この記事では次の内容をまとめています。
- エアコンの電気代を削減する方法
- 節約できるエアコンの選び方
- 電気代を見直すときの注意点
毎年、夏の電気代が高くて困っている、エアコンを買い替えようと思っているという企業が知っておくべきことを全てまとめました。
工場・倉庫がエアコンの電気代を削減する方法11選
この章では工場や倉庫がエアコンの電気代を節約するためにできることをご紹介します。
こまめに掃除をする
エアコンは定期的に掃除をしましょう。
なぜなら、フィルターにホコリなどがついて詰まると、稼働するのにより多くのエネルギーを必要とするからです。
そこで、フィルターは定期的に外して掃除をし、詰まりのない状態にしましょう。
また、電気代とは関係ありませんが、湿気で機械の中にカビが生えると、風とともにカビが室内に放出されるため、従業員の健康に影響を与えることがあります。
こうした面でも掃除をするメリットがあります。
設定温度を低くしすぎない
設定温度を低くしすぎないようにしましょう。低ければ低いほど電気代は高くなります。
冷房は1度上げると約13%も消費電力が削減できると言われています。
環境省は夏の室内の室温を28度にすることを推奨しているため、これを基準に設定温度を見直してみましょう。
扇風機やサーキュレーターと併用する
設定温度を上げると暑くて過ごしにくくなることを懸念する方もいるでしょう。
そんなときは扇風機やサーキュレーターを併用しましょう。
エアコンをつけても冷たい空気が一箇所に固まっていて、場所によっては全然涼しくならないこともあります。
扇風機やサーキュレーターで空気を循環させると、室内全体に涼しい空気が渡り、設定温度を上げても快適に過ごすことができます。
建設時に壁や屋根に断熱対策を施す
工場や倉庫の建設時にできる冷房代の節約方法は断熱対策を施すことです。
壁や屋根に断熱材を入れることで、外気の影響を受けにくくなります。
このように建設時にできる対策もあります。ぜひ建設時に建設会社の担当者と話し合い、断熱対策を行いましょう。
断熱塗装をする
既に建物が完成していて、断熱材による対策をするのが難しい場合、断熱塗料を使うという方法があります。
塗料の中には断熱効果を持つものがあり、屋根に塗ると何もしてない場合に比べて表面の温度がかなり低くなります。
すると、室内の温度も下がり、エアコンの設定温度を低くしなくて済みます。
断熱塗料は適切な量を塗らなければ断熱効果が低くなるので、塗装は腕のある業者にお願いしましょう。
窓に断熱シートを貼る
建物の建設後にできる対策には窓用の断熱シートもあります。
外の暑さを室内に入れないようにし、さらには室内の冷気が外に逃げるのを防いでくれます。
反対に、冬には外の冷気が入るのを防ぎ、室内を保温します。
比較的安価に購入できるので、取り入れやすい対策の1つです。
シートは種類によって断熱以外の機能を持つものもあります。
例えば、紫外線をカットし、建物内の製品の色褪せを防ぐことができるものや、窓が割れたときにガラスが飛び散るのを防げるものがあります。
ビニールカーテンで空間を区切る
ビニールカーテンを使って空間を区切るとエアコンの消費電力を減らすことに繋がります。
なぜなら、空間が狭い方がより効率的に空気を冷やすことができるためです。
工場や倉庫は大空間になっていることが多く、全体を冷やすのは時間も電力もかかります。
そこで、従業員が主に作業をする場所をビニールカーテンで区切ることで快適に作業ができるようにしましょう。
古いエアコンは買い替える
エアコンの機種が古い場合、買い換えるだけで冷房代の節約になることがあります。
なぜなら、新しい機種の方が省エネを考えて作られていて、昔のエアコンと比べて同じ設定温度でも電力消費も電気代も抑えられるからです。
もちろん、買い替えるには費用がかかりますが、工場や倉庫のエアコンの電気代は高いため、長い目で見ると買い替えの効果は大きいでしょう。
古いエアコンを使っている場合は買い替えを検討しましょう。
稼働する前に換気する
エアコンをつける前に換気すると光熱費の節約に繋がります。
