この記事では次の内容をまとめています。
- 建設コストを安くする方法
- 安くするときの注意点
- 倉庫建設にかかる費用の種類
倉庫の建設コストを少しでも安くしたいと考えている方が知っておくべきことを全てまとめました。
倉庫の建設コストを安くする方法11選
この記事では倉庫の建設コストを安くするポイントをご紹介します。
テント倉庫を選ぶ
テント倉庫とはテントのように鉄骨で骨組みを作り、その上からシートを覆ったものです。
シンプルな造りですが、倉庫として荷物を保管するのに十分な強度があります。
数ある倉庫の種類の中でもテント倉庫は特にコストが安いので、建設費を抑えたい方にはぴったりです。
テント倉庫についてはこちらの記事で詳しくまとめているのでぜひご覧ください。
プレハブ倉庫を選ぶ
プレハブ倉庫は工事費が比較的安いです。
ただし、テント倉庫よりは高いです。
プレハブは必要な部品をあらかじめ工場で製造し、現場で組み立てます。
そのため工期が短く、人が稼働する時間も短いのでコストを抑えられます。また、部品を工場で大量生産しているのも安さの理由です。
ただし、プレハブ倉庫はデザインの自由度が低かったり、柱を6mごとに立てなければいけなかったりと、制限もあります。
プレハブ倉庫についてはこちらの記事で詳しくまとめています。
システム建築を選ぶ
システム建築は部材が標準化されていて、計画から建設までの工程もシステム化しているのが特徴です。
テント倉庫、プレハブ倉庫よりはコストは高いですが、在来工法よりは安いです。
安さの理由は次のようなものがあります。
- 部材が標準化されていて大量生産が可能
- 工程がシステム化しているのでベテランの大工を雇う必要がない
- 工期が比較的短い
工期が短いのは部材に在庫があればすぐに施工に移れることや、マニュアルがあるので作業がスムーズに進むことが理由として挙げられます。
システム建築についてはこちらの記事もご覧ください。
鉄骨造なら軽量鉄骨造を選ぶ
鉄骨造には大きく分けて重量鉄骨造と軽量鉄骨造の2つの種類があります。
このうち、軽量鉄骨造の方がコストが安いです。
軽量鉄骨造で使われる部材は重量鉄骨造よりも薄いので価格が安いです。
また、重量鉄骨造は建物全体の重さがあるため、軽量鉄骨造よりも地盤改良工事や基礎工事にコストがかかりやすいという特徴があります。
ただし、軽量鉄骨造と重量鉄骨造はそれぞれメリット・デメリットがあるので、どちらの特徴も知った上で選択するのがおすすめです。
設計と施工を1つの会社に依頼する
設計と施工は別々の会社に依頼するか、1つの会社に依頼するかの2つの方法があります。
価格を安くしたいなら、1つの会社に依頼しましょう。
施工と設計を一緒の会社ですると、設計が決まった段階ですぐに部材を発注することができるため、工期が短くなります。
すると、職人が稼働する時間が短くなるため、人件費が少なくて済みます。
また、設計の段階で予算を伝えることで、それに合わせた計画を立ててもらえるので、建設費が思ったより膨らむことも避けられます。
鉄骨を均等に配置する
鉄骨造の倉庫の場合、鉄骨を均等に配置すると建物の強度が上がり、部材コストを下げることができます。
ただし、均等に配置すると、建物の構造の自由度は下がります。
特に鉄骨造ならではの広くて天井の高い大空間は実現しにくくなります。
そのため、大空間の倉庫にしたい場合は別の面でコストダウンを図った方がいいでしょう。
整形地を選ぶ
倉庫を建てる土地は整形地を選ぶのがおすすめです。
整形地とは長方形や正方形のような、ある程度、形が整った土地のことです。
反対に形が整っていない土地は非整形地と呼ばれ、こちらは整形地にするために費用がかかることがあります。
整形地には他にもこのようなメリットがあります。
- 設計プランを立てやすい
- 接道条件がいいと価値が高いので売れやすい
ただし、整形地の方が価値が高く、価格も高いので、非整形地を買って整形するのとどちらの方が安く済むか比べる必要があります。
補助金を活用する
国や自治体からの補助金が使える場合があります。
例えば、「事業再構築補助金」は新型コロナウイルスの影響で売上高が減少した企業向けの補助金です。
