この記事では次の内容をまとめています。
- リフォームをするメリット
- リフォームのタイミング
- リフォームするときの注意点
リフォームをしようと考えている工場・倉庫の担当者が知っておくべきことを全てまとめました。
リフォームとリノベーションの違い
リフォームとリノベーションは似たようなものと思われがちですが、違いがあります。
まず、リフォームは老朽化した建物を新築に近い状態に戻すことを指します。
工場や倉庫の場合、外壁の塗り替えや防水工事などがリフォームに当たります。
一方で、リノベーションは既存の建物に大規模な工事をして性能や価値をさらに高めることです。
リフォームはマイナスの状態からプラスの状態に戻し、リノベーションはプラスアルファの価値を付け加えるというイメージです。
鉄骨の工場・倉庫がリフォームをするメリット4つ
この章では工場・倉庫がリフォームをするメリットをご紹介します。
1 | 建物の寿命が長くなる |
2 | 工事の時間が短い |
3 | 費用を抑えられる |
4 | 建物の見た目が良くなる |
建物の寿命が長くなる
鉄骨の工場や倉庫がリフォームをする大きなメリットは建物の寿命が長くなることです。
鉄骨は耐久性や耐震性に優れていますが、建設から時間が経つと錆などで劣化します。
階段や渡り廊下のような剥き出しになっている鉄骨は紫外線や風雨の影響を直接受けるため、劣化が特に進みやすいです。
そのままにしておくと安全性に問題が生じてしまいます。
従業員の安全性を守るためにも、必要なタイミングでリフォームを行いましょう。
工事の時間が短い
リフォームはリノベーションのように既存の建物や設備を大きく変えるようなものではないので、工事の規模は小さく、工事の期間も短いです。
建物の中を工事する場合、稼働を止めなければいけないこともあり、売上に関わるため、工事の期間が短くて済むのは大きなメリットです。
稼働を止めなければいけない場合はスケジュールをよく確認し、現場での対応をあらかじめ計画立てておくのが理想的です。
屋根や外壁のリフォームは基本的に建物外で行われるため、普段の作業にはあまり影響を与えません。
費用を抑えられる
工事が小規模で、日数もあまりかからない分、コストも比較的少ないです。
リフォームやリノベーションのような工事はある程度の費用がかかるからこそ、少しでも抑えられるのは嬉しいですよね。
ただし、費用の安さだけを求めると、あまり腕の良くない業者に依頼してしまい、仕上がりの質が下がってしまうことも考えられます。
そこで、費用と信頼性のバランスがいい会社に依頼するのが望ましいです。
建物の見た目が良くなる
リフォームでは屋根や外壁の塗り替え工事を行うため、工場や倉庫の見た目が良くなります。
工場の外観が良いと、様々なメリットがあります。まず、近隣に住む方からの印象が良くなります。
また、会社に訪問する取引先からも良い印象を持ってもらえるでしょう。
さらに、工場や倉庫で働く従業員のモチベーションが高まることも期待できます。
外観が綺麗であることは工場や倉庫を運用する上で絶対に必要なことではないかもしれませんが、このように得られるものは大きいので、ぜひこだわりましょう。
鉄骨の工場・倉庫のリフォームのタイミング2つ
この章では工場や倉庫のリフォームのタイミングをご紹介します。
1 | 雨漏りが発生したとき |
2 | 鉄骨の錆が目立つようになったとき |
雨漏りが発生したとき
雨漏りが発生したときはリフォームを検討するタイミングです。
雨漏りは屋根や外壁の劣化によって生じます。
そのままにしておくと建物内の荷物が濡れてダメージを受けることも考えられます。
荷物が濡れると最悪の場合は廃棄となり、無駄なコストが発生しますし、取引先に迷惑をかけることもあるでしょう。
屋根の劣化具合は普段はなかなか気づかないからこそ、雨漏りに気づいたらすぐに対処しましょう。
鉄骨の錆が目立つようになったとき
鉄骨の劣化具合を定期的に確認しましょう。
錆や腐食があると建物の耐久性に影響を与えるため、劣化が見られたら手入れをするのが望ましいです。
また、鉄骨でできた設備のきしみも劣化のサインの1つです。
