工場内は、多くの機械が設置され荷物や作業員が何度も行き交います。
あまり気にしていませんが、そんな足元を支えているのは床です。
見た目には特徴もなく、作業に必要なわけでもありませんよね。
でも、気にしていなくても床は少しずつ劣化していきます。
そして意外にも修復することで、作業の効率向上や安全対策にも役立つんですよ。
そんな時に、オススメの修復方法が「床塗装」です。
今回は、床塗装を行うメリットをご紹介します。
工場の床、こんな状態ではありませんか?
どんな工場でも、日々の作業で床は汚れるので清掃は必須です。
床をキレイに保つことで、作業の効率も上がり事故対策にもなっています。
でも、ただ床をキレイにしておくだけではいけません。
建物と同様に床にも耐用年数があるので、過ぎてしまえば修復が必要になります。
いまの床の状態は、どんな感じですか?
- 床表面のひび割れ
- 塗料の剥がれ
- 床がデコボコしている
こんな状態のまま放置していると、工場内で危険性が高まります。
例えば、大きな荷物を運ぶために使用する「フォークリフト」。床がデコボコしていると走行中の振動が荷物にも伝わるため、落下する危険性が高くなります。
作業員も同じで、転倒する可能性があります。
床にタメージがあるだけで、作業効率は下がり危険が多くなります。
もし、工場内でそんな状態の床を発見したら、速やかに報告しましょう!
床塗装を考えよう
そんな床の修復の方法として、オススメなのが「床塗装」です。
床に色を塗り見た目もキレイになりますが、そればかりでなく耐熱性や防塵性に優れた施工方法や塗料を選ぶことができます。
工場によって必要な耐性は異なるので、床塗装をする時には十分に検討しておきましょう。
床塗装を選択するメリットは4つ
床塗装を選択するメリットを知ることで、修復作業に対しての悩みを解決することができます。
床塗装の作業は短期間で終わる
工場で一番困ることは、生産ラインが止まってしまうことです。
製品ができないと、会社だけの問題ではなく私たちの生活にも影響することが考えられます。
だから、生産ラインを止めるなら最小限に抑えたいですよね。
床塗装の作業は、床面積によりますが1日〜3日程度で終わります。
目安としては、100㎡の床塗装は約3日です。
もし、「1日でも止めるのは困る」という場合は、業者によっては夜間・深夜の作業を請け負うところもあります。
塗装が終われば、普段通りに使用できる
塗装後の乾燥にかかる時間も短いです。
極端な言い方をすれば、広範囲の塗装作業を行っていても終わったところから普段通りに使用できます。重量物の負荷にも耐え、塗装が剥がれることもありません。ただし、負荷によって使用可能までの時間にズレがあるので、いつから使用できるのかは業者に確認しながら始めてください。
さらに、塗装作業から乾燥にかかる時間を短くしたい時には、速乾性のある塗料を選択することも可能です。超速乾性といわれるのは、アクリル樹脂です。床面積が広い場所でも1日で終わらせることができます。
夜間での作業を希望する場合には最も適している塗料です。他の塗料と比べると高値ですが、その価値は大きいですね。
臭いの心配はいらない
食品を扱う工場では、作業中の臭い・食品への臭い移りの心配があります。
衛生面から考えてみれば、床をキレイに保つことで清潔な印象に変わりますが、できあがった食品や加工前の食材から塗料の臭いがしては、せっかくの床塗装も台無しになってしまいます。
こうした臭いの問題は、働く作業員の体調にも影響するので、塗料選びには慎重になります。
臭い移りを懸念する工場のために、低臭タイプの塗料が用意されています。
工場内の場所によっては、常温・低温であったりと作業する場所によって温度が違うこともあります。こうした温度の変化でも臭いが発生することがあるので、注意して選びましょう。
頑固な汚れも落とせる
日々の清掃だけでは落ちない汚れがあったり、掃除することが困難な場所はありませんか?
