工場における重要な管理系の資格について調べてみました

工場における重要な管理系の資格について調べてみました

工場管理とは工場にある機械や設備の管理、製品の品質や従業員の安全管理など幅広い仕事をさします。いずれも工場にとって大切な職務であり、資格が必要なものも多いです。今回は、工場管理において必要な資格を調べてみました。

工場管理とは

工場は、材料を加工して製品をつくり出すなかで、品質の良い製品を安く、スピーディーかつ適切な量を生産することで利益を上げます。この活動のために行われるのが「工場管理」です。工場管理の中には、「生産管理」「品質管理」「設備管理」「安全管理」などが含まれます。このような管理を行うためには資格が必要な場合があります。その資格を具体的に見ていきましょう。

生産管理の資格

工場を運営するリーダーや経営部門が行う工場管理の代表例は「生産管理」です。「生産管理」とは、製品の生産が計画どおりに行われているかを管理することです。また、計画が遅れているようなら改善するよう担当者に指示を出すのも「生産管理」の仕事です。

「生産管理」がきちんと行われると、品質の良い製品を予算内で、必要数だけつくることができ、売上げアップにつながります。
この「生産管理」に携わるさいに役立つ代表的な資格が「生産管理オペレーション」「生産管理プランニング」の二つです。

生産管理オペレーション

生産管理オペレーション資格は取得することで、設備管理や資材、物流管理に関する知識を体系的に理解できます。業務としては、生産工程以外の分野の知識となるので、周辺知識という位置づけになりますが、この周辺知識のあるなしが生産工程の効率化に大きな影響を与えることになりますので、重要な知識といえます。もちろん、実務の中で経験を積んでレベルアップを図る必要はあります。

生産管理プランニング

生産管理プランニングの資格では、工場の生産システムや生産計画といった生産管理業務の中心部分を学びます。ダイレクトに生産管理業務の役に立つ知識になります。

具体的には「人、モノ、機械を適切に動かすための生産システムの作り方」、「生産計画の立て方」「工程管理」「資材・在庫管理」「品質管理」「原価管理」「スケジュール管理」「工場レイアウト」などを学びます。

「工場レイアウト」とは、多くの種類の製品を少量生産する場合と、少ない種類の製品を大量生産する場合で機械や作業場所の配置を換えることです。生産管理プランニングの資格の取得をすることで、生産管理のプロになるために必要な大部分の知識を体系的に身につけることができます。

生産管理オペレーション、生産管理プランニング資格取得の方法

生産管理オペレーションと生産管理プランニングは、3級と2級があり、中央職業能力開発協会(JAVADA)主催の民間資格です。どちらの資格も年に2回、全国47都道府県で試験が実施され、受験料は6千円から7千円です。

品質や設備などを管理する「QC検定」

工場で生産される製品は、一連の工程を経て製造され、検査で品質を確認して完成します。品質管理とは、このような製造の中で、品質がつくり込まれ、品質が確かなものであることを検査で検証し、保証することをさします。

日本の製品の品質は世界的に高く評価されていますが、不良品に対する苦情や製品のリコールなどがゼロなわけではありません。製品に大きな不具合が見つかった場合、企業はお客さんから製品の回収(リコール)が必要となります。品質管理とはそういった不具合を防ぐために重要な業務です。

そのような業務に携わる人が取得したほうがよいのが、品質管理検定、通称QC検定です。
QC検定とは、品質管理に関する知識をどの程度持っているかを客観的に評価する資格のことです。検定には4級から1級の5段階( 4〜1級に加えて準1級)があり、数字が小さいほど難易度が上がります。

4級では基本的な品質管理の知識が問われ、以下3級、2級と進むにつれて品質に関する問題解決ができるか、品質管理部門を任さられるだけの知識があるかなどを問われることとなります。

工場の設備を維持するための「機械保全技能士」

工場において、設置されている機械の管理、点検、修理を行い、工場が安全に稼働できるように維持することはとても重要な仕事です。機械の不具合は生産性の低下につながり、企業の損失につながるのはもちろん、お客様に迷惑をかけてしまいます。

工場にとっては機械は最も重要な設備の一つであり、その管理を行うのが技能士資格の一種、機械保全技能士です。機械のメンテナンス技術を認定する資格ですので、取得すれば技術の客観的な証明にもなります。
機械保全技能士は3級~特級まであり、資格を取得するには、日本プラントメンテナンス協会が主催する試験を受験して合格することが必要です。

受験資格として、3級は6か月、2級は2年、1級は7年、特級は1級取得後5年の実務経験が必要です。学科試験と技能試験で構成されますが、ちなみに、学科試験は、日本プラントメンテナンス協会が実施する「認定職業訓練短期課程・機械保全科」を受講し、修了することでも免除されます。