鉄骨造は耐久性の強さが魅力だからこそ、その性能をリフォームによって維持しましょう。
鉄骨の工場・倉庫がリフォームするときの注意点3つ
この章では工場・倉庫がリフォームするときに知っておくべきポイントをご紹介します。
1 | 大幅なデザイン変更はできない |
2 | 性能は大幅に上がらない |
3 | 実績がある建設会社を選ぶ |
大幅なデザイン変更はできない
リフォームはあくまで古くなった建物を新築に近い状態に戻すもの。
工事の規模は小さく、大幅なデザインの変更は行いません。
デザインを大きく変えたいなら、リノベーションや建て替えの方が合っているでしょう。
ただし、工事の規模が大きくなればなるほど、工事コストは高くなりますし、工期も長くなるため、注意が必要です。
性能は大幅に上がらない
リフォームでは建物や設備の性能が大きく上がることは基本的にありません。
例えば、耐久性や耐震性を大きく向上させたり、建物内の動線を大幅に改善させたりといったことは難しいです。
建物をどうしたいかという理想に合わせて、リフォーム、建て替え、リノベーションなど、どの方法を選ぶのかを考えましょう。
実績がある建設会社を選ぶ
リフォームを依頼する会社は実績が豊富なところを選びましょう。
ここで特に大切なのは工場や倉庫のリフォームの経験があるところを選ぶことです。
業者の中には一般の住宅のリフォームの経験が豊富なところもあるでしょう。
しかし、住宅と工場や倉庫では造りやリフォームする上で重要視すべき部分が異なります。
そのため、工場や倉庫のリフォーム実績があるところを選ぶのが望ましいです。
会社のサイトなどを見て実績を確認しましょう。
鉄骨の工場・倉庫のリフォームの流れ6ステップ
この章ではリフォームの依頼から完成までの流れをご紹介します。
相談・打ち合わせ
まずは業者に相談することから始まります。
現時点で困っていること、リフォームを通して何を求めるかといったことを伝えましょう。
このとき、工場や倉庫の平面図や立体図があると、より具体的に打ち合わせができます。
現地調査
業者側が工場や倉庫を直接訪ね、現地調査を行います。
現地調査で実際の建物の状況を確認することで、最適なリフォームのやり方やプランを計画することができます。
ここでも気になっていることや伝えたいことがあれば担当者に伝えましょう。
見積もり
現地調査やクライアントの要望をもとに業者がプランを考え、見積もりを作成します。
それからさらに話し合いを重ね、プランに変更があれば、修正後、正式な見積もりをもらえます。
リフォームをする際は複数の会社に相談に行き、見積もりを作って貰えば相場が分かるので、業者選びで失敗しにくいです。
クライアント側が相場についてよく知らないのを良いことに、相場よりもかなり高い値段を請求する業者もいるので、相場感を知っておくことはとても大切です。
見積もりはトラブルの元になりやすいプロセスなので、慎重に行いましょう。
契約・着工
プランと見積もりが決定し、工事のスケジュールなど、細かいことも決まったら、正式に契約をします。
契約が締結したらいよいよリフォームが始まります。
引き渡し
工事が終わったらそれでおしまいではありません。
担当者と一緒に工事後の建物に問題がないか検査を行います。
もし、問題があればさらに工事を行ったりして対処し、最終的に問題がなくなれば引き渡しを行います。
アフターメンテナンス
引き渡し後、実際に稼働してみて不具合があればアフターメンテナンスを行います。
今回ご紹介したリフォームの流れはあくまでも例の1つです。
例えば、アフターメンテナンスがないなど、会社によって細かい流れは異なります。
全体の手順についても打ち合わせの際によく確認しておきましょう。
まとめ
新しい工場や倉庫も時間が経てば劣化し、見た目や性能が悪くなります。
リフォームをすれば寿命が延びますし、建物を良い状態で維持できます。
建て替えやリノベーションに比べて気軽にできるのがメリットで、老朽化した建物を新築の頃の状態に戻したいという際にはぴったりです。
依頼する会社は工場や倉庫のリフォーム実績があるところを選ぶと安心して依頼できますよ。