工場新設・増設における助成金・補助金活用のススメ 東海地区・三重県編

工場新設・増設などにおける東海地区の助成金・補助金を県別に4回に分けて紹介するシリーズ、今回は三重県編です。
三重県は、戦前から紡績産業の一大集積地でしたが、高度経済成長期に、石油化学コンビナートの整備や企業誘致によって、ものづくりの拠点として発展ししました。その後も、戦略的な企業誘致に積極的に取り組み、2000年代半ばには半導体や液晶関連産業などの大規模投資が相次ぎました。県内には、素材・部材産業から加工組立産業に至る生産・研究施設の集積や、高い技術力で全国や世界に高いシェアを誇る中小企業が多く存在する。現在は10年先を見据えた産業政策「みえ産業振興ビジョン」を策定し、三重県経済の持続的な発展を目指した様々な取り組みを行っています。助成金や補助金などもそれに基づき手厚いものになっています。
それでは、具体的に三重県の助成金・補助金を紹介していきます。

三重県の助成金・補助金制度

三重県は産業戦略をとりまとめた「みえ産業振興戦略」を基に、戦略的な企業誘致の推進と更なる県内への投資促進に挑戦するために企業投資促進制度を創設しています。

問い合わせ先:三重県 雇用経済部 企業誘致推進課
参考サイト:http://www.pref.mie.lg.jp/KIGYORI/HP/p0013000007.htm

三重県企業立地促進条例(成長産業立地補助金)(H25.4)

対象者
以下の条件を全て満たすもの。
①県の誘致により立地するもの。
②製造業で、航空・宇宙関連、「食」関連、クリーンエネルギー関連、ライフイノベーション関連の分野、高度部材関連の業種に属する工場、その他事業所を設置し事業を営むこと。

対象者の要件
①操業開始時点で建物・機械設備等、投下償却資産額が5億円以上であること。
②操業開始時点で常用雇用者が10名以上増加すること。
③操業開始後3年間操業を維持し、②の要件を維持する計画であること。
④立地計画の期間が認定の日から操業開始後3年を経過する日までであること。
⑤工場適地等に立地を行うこと。

対象地域
全県

交付条件 補助対象事業等
事業の用に供する建物、機械・設備及び厚生施設

交付条件 補助額等
補助対象にかかる投下固定資産額の10%(高度部材産業は12%)(土地は補助対象外)

交付条件 限度額
5億円

三重県企業立地促進条例(マザー工場型拠点立地補助金)(H25.4)

対象者
以下の条件を全て満たすもの。
①県の誘致により立地するもの。
②製造業の工場、その他事業所を設置し事業を営むもので、マザー工場化を図るもの。

対象者の要件
①操業開始時点で建物・機械設備等、投下償却資産額が5億円以上であること。
②操業開始時点で常用雇用者が10名以上増加すること。
③操業開始後3年間操業を維持し、②の要件を維持する計画であること。
④立地計画の期間が認定の日から操業開始後3年を経過する日までであること。
⑤工場適地等に立地を行うこと。

対象地域
全県

交付条件 補助対象事業等
事業の用に供する建物、機械・設備及び厚生施設

交付条件 補助額等
補助対象にかかる投下固定資産額の15%(土地は補助対象外)

交付条件 限度額
5億円

三重県企業立地促進条例(研究開発施設等立地補助金)(H25.4)

対象者
以下の条件を全て満たすもの。
①県の誘致により立地するもの。
②研究開発施設又は試験認証機関を設置し事業を営むこと。

対象者の要件
①操業開始時点で建物・機械設備等、投下償却資産額が2億円(東紀州、鳥羽市、大台町、南伊勢町、大紀町:3千万円、伊勢市、志摩市、玉城町、度会町:1億円)以上であること。
②立地計画の期間が認定の日から操業開始後3年を経過する日までであること。
③場適地等に立地を行うこと。

対象地域
全県

交付条件 補助対象事業等
事業の用に供する建物、機械・設備及び厚生施設

交付条件 補助額等
補助対象にかかる投下固定資産額の10%(土地は補助対象外)