換気をすると建物内の熱気が外に逃げて室内の温度が下がり、部屋の空気を冷やしやすくなるからです。
窓を開けて換気する際はただ開けるのではなく、空気の通り道を意識することが大切です。
部屋の中を空気が通り抜けるようにすることで、上手く換気することができます。
エアコンを自動管理にする
エアコンを手動ではなく、自動で管理するのも1つの手です。
エアコンの自動運転機能を利用すれば、つけたときには強風で部屋の温度を下げ、設定温度に近づいたら弱い風に変え、消費電力を節約してくれます。
また、空調管理システムを使って自動管理すれば、室内温度、室外の温度や湿度をもとに運転を最適化して、電気代を節約しながら快適な温度を保ってくれます。
ぜひこうした機能も活用しましょう。
室外機の前を塞がない
室外機の前には物を置かないようにしましょう。
冷房が稼働しているとき、室外機は空気を取り込み、冷やして、冷えた空気は室内へ、熱い空気は室外機の正面から放出しています。
このとき、室外機の前に物が置かれていると、放出された熱が再度裏から吸い込まれてしまいます。
すると、空気を冷やす効率が悪くなり、消費電力が増えてしまいます。
室外機の前に物が置かれていないか、定期的にチェックしましょう。
工場・倉庫の電気代を節約できるエアコンの選び方4つ
この章では工場や倉庫の電気代を節約できるエアコンの選び方をご紹介します。
1 | 部屋の大きさに合うものにする |
2 | 室内環境に合わせて選ぶ |
3 | 節約に繋がる機能があるかどうか |
4 | 省エネ対応のエアコンを選ぶ |
部屋の大きさに合うものにする
まず、エアコンは部屋の大きさに合ったものを選びましょう。
エアコンはそれぞれ対応できる空間の大きさが決まっています。
家庭用のクーラーでも「○畳用」と書かれていますよね。
この広さに合う環境で使うことで最も効率よく稼働できます。
そこで、エアコンを購入する際は設置する空間の大きさを調べ、それに合うものを選びましょう。
室内環境に合わせて選ぶ
部屋の環境を考慮した上で選ぶことも大切です。
基本的に工場や倉庫は構造的に室内の気温が上がりやすいです。
また、製造過程で熱が発生する工場ではより暑くなりやすいでしょう。
このように、一般的な家庭やオフィスに比べてより暑い環境になることが多いため、馬力が大きめのエアコンを買わないとあまり室内が冷えないということが起こってしまう可能性があります。
節約に繋がる機能があるかどうか
エアコンには節約に繋がる機能が付いていることがあります。
例えば換気機能です。クーラーをつけたまま室内を換気すると、冷えた空気が逃げて、熱気が入ってくるため、稼働効率が悪くなります。
しかし、換気機能が付いたエアコンなら、部屋の温度を保ちつつ換気をするため、電力を無駄にしません。
また、人感センサー付きのエアコンは人の動きを感知しないと省エネモードになり、自動で節約してくれます。
エアコンを買う際は機能にも注目しましょう。
省エネ対応のエアコンを選ぶ
省エネ対応の商品を選べば電気代の節約になります。
先ほどもご説明しましたが、年々、省エネの性能は高くなっており、古い機種から新しい機種に替えるだけで電気代の節約になることがあります。
今は最新の機種でも、数年経てばより良い性能のクーラーが発売されている可能性が非常に高いので、古くなったら買い替えるのが理想的です。
工場・倉庫がエアコンの電気代を見直すときの注意点
これまでご紹介したようにエアコンの電気代を節約するには様々な方法があります。
こうした方法を取り入れる際に注意すべきなのは無理な対策はしないことです。
例えば、節約するために設定温度を上げたものの、従業員が暑いと感じると、士気は下がり、熱中症のリスクが上がって、デメリットが大きくなってしまいます。
そこで、電気代を節約できて、且つ、快適に働ける環境を守れる対策をしましょう。
まとめ
工場や倉庫のエアコンの電気代は高くなりやすいです。
夏はそれが数ヶ月続くため、できれば節約したいと思いますよね。
ぜひ今回ご紹介した方法を取り入れ、賢く電気代を節約しましょう。