工場の安全管理を担う「安全管理者」

安全管理者は国家資格で、労働安全衛生法で定められている、工場の安全全般を管理する人のことをいいます。労働者が常時50人以上の屋外的業種や工業的業種では、労働安全衛生法によって安全管理者の選任が義務付けられています。
安全管理者は、工場の設備や作業場所、作業方法に危険性がないかをチェックし、安全を確保する仕事、安全のための器具の定期点検、安全に作業するための教育や訓練、災害が発生した場合の原因の究明と対応策の検討、消防・避難訓練の実施、安全に関する監督業務、安全に関する情報の収集や資料の作成などを行う義務があります。また、工場などの危険物が多いところでの業務において従業員を安全に働かせることが使命です。特に多くの従業員がいる工場では、安全管理のための従業員一人ひとりに対する安全教育などを行い、事故の未然活動を行います。
資格を取るためには、二つの方法があります。一つ目は、厚生労働大臣が定める研修や講習を二日間受けて、発行される受講証明書を取得すること。二つ目の方法としては国家試験である労働安全コンサルタント試験を受ける方法です。 このどちらかの方法で、資格を取る準備ができたことになります。その後、受講証明書や合格証などを持参し労働基準監督署に届け出を行えば、安全管理者として選任されます。

工場の衛生を管理し、働く人の健康状態を守る「衛生管理者」

安全衛生資格は、労働安全衛生法と深いつながりがある国家資格で、労働条件や労働環境を衛生的な面で改善し、従業員を危険から守り、健康を損なうことを防ぐ仕事を行います。いわば、工場などの事業場の衛生全般の管理者といえます。

衛生管理免許にはグレードがいつくかあり、レベルが高い順でいうと、衛生工学衛生管理者、第一種衛生管理者、第二種衛生管理者となっています。内容は、伝染病対策、職業性疾患への取り組み、女子労働基準規則の制定、喫煙対策過重労働による健康障害防止など時代とともに対象範囲も広がってきています。

常時50人以上の労働者・従業員を使用する事業所では、所定数の衛生管理者を選任が義務付けられています。また、労働者の人数が増えるにしたがって選任すべき衛生管理者の人数も増えるため、最大で労働者3001人以上に対し6人の衛生管理者を置かなければなりません。

全国各地7会場で、毎月1~5回開催される試験に合格することで資格取得することができます。 受験資格については非常に細かく定義されており、簡単に説明すると、学歴に応じて労働衛生の実務経験が1~10年必要です。

その他の管理系資格

今まで紹介してきた管理系の資格はどんな種類の工場でも必要なものです。ひとえに工場といっても製造されているものも全く違います。下記のような資格は製造しているものによっては必要になる資格です。

◯ 有機溶剤作業主任者
有機溶剤作業主任者とは、労働安全衛生法で決められている有機溶剤による健康被害防止の指揮・監督を行う者に必要な国家資格です。
ちなみに有機溶剤とは主に油、蝋、樹脂などを溶かすために用いられる有機化合物の総称です。製造業でもよく使われるエチルベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素などさまざまな有機溶剤などを指します。

有機溶剤は正しく扱えば非常に便利な物質ですが、常温でも蒸発しやすく、呼吸によって人体に取り込まれると中毒症状などを起こし、健康を害する危険性がありますので、現場で労働者の衛生の確保、消防上の危険物の取り扱いについても配慮と管理を行うのが、有機溶剤作業主任者です。

◯ 特定化学物質等作業主任者
特定化学物質作業主任者とは、ガンなどを発症させるおそれのある特定化学物質から労働者を守るのが仕事で、厚生労働省が認定する国家資格です。現場では作業環境の改善や作業方法の指導を行います。特定化学物質を取り扱う現場では必ず特定化学物質作業主任者を設置しなければならないと法律で定められています。

ちなみに、特定化学物質には第1類から第3類までがあり、例えば、第一類としてジクロルベンジジン、第2類としてアクリルアミド、第3類としてアンモニアなどがあります。

◯  食品工場は食品衛生責任者
食品衛生管理者は、厚生労働省が管轄する国家資格です。食品衛生法によって定められた特定の食品加工や添加物製造を行う事業所において施設ごとに配置することが義務付けられています。

まとめ

ここまで大まかに工場管理に関する資格を見てきましたが、工場管理の資格には工場にある機械や設備の管理を意味するだけでなく、製品の品質や従業員の安全管理など幅広い仕事が含まれています。

いずれも工場にとって大切な職務です。特に義務付けられているものはどれがかけても工場を操業することはできませんので、気をつけなければなりません。

また、義務付けのない民間資格であっても工場で働く人に取得してもらうことで格段に効率が良くなったり品質が上がったりしますので、工場を経営する側は資格取得を後押しすることをお勧めします。

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