交付条件 限度額
5億円

三重県企業立地促進条例(外資系企業アジア拠点立地補助金)(H25.4)

対象者
以下の条件を全て満たすもの。
①県の誘致により立地するもの。
②外資系企業が行う工場等の設置又は、オフィス開設であること。

対象者の要件
【設備投資】
①操業開始時点で建物・機械設備等、投下償却資産額が5億円以上であること。
②操業開始時点で常用雇用者が10名以上増加すること。
③操業開始後3年間操業を維持し、②の要件を維持する計画であること。
④立地計画の期間が認定の日から操業開始後3年を経過する日までであること。
⑤工場適地等に立地を行うこと。

【オフィス開設】
①事業所の延床面積が15㎡以上であること。
②操業開始時点で常用雇用者が1人以上であること。
③操業開始後3年間操業を維持し、②の要件を維持する計画であること。
④立地計画の期間が認定の日から操業開始後3年を経過する日までであること。

対象地域
全県

交付条件 補助対象事業等
【設備投資】 事業の用に供する建物、機械・設備及び厚生施設
【オフィス開設】 事業の用に供する建物の家賃

交付条件 補助額等
【設備投資】 補助対象にかかる投下固定資産額の20%(土地は補助対象外)
【オフィス開設】 家賃年額の50%(3年)

交付条件 限度額
【設備投資】 5億円
【オフィス開設】 1,500万円(500万円/年×3年)

三重県企業立地促進条例(地域資源活用型産業等立地補助金)(H25.4)

対象者
以下の条件を全て満たすもの。
①県の誘致により立地するもの
②南部地域にて行う製造業又は地域資源を活用した産業における工場、事業所等の設置(ただし、製造業は東紀州地域、大台町、南伊勢町、大紀町、鳥羽市及び志摩市のみ)

対象者の要件
(1)東紀州地域、鳥羽市、大台町、南伊勢町、大紀町の場合
①操業開始時点で建物・機械設備等、投下償却資産額が3千万円以上であること。
②操業開始時点で県内常用雇用者が5名以上増加すること。
③操業開始後3年間操業を維持し、②の要件を維持する計画であること
④立地計画の期間が認定の日から操業開始後3年を経過する日までであること。
⑤工場適地等に立地を行うこと。

(2)伊勢市、志摩市、玉城町、度会町の場合
①操業開始時点で建物・機械設備等、投下償却資産額が1億円以上であること。
②操業開始時点で常用雇用者が5名以上増加すること。
③操業開始後3年間操業を維持し、②の要件を維持する計画であること
④立地計画の期間が認定の日から操業開始後3年を経過する日までであること。
⑤工場適地等に立地を行うこと。

対象地域
尾鷲市 伊勢市 熊野市 紀北町 御浜町 紀宝町 鳥羽市 志摩市 大台町
玉城町 度会町 大紀町 南伊勢町

交付条件 補助対象事業等
事業の用に供する建物、機械・設備及び厚生施設

交付条件 補助額等
補助対象にかかる投下固定資産額の15%(土地は補助対象外)

交付条件 限度額
5億円

三重県の市町村の助成金・補助金制度

津市企業立地促進条例 (H18.10 〜H33.3)

問い合わせ先:津市 商工観光部 企業誘致課
参考サイト:https://www.info.city.tsu.mie.jp/www/contents/1458266521617/index.html

対象者の要件
①産業業務施設(事務所、営業所など)、工場等(工場、流通施設など)または研究開発施設(新たな製品の製造若しくは新たな技術の開発又は現に企業化されている技術の著しい改善を目的とした試験研究の用に供するもの)を立地するために中勢北部サイエンスシティまたはニューファクトリーひさい工業団地に9,000㎡以上の用地を取得
・ただし、常時雇用従業員10人以上

