この記事は次の内容をまとめています。
・システム建築が高品質な理由
・工法以外で品質に影響を与えるもの
・建物の品質を維持する方法
高品質な建物を建てたいと考えている方や、システム建築の評判が気になっている方が知っておくべきことを全てまとめました。
システム建築で高品質の建物を建てられる理由5つ
この章ではシステム建築の建物が高品質に仕上がる理由をご紹介します。
①合理的で高品質な構造が用意されている |
②部材が標準化されている |
③部材を工場で生産する |
④建設方法が標準化されている |
⑤現場での複雑な作業を軽減している |
合理的で高品質な構造が用意されている
システム建築では建物の様々な面が標準化されており、合理的で品質の高い建物が作れるように研究し尽くされています。
そのため、コストを抑え、工期を短くしつつも高品質な建物を建てられます。
ただし、システム建築メーカーによって具体的にどのような構造を採用しているかは異なります。
部材が標準化されている
システム建築では建物に使用する部材を徹底的に標準化しています。同一規格の部材を使用すると品質が安定します。
一方で、在来工法の場合は依頼によって使用する部材が変わります。
ちなみに、部材の規格が決まっていると、設計が決まったらすぐに発注できるため工期短縮に繋がります。
部材を工場で生産する
システム建築では部材を工場で生産します。
そのため、品質管理が徹底されており、高品質な部材を安定して生産できます。
工場で生産するメリットは他にも次のようなものがあります。
- 大量生産することで費用を削減できる
- 生産性が高い
- 現場の負担が減る
部材を自社の工場で生産しているシステム建築メーカーもあります。
建設方法が標準化されている
施工方法が決まっているため、職人は決められた通りに作業をします。
また、建設を繰り返すうちに作業に慣れて手際よくできるようになります。
このため、施工ミスが発生する確率が低くなります。
現場での複雑な作業を軽減している
システム建築では現場での作業を最小限にしており、しかも負担が少なくなるような施工方法になっています。
例えば、部材は工場で生産・組み立てを行った上で現場に来ます。
また、弊社が導入している横河システム建築の「yess建築」ではボルト接合についても標準化されており、溶接の必要がありません。
高品質の建物にするために工法以外で大事なこと8つ
この章では工法選び以外で建物を高品質にするために重要なポイントをご紹介します。
①建設会社の施工実績 |
②建設会社の品質管理実績 |
③建設会社の工事の検査の仕方 |
④建設会社が人材育成に力を入れているか |
⑤設計力 |
⑥部材選び |
⑦アフターメンテナンス |
⑧建築費の安さを追求しすぎない |
建設会社の施工実績
まず、施工会社の実績が大切です。
自分達がこれから建てようとしている建物と同じジャンルの建物を建てた実績があるかどうかを必ず確かめましょう。
例えば、工場を建てたい場合は工場の建設実績があるかどうかを確認しましょう。
建設会社の中には「工場の建設を請け負います」と語っていても、実際は住宅が中心で、工場建設についてはほとんど経験がないというところもあります。
こういったところよりも、工場の施工実績が多く、生産効率の高い工場にするためのノウハウを知り尽くしている会社に依頼する方が安心です。
建設会社の品質管理実績
高品質な建物を建てたいなら建設会社の品質に対する姿勢も確認しておきましょう。
弊社の場合、品質マネジメントシステムの国際規格である「ISO9001」を20年以上更新し続けています。
会社が建物の品質を維持するにあたってどのような取り組みをしているかが分かると安心して任せられます。
建設会社の工事の検査の仕方
高品質の建物に仕上げるためには検査をすることが欠かせません。
検査の基準がしっかりしており、丁寧に検査を行うところであれば次のような理由から最終的に質の高い建物が完成します。
- 設計通りに施工が進んでいるか把握できる
- 不具合があってもすぐに対処できる
- 法律を破らない
建設会社が人材育成に力を入れているか
作業に直接関係のないところではありますが、会社が人材育成に力を入れているかどうかも確認しましょう。
なぜなら、建設においては職人の知識や経験によって品質に差が出てくるからです。
