この記事では次の内容をまとめています。
- システム建築のデザイン性について
- 外観のデザイン性を高くするメリット
- 外観のデザイン性を高くするデメリット
システム建築のデザイン性について気になっている方が知っておくべきことを全てまとめました。
システム建築のデザイン性について知っておくべきこと4つ
この章ではシステム建築のデザイン性の自由度について知っておくべきことをご紹介します。
①在来工法よりもデザイン性は低い |
②2階建の建設が可能 |
③クレーンの設置が可能 |
④デザインの要望をすぐに設計に反映できる |
在来工法よりもデザイン性は低い
まず、システム建築は在来工法に比べてデザイン性は低いです。
システム建築では使用する部材や建築プロセスを徹底的に合理化しているためです。
短い期間で完成するよう、外観はシンプルなものが採用されるのが一般的です。
どうしても実現したいデザインがあるなら在来工法のほうが向いているかもしれません。
2階建の建設が可能
システム建築は基本的に平屋の建築を得意とする工法ですが、2階建を建てることも可能です。
システム建築メーカーの中には2階建用の商品を持っているところがあります。
例えば、弊社が採用しているyess建築にはyess2Fという総2階と部分2階の両方に対応できる商品があります。
もし、2階建の工場や倉庫を建設したいなら、2階建に対応できるシステム建築メーカーと提携している建設会社に依頼しましょう。
システム建築会社の加盟店検索から探すことができますよ。
クレーンの設置が可能
メーカーによっては建物の中にクレーンを設置することができます。
ただし、クレーンの大きさや種類次第では設置ができないこともあり得るので、打ち合わせの際に建築会社にどのようなものを導入する予定か伝えましょう。
デザインの要望をすぐに設計に反映できる
システム建築の設計にはCADやCAMが用いられます。
そのため、建物のイメージを作った後で変更点があってもすぐに反映して新しいイメージを見ることができます。
一度、仮のものができても、気軽にデザインについて追加で提案ができるのは嬉しいですね。
このように設計がスムーズに進むことによって、完成までかかる時間が短くなり、コストを抑えられるというメリットもあります。
工場・倉庫が外観のデザイン性を高くするメリット4つ
この章では工場や倉庫が外観のデザイン性を高くするメリットをご紹介します。
①企業のイメージが向上する |
②従業員のモチベーションが上がる |
③近隣住民からの印象がいい |
④求人に有利になる |
企業のイメージが向上する
まず、企業のイメージが良くなるというメリットがあります。
工場の建物といえば、古くて地味なイメージを持つ人も中にはいるでしょう。
だからこそ、外観にこだわり、デザイン性のある見た目にすることで、良いイメージを持ってもらえる可能性があります。
実際に、工場や倉庫には見えないような外観を採用している会社もあります。
従業員のモチベーションが上がる
働く従業員のやる気を出す効果もあります。
新しく、綺麗で、見ていて楽しいような建物と、古くて汚れている建物なら当然、前者のほうが見ていて元気をもらえますよね。
また、子どもに「お父さん、ここで働いてるんだよ」と伝えたりして、家族に自慢できるというメリットもあります。
従業員のモチベーションが上がれば仕事に真剣に取り組むようになり、会社に利益をもたらすでしょう。
近隣住民からの印象がいい
綺麗で見ていて楽しい外観の工場や倉庫なら、近隣住民からの印象も良くなります。
工場や倉庫は車の出入りが多く、また、大きな音が出ることもあるからこそ、近隣との関係を円滑に保つことが欠かせません。
建物の外観が素敵であれば地域に受け入れてもらいやすくなるでしょう。
ただし、見た目を綺麗にしておけば何をしても良いわけでは当然ありません。
騒音対策など、近隣に迷惑をかけないための対策も徹底して行いましょう。
求人に有利になる
製造業や倉庫業は人手不足が叫ばれています。
実は建物の外観にこだわると求人の面で有利になります。
なぜなら、先ほども少し触れたように工場や倉庫に「暗い」「古い」「キツイ」というようなマイナスなイメージを持つ人は少なくないからです。