②中勢北部サイエンスシティへの産業業務施設の新設・増設又は移設
・ただし、投下固定資産額1億円以上かつ常時雇用従業員5人以上

③特定地域(公的工業団地、工業専用地域、工場適地等のうち条例で定める地域)への工場等(特定産業以外)の新設・増設・移設(移設は中小企業者のみ)
・ただし、【大企業者】新設の場合は投下固定資産額が5億円以上かつ常時雇用従業員20人以上、増設の場合は投下固定資産額が2億円以上かつ常時雇用従業員10人以上【中小企業者】新設または移設の場合は投下固定資産額が1億円以上かつ常時雇用従業員10人以上、増設の場合は投下固定資産額が5,000万円以上かつ常時雇用従業員5人以上

④特定地域(公的工業団地、工業専用地域、工場適地等のうち条例で定める地域)への工場等(特定産業)の新設、増設または移設
・ただし、新設または移設の場合は投下固定資産額1億円以上かつ常時雇用従業員5人以上、増設の場合は投下固定資産額5,000万円以上かつ常時雇用従業員5人以上

⑤研究開発施設の特定地域への新設・増設
・ただし、投下固定資産額が1億円以上かつ常時雇用従業員5人以上

⑥本市区域内への産業業務施設等(産業業務施設、工場等または研究開発施設)の新設に係る準備のために本市区域内の事務所を貸借する外国企業

※特定産業:日本標準産業分類大分類製造業のうち中分類:食料品製造業、プラスチック製品製造業、窒業・土石製品製造業、金属製品製造業、はん用機械器具製造業、生産用機械器具製造業、業務用機械器具製造業、電子部品・デバイス・電子回路製造業、電気機械器具製造業、情報通信機器製造業、輸送用機械器具製造業

内容
用地取得費助成奨励金
○対象①の場合で、用地取得費相当額の20/100を5年間に分割して交付(限度額3億円)

企業立地奨励金
○対象②または③の場合で、固定資産税額相当額を次の割合で3年間交付
①初年度 100/100
②第2年度 75/100
③第3年度 50/100
(限度額なし)

○対象④の場合で、固定資産税相当額の100/100を3年間交付(限度額なし)

研究開発施設立地奨励金
○対象⑤の場合で、固定資産税相当額の100/100を3年間交付(限度額なし)
・中勢北部サイエンスシティ及びニューファクトリーひさい工業団地の土地を取得する場合については、土地、建物及び償却資産が対象
・特定地域(中勢北部サイエンスシティ及びニューファクトリーひさい工業団地を除く)については、建物及び償却資産が対象

外国企業事業所開設準備奨励金
○対象⑥の場合で、あのつピア等の3月分の賃貸相当額を交付(限度額100万円)

※用地取得費助成奨励金と企業立地奨励金または研究開発施設立地奨励金は重複して交付できない

四日市市企業立地促進条例(H12.4)

四日市市が、企業の新規立地や新規設備投資、新規産業の創出、臨海部工業用地の有効活用などを支援するため設けた条例です。

問い合わせ先:商工農水部 商工課 工業振興係
参考サイト:https://www.city.yokkaichi.lg.jp/www/contents/1001000001354/index.html

対象者の要件
新設・増設
○製造業
・日本標準産業分類大分類E(製造業)
投下固定資産総額が5億円以上(中小企業者等は2,000万円以上)であり、かつ償却資産にかかる投下額が5,000万円以上(中小企業者等は2,000万円以上)。
・電気事業であって、製造業を主たる事業とする事業者が関与し、投下固定資産総額が50億円を超えるもの。

○自然科学研究所
投下固定資産総額が3億円以上(中小企業者等は2,000万円以上)であり、かつ償却資産にかかる投下額が5,000万円以上(中小企業者等は2,000万円以上)。

○重点分野にかかる事業
①次世代電池に係る事業
②次世代半導体に係る事業
③環境浄化分野の製品を製造する事業
④バイオテクノロジー・健康医療に係る事業
⑤新原料への転換に対応する事業
⑥航空・宇宙産業に係る事業
⑦次世代自動車に係る事業
⑧次世代ロボットに係る事業
⑨高シェア製品を市内における国内拠点事業所において製造する事業
⑩臨海部コンビナート地区における企業内空地を活用する事業
⑪その他市長が特に必要と認める事業

