜひ参考にしてくださいね。
倉庫作業で役に立つハンディターミナルとは
ハンディターミナルは片手で持てるほどのコンパクトな機械で、バーコードのスキャンやキー入力などができます。
「ハンディ」と訳して呼ばれることが多いです。
倉庫では原料や製品にバーコードを充てることで在庫管理を行います。
導入している倉庫はとても多いです。
ハンディターミナルを使ってできること4つ
ハンディは倉庫作業の色々な場面で役に立ちます。
まずは具体的にどのような場面で使われるのかをご紹介しましょう。
入荷検品
商品が倉庫に届いた際は入荷作業を行いますよね。
このプロセスでは納品書と照らし合わせながら、届いた商品に間違いがないかを確認します。
倉庫作業の起点となるところなので、正確に作業を行うことが求められます。
ここでハンディを導入すれば数量の管理や仕分けをスムーズに行うことができます。
ピッキング
ハンディを使ったピッキングは商品のバーコードをスキャンしながら進めます。
ハンディと連携している電子のリストを使いながら行う場合は誤った商品をスキャンすると警告音が鳴り、ピッキングミスを防げます。
出荷検品
出荷検品は顧客に製品が届く前の最後の作業なので非常に重要です。
ここでミスがあれば顧客に迷惑をかけてしまいます。
ハンディで製品をスキャンしながら確認すれば正確に、そしてスムーズに作業を進めることができます。
棚卸し
棚卸しは倉庫にある製品の種類や数を調べる作業です。
倉庫内にあるほぼ全てのものを数えるため非常に時間がかかる作業ですが、ハンディを使えば目視で数えてリストに記入するよりも大幅に作業時間を削減することができます。
倉庫がハンディターミナルを導入するメリット6つ
今まで手作業で在庫管理をしていた倉庫にとってはハンディターミナルを導入するのは大きな変化で気が進まないかもしれません。
しかし、ハンディで在庫管理をすれば様々なメリットを得ることができます。
これからご紹介していくので、ぜひ知っておきましょう。
作業を効率化できる
ハンディの大きなメリットは作業を効率化できることです。
バーコードをスキャンするだけであらゆる作業を短縮できます。
例えば、棚卸しで数量を調べるときに製品を1つ1つ数えていたのが、バーコードをスキャンするだけで商品名も数量も分かります。
また、すぐデータが反映されるので、リストに記入する手間も省けます。
作業ミスが減る
人がやる作業ではどれだけ気をつけてもミスが生じてしまうものです。
一方で、ハンディを使った作業ならミスが発生する確率を大幅に減らすことができます。
例えば、出荷検品でリストにはない商品が混ざっていたり、足りない商品があったりする場合は警告が表示されるため、誤出荷を防ぐことができます。
ミスが減ればミスに対処する時間も減らせるため、ますます効率化することができます。
リアルタイムで在庫状況が分かる
ハンディによる管理にはリアルタイムで在庫状況が分かるという強みがあります。
データで管理していなければ新しく商品が入荷したり、ピッキングしたりした際にリストと実際の状況との相違が生じますが、ハンディを使えばこういった事態が起こりません。
そのため、常に正確なデータに基づいて在庫管理ができ、発注をし過ぎて余剰在庫が発生してしまうといったトラブルを防ぐことができます。
初心者でも使いやすい
倉庫ではバイトや派遣を雇うところも多いですよね。
新しい人が来た際はやり方を教えなくてはいけません。
ハンディによる作業はリストに載っている製品を取り、バーコードをスキャンするだけなので、初めての人でもすぐにでき、作業ミスも減らせます。
製品の追跡ができる
入荷検品、ピッキング、出荷検品とあらゆる作業でハンディを使うため、製品の動きをデータから追跡することができます。
そのため、もし製品を紛失しても、ハンディの履歴をたどることによってどこにあるかある程度予測がつき、見つけやすくなります。
賞味期限や使用期限が分かる
ハンディでは品名や数だけでなく、賞味期限や使用期限を登録することができます。
そのため、期限が切れた製品の出荷を防ぐのに役立ちます。
食品や医薬品など管理が厳しいものを扱っている倉庫にはぴったりの機能です。
倉庫がハンディターミナルを導入するデメリット3つ
作業を効率化できる、作業ミスが減るといったメリットがあるハンディターミナルですが、いくつかデメリットもあります。
導入してから後悔しないよう、欠点についても理解しておきましょう。
導入コストが高い
ハンディのデメリットとして導入コストの高さが挙げられます。
機器を導入しなければいけないのはもちろんのこと、データを管理するサーバーも用意しなくてはいけません。
導入する際は業者から事前に見積もりをしてもらいましょう。
もし、あまりコストをかけられないのであれば、中古品を購入したり、レンタルで利用したりするといった方法もありますよ。
ハンディのバッテリーが途中で切れることも
持ち運んで操作をするため、ハンディは定期的に充電をする必要があります。
もし、作業の途中で電池が切れてしまえば交換するのに時間がかかってしまうので、使った後は必ず充電し、翌日にバッテリー切れが起こらないようにしましょう。
バーコードを用意しなくてはいけない
ハンディを使う際は情報を読み取るバーコードが必要です。
そのため、製品につけるバーコードを用意する手間がかかります。
商品1つ1つにつける場合もあれば、製品を保管する棚にバーコードが記載された紙を貼ることもあります。
倉庫で使うハンディターミナルを選ぶときのポイント4つ
ハンディターミナルには色々な種類があります。
活用するためにはそれぞれの倉庫に合ったものを選ぶことが大切です。
そこで、最後にハンディを選ぶときに考えるべき点をご紹介していきます。
デザイン
毎日使うものだからこそ、大きさや形などのデザインについてはよく検討すべきです。
なぜなら、デザインによって使いやすさや特徴が異なるからです。
例えば、小さいものは持ちやすく、長時間作業しても疲れにくいでしょう。
一方で、大きいものは小さいものに比べて持ち運びにくいですが、ディスプレイが大きいことで一度に色々な情報を見られるというメリットがあります。
色々なハンディの形状を見て、作業環境に合ったものを選びましょう。
強度
常に手に持つハンディは落下の危険性があります。
そこで、強度にもこだわりましょう。
特に、倉庫の床は固いことが多いため、頑丈かどうかはとても大切です。
バッテリーの容量
バッテリーの容量が大きければ大きいほど、作業の途中で電池が切れる可能性が低く、快適に使えます。
ただし、容量が大きいものは値段も高くなることがあるので、予算とも相談しながらバランスが良いものを選びましょう。
サポート体制
ハンディは倉庫作業のあらゆる場面で使われるものです。
壊れてしまえば作業を止めてしまう恐れがあります。
そこで、修理保証などサポート体制にも注目しましょう。
まとめ
ハンディは入出荷検品やピッキングなど倉庫作業のあらゆる場面で活躍します。
作業の効率化が進むだけでなく、ミスが減ったり、リアルタイムで在庫状況を把握できたりと色々な魅力があります。
導入費用は高いですが、倉庫の作業環境を改善してくれるのでぜひ導入を検討してみましょう。