そんな業界だからこそ、おしゃれな外観の建物を持っていれば「この会社は他の会社と違って柔軟性がありそうだ」「現代的な考え方をしてそう」とプラスのイメージを持ってもらえます。
このように、外観にこだわると競合との差別化を図れるというメリットもあります。
工場・倉庫が外観のデザイン性を高くするデメリット3つ
この記事では外観のデザインにこだわることで生じるデメリットをご紹介します。
①コストがかさむ |
②他の部分に回す予算が減る |
③デザインによっては企業イメージを損ねることも |
コストがかさむ
外観のデザイン性を高くすると、その分、コストがかかります。
一方で、シンプルな外観にすればコストは抑えられるでしょう。
工場や倉庫の建設をする上で低コストを一番重要視するのであれば、システム建築を選んでシンプルな外観を採用するのがおすすめです。
他の部分に回す予算が減る
外観のデザイン性を高くすると、そこにお金がかかるので、他の部分に回す予算は少なくなります。
すると、設備投資に回す予算が削減され、生産効率が下がったり、製品の品質が安定しなくなったりすることが考えられます。
これでは業績に影響が出ますし、企業の競争力も下がってしまうでしょう。
そこで、予算の分配は慎重に考える必要があります。
デザインによっては企業イメージを損ねることも
採用するデザインによっては逆に企業の印象を下げてしまう可能性があります。
例えば、あまりに奇抜な色を使っていたり、見ていて不快になるデザインであれば近所の方が不満を抱き、近隣トラブルに繋がる可能性もあります。
そこで、外観に特徴を出すなら、企業イメージを下げてしまうようなデザインになっていないか慎重に検討する必要があります。
システム建築でも外観のデザイン性を上げる方法
「建設コストはできるだけ下げたい、でも外観にもこだわりたい」こう考える経営者の方もいらっしゃると思います。
実はこれを叶える方法があります。それは外装は在来工法、内装はシステム建築を用いることです。2つの工法は同時に取り入れることができます。
もちろん、全てをシステム建築で建てる場合に比べてコストはかかりますが、外観はこだわったデザインにすることができます。
コスト面もデザイン性もどちらも重要視したい方は遠慮なく建設会社に伝えましょう。
システム建築以外の工法のデザイン性
この章ではシステム建築以外の工法のデザインの自由度についてご紹介します。
テント倉庫
テント倉庫は鉄骨で骨組みを作り、その上からシートを被せる構造になっています。
そのため、見た目はシートが被さったシンプルなもので、デザインの自由度は高くありません。
ただし、テント倉庫には
- 短工期
- 低コスト
- 修繕しやすい
といったメリットがあります。
シートを被せただけの構造で本当に問題ないか疑問に思う方もいるかもしれませんが、倉庫として使われている例は数多くあります。
プレハブ建築
柱、梁、壁といった部材をあらかじめ工場で生産し、組み立てる工法です。
つまり、初めから大まかなデザインが決まっているため、こちらもデザイン性の自由度は高くないと言えるでしょう。
ただし、プレハブは壁のデザインの種類がいろいろあるので、その中から好みのものを選ぶということはできます。
在来工法
今回ご紹介した中で最もデザインの自由度が高い工法です。
服で言うところの「オーダーメイド」の工法なので、デザインや使用する部材について細かい要望を反映させることができます。
ただし、それだけにコストも一番高くなるのがデメリットです。
また、工期が長くなる点にも注意が必要です。
予算がかかってもいいから見た目の良い建物にしたいという方にはぴったりです。
まとめ
システム建築は設計や建築プロセスが徹底的に合理化されているので、在来工法ほどデザイン性は高くありません。
ただし、2階建が建てられたり、クレーンを設置できたりと、ある程度の柔軟性はあるので、デザインに関する要望がある場合は建築会社と相談しましょう。
外観にはこだわりたいけど、コストはできるだけ抑えたいという場合は外装を在来工法で、内装をシステム建築で手がける方法がありますよ。