他にも地域によって補助金が出ている場合があります。
倉庫建設の費用は規模にもよりますが、多額なので、補助金が少しでも出るとありがたいですよね。
ただし、倉庫を建設するならどの会社でももらえるわけではなく、条件があるため、満たしているかどうかを事前に確認しましょう。
複数の会社から見積もりをとる
倉庫を建設するときは複数の会社に相談し、見積もりを取るのがおすすめです。
なぜなら、一社だけしか見ていないと、その会社が相場とかけ離れた請求をしていても分からず、余計な支出が発生するリスクがあるためです。
複数の建設会社から見積もり書をもらえばなんとなく相場感をつかむことができ、高すぎる値段で契約することを防ぐことができます。
見積もりは書面でもらう
見積もりは必ず書面でもらうようにしましょう。
工事費の細かい内訳が載った見積もり書を事前にもらっておけば建設後に予定外の請求をされるのを防ぐことができます。
こうした書類がなければ、後から追加で請求が発生したり、事前に「これくらい」と聞いていた額よりも大幅に増えた額を請求されたりするリスクがあります。
思わぬ形で工事費が増えないよう、対策をしておきましょう。
スケジュールを延ばさない
工期が長くなると、その分、職人が稼働する時間が増えるため、工事費が膨らむ原因となります。
ただし、スケジュールが伸びる原因としては天候の影響や、業者側の都合など、色々なものがあるため、依頼者側の努力だけでどうにかなる問題ではありません。
業者側からの質問には素早く回答するようにするなど、できる対策はしておきましょう。
また、スケジュールが延期した場合の費用についてあらかじめ業者に聞いておくのもおすすめです。
倉庫の建設コストを安くするときの注意点3つ
この章では倉庫の建設コストを削減しようとするときに気をつけるべきことをまとめました。
1 | 安さだけを求めない |
2 | 坪単価だけを見ない |
3 | 建物の寿命も考慮に入れる |
安さだけを求めない
建設費に安さだけを求めるのはやめましょう。
なぜなら、安さにはリスクが伴うからです。
例えば、建設費が安いと、依頼する下請け業者はレベルが低いものになり、建物の質に関わる恐れがあります。
また、アフターメンテナンスなど、建設以外のサービスが充実していないということもあり得ます。
工事費をできるだけ抑えたいという気持ちもあると思いますが、品質やサービスの充実さなども考慮しながら、バランスの良い建設会社を選びましょう。
坪単価だけを見ない
業者を選定するとき、坪単価だけで決めるのはやめましょう。
なぜなら、坪単価に含まれる費用は業者によって異なるからです。
例えば、坪単価は安いけれど、他にも内装工事費、電気設備費、外構工事費などがかかり、総工事費は坪単価だけでの計算とは全然違う額になることもあります。
結果として、坪単価がより高かった企業の方が、総工事費は安くなるということもあり得ます。
そこで、坪単価を見るときは坪単価に何の費用が含まれているのかを必ず確認しましょう。
建物の寿命も考慮に入れる
倉庫の種類はテント倉庫、プレハブ倉庫、システム建築、在来工法と様々なものがあり、費用はそれぞれ異なります。
テント倉庫はこの中では一番費用が安いです。
ただし、耐久性は他の種類よりも低い傾向にあります。
そのため、メンテナンスや建て替えがより早い時期に必要になり、長い目で見ると、建築や維持にかかる費用が他の種類よりも多くなることも考えられます。
そこで、建築コストだけでなく建物の寿命も考え、長い目で見て一番費用を抑えられるのはどれかを検討することも必要です。
倉庫建設にかかる費用の種類
倉庫を建設するとき、建設費以外にも諸々の費用がかかります。
最後に、倉庫建設にかかる費用をご紹介します。
・工事費
・設計費
・電気設備費
・上下水道の接続
・確認申請費用
・地盤補強
・外構工事
・空調工事
・セキュリティ費用
・外装・内装工事
まとめ
倉庫建設は一般的に多額の費用がかかるだけに、できるだけコストを抑えたいと思いますよね。
ただし、安さだけを追い求めると、品質に影響が出たり、サポートが薄かったりとデメリットも生じてしまいます。
そこで、最低限求めることは押さえた上でコストダウンを図りましょう。