また、建築業界の技術はどんどん進化しており、新しい知識を取り入れることでより良い建設ができるようになります。
そこで、会社が
- 勉強会
- 職人同士で情報共有する機会
などを設けているかどうかを確認しましょう。
ちなみに、システム建築は建築の様々な面がシステム化しているため、在来工法に比べると職人による差はそれほど大きくはなりません。
設計力
建物の品質は設計にも大きく左右されます。
システム建築の場合はシンプルな工法で、ある程度構造も標準化されているため、早く建物のイメージを作ることができます。
また、CADを使用しているため、修正があってもすぐに変更できます。
部材選び
建物に使用する部材の種類も慎重に選ぶ必要があります。
頑丈な部材を使用すれば建物の安全性が高くなりますし、災害にも強くなります。
また、劣化するスピードが遅く、品質を維持することにも繋がります。
使用できる部材は建設会社によって異なるので、打ち合わせの際に確認しましょう。
部材についてあまり詳しくないという場合でも、担当者からアドバイスや提案をしてもらえるため、ご安心ください。
アフターメンテナンス
アフターメンテナンスの有無や内容を確認しましょう。
なぜなら、建物は気温によって伸び縮みするため、夏や冬を迎える中で新築でも割れが生じることがあるからです。
そのため、アフターメンテナンスでこうした現象が起きていないか確認し、対応するのが理想的です。
新しく建物を建てるときはどうしてもコストや建物の出来に意識が向くものですが、完成した後のことについても考える必要があります。
建築費の安さを追求しすぎない
建設コストは非常に気になるポイントだと思いますが、安さだけを建設会社選びの軸にしないようにしましょう。
なぜなら、建設費が安い場合、デメリットもあるからです。
例えば、安い費用を提示する会社は質の低い下請けに依頼しており、コストは抑えられても品質を犠牲にしてしまう事態が起こり得ます。
また、部材をとにかく安いものだけで構成すると、劣化しやすく、メンテナンスに費用がかかることもあります。
建設のプロジェクトを進める際は価格だけでなく、いろんな面から考慮した上でベストな選択肢を見つけましょう。
建物の品質を維持する方法4つ
この章では建物の品質を維持するために大事なことをご紹介します。
①定期的にメンテナンスを行う |
②異常が見つかったら早めに対応する |
③建物が劣化しにくい土地を選ぶ |
④建物の許容を超えることはしない |
定期的にメンテナンスを行う
稼働後は定期的にメンテナンスを行いましょう。
適切なタイミングで点検や修繕を行うことで、建物の寿命を延ばすことができるからです。
一方で、メンテナンスを行わずに使い続けた場合、早く建物が劣化し、建て替えなくてはならなくなります。
どれくらいの頻度で定期点検を行えばいいか、建設会社に確認しておきましょう。
異常が見つかったら早めに対応する
建物に何か異常が発見されたときは出来るだけ早く対応するのが理想的です。
なぜなら、劣化が進んでから対応しようとしても修繕が困難な場合や、費用が多くかかってしまうことがあるからです。
劣化の度合いによっては大規模な改修や建て替えをするしかないという場合もあるでしょう。
こうした事態を避けるためにも困ったことがあったらすぐに建設会社に相談しましょう。
建物が劣化しにくい土地を選ぶ
建物の品質を維持するには土地選びも実は大事です。
土地によって建物の劣化スピードが変わるからです。
例えば、海に近いと塩害が発生します。また、湿気が多い場所だとカビが発生したり、部材が腐ったりしやすいです。
建物の許容を超えることはしない
建物のキャパシティを超える使い方をしていると、負荷がかかりすぎて建物の損傷に繋がります。
例えば、耐荷重を超えて建物を使用していれば、部材が曲がったりして品質が落ちることが考えられます。
耐久性が下がれば、社員の安全性を脅かすことも考えられます。
そこで、建物のキャパシティを超える使い方は絶対にしないようにしましょう。
まとめ
システム建築は
- 部材を標準化している
- 合理的な構造を採用している
- 部材を工場で生産している
こうした理由から高品質な建物を建てることができます。
高品質・低コスト・短工期の建設をしたい方にはシステム建築は非常におすすめです。