新増設のための投下固定資産総額が、2億円以上(中小企業者等は2,000万円以上)であり、かつ償却資産にかかる投下額が5,000万円以上(中小企業等は2,000万円)であること

内容
立地奨励金
○交付額
固定資産税額・都市計画税額に相当する対象税額の累計が10億円までは交付初年度1/2、2年目及び3年目は2/3、10億円を超える部分は1/10(中小企業者の場合は対象施設の事業所税資産割相当額も対象)

※重点分野にかかる事業は、交付初年度も2/3とする
平成32年3月31日までの時限措置

○期間 3年間
○限度額 1指定につき10億円

伊勢市工場等立地促進条例 (H23.7)

伊勢市が工場等の立地を促進するために奨励することで、産業の振興及び雇用を促進し、それによって地域経済の活性化に繋げることを目的とする条例です。

問い合わせ先:商工労政課
参考サイト:https://www.city.ise.mie.jp/6134.htm

対象者
下記ア)~エ)について伊勢市内に工場等を新設、増設又は移設する事業者
ア)物品の製造(加工及び修理を含む)施設
イ)研究開発、試験、分析又は検査施設
ウ)情報サービス業等に属する事業に供する施設
エ)ホテル業

交付要件
交付要件【各奨励金共通】
ア)~エ)投下固定資産1億円以上(中小企業5,000万円以上)
エ)300㎡以上の広間があること、洋式の客室が100室以上あること

【設備投資奨励金の要件】
ア)~エ)
新規常時雇用従業員数
・市内に工場等がある事業所5人以上(中小企業3人以上)
・市内に工場等がない事業所10人以上(中小企業5人以上)

【設備投資奨励金の内容】
設備投資奨励金
対象期間に取得した土地、家屋及び償却資産に対する固定資産税額相当額

交付期間:基準年度から3年間、ただし、新規常時雇用従業員数が以下の要件を満たす場合は5年間
・市内に工場等がある事業所10人以上(中小企業5人以上)
・市内に工場等がない事業所20人以上(中小企業10人以上)

(限度額3億円)

【用地取得奨励金の要件】
ア)、イ)、ウ)市内の土地を3,000㎡以上購入
エ)市内の土地を購入(面積要件なし)

ア)~エ)新規常時雇用従業員数5人以上(中小企業3人以上)

【用地取得奨励金の内容】
用地取得費又は本市が行なう土地鑑定評価額を比較して低い額の30/100
(限度額3億円)

【雇用奨励金の要件】

ア)~エ)
新規常時雇用従業員数(伊勢市に住民票があるものに限る)5人以上(中小企業3人以上)
上記従業員を操業開始日から起算して1年以上継続雇用していること
雇用保険法の被保険者として確認できること

【雇用奨励金の内容】
伊勢市在住の新規常時雇用従業員の数に20万円を乗じた額(限度額4,000万円)

そのほかの市町村の情報を得られるサイトなど

市町村が実施している助成金・補助金の紹介として、津市、四日市市、伊勢市の例をあげました。この3市だけでなく、そのほかの市町村に多くで優遇措置が実施されています。下記のサイトでチェックできるので、工場を新増築するさいは参考にしてみてください。

◯一般財団法人日本立地センターが設置しているこちらのページhttp://ritti.net/preferential/24/index.html

まとめ

4回に渡って東海地区の4県の助成金・補助金を紹介してきました。このシリーズで紹介したのは、実際にお金がおりる助成金・補助金ですが、他にも超低金利での貸付制度や工場内に新しい設備を入れたりする場合におりる助成金・補助金、税制の優遇措置もあり、併せて利用できるものもあるので、行政の窓口で相談してみてください。いろいろな優遇措置を組み合わせて負担を減らしていきましょう。

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