こんな悩みも、修復して床塗装を行うことで解消されることがあります。
塗装前には必ず下処理として、ひび割れや亀裂している箇所を修復します。
この作業をすることで、デコボコしていた床がキレイになるので掃除できなかった箇所を無くすことができます。
また、汚れがひどい箇所には必ず原因があります。
運搬の回数が多く他よりダメージがあったり、油や薬品による損傷が考えられます。
こんな状態を知ることで、塗料選びや施工方法の参考になります。
きちんと確認しておきたいですね。
床滑りを防ぐ
床表面の摩擦によって床は滑りやくなります。
滑りやすい床は、作業の効率を下げるだけでなく、そこで働く作業員の危険性も高めます。
また、摩擦だけでなく、生産ラインにて洗浄や蒸気など水を含む作業では、他の作業より転倒のリスク高くなります。
転倒防止のためにも床を修復する必要があります。
安全を確保できる方法として、滑りにくい塗料もあります。
工場だけでなく、スーパーマーケットや病院などでも転倒防止として選ばれています。
工場のタイプで選ぶ耐性
生産する製品が違えば、工場内の環境も取扱う機械も部品も違います。
まずは、工場で求められる耐性を知っておきましょう。
- 耐熱性・・・火や熱湯による熱負荷からできるひび割れを防ぐ
- 耐汚染性・・・汚れにくく、衛生面に優れた床を保つ
- 耐薬品性・・・化学薬品や日常的な薬品付着から床を守る
- 耐久性(荷重・衝撃)・・・重量物が何度も運搬されるダメージ、落下の衝撃から守る
- 高防滑性・・・転倒防止・安全に作業できる環境にする
この他にも抗菌性・防塵性も必要な耐性として挙げられます。
どれも求められる耐性ですが、工場のタイプ別に重要となる耐性も確認しておきましょう。
機械工場 | 食品工場 | 薬品工場 | 印刷工場 | |
耐久性 | ○ | ○ | ○ | ○ |
耐熱性 | ○ | ○ | ||
耐薬品性 | ○ | ○ | ○ | |
抗菌性 | ○ | ○ | ||
高防滑性 | ○ |
工場をタイプ別にすることで、より求められる耐性が分かりますね。
また、印刷工場では防塵性も重視されます。作業中に発生する粉塵がインクに付着することで、品質が下がるからです。
自社の工場に必要な耐性もしっかり確認しましょう。
業者選びは慎重に!
床塗装を行うメリットや耐性として必要なことも分かったら、あとは業者に依頼するだけです。
でも、どこの業者でもいいわけではありません。より良い仕上がりを求めるなら業者選びのポイントを抑えておきましょう。
丁寧な下処理を行う業者
床塗装をするためには、下処理として「ひび割れ・亀裂の修復」を行う必要があります。キレイに仕上げるために床を平らにすることは絶対条件です。
また、下処理のように大事な作業を自社で行っていることも確認してください。依頼後に第三者が介入することは、ドラブルにも繋がります。
床塗装を専門とする業者
塗装できる業者と聞いたら、床でも外壁でもプロとして何でもできるイメージですが、実は塗装する場所が違うと、使用する塗料も施工方法も全く違います。
上記でも説明したように、床塗装に求めるものは大きいです。
仕上がりがキレイなだけでなく、随所で必要な塗料や施工方法が提案できる業者を選びましょう。
複数の業者に見積依頼をする
より良い業者を選ぶために、見積り内容を見極める必要があります。
- 床面積の単価
- 使用する塗料・施工方法
- 耐用年数・メンテナンス
- 塗装以外の作業内容(下処理など)
価格や施工方法など、偏った見方をすると作業途中でもトラブルを招くことがあります。
分からないことがあって当たり前です。依頼者のこうした質問にも丁寧に分かりやすく解答できることも、業者選びには必要なことですね。
迷った時は、動画を見る!
業者選びに必要なポイントが分かっても、静止画像や文章による説明だけでは不安が残ります。
そんな時には、動画で確認する方法もあります。
実際の現場風景や仕上がりを、動画サイトや自社ホームページに投稿している業者は多いです。さらには働いている職人の顔も分かります。
動画を見ることで、業者への不安は解消されます。
まとめ
いかがですか?
普段は注目しない床ですが、作業効率を上げ、安全も確保できることが分かりました。
床塗装という選択は、生産ラインや作業員に大きな影響なく安心して施工できます。
床塗装の効果は施工後にもあります。有効的にする方法として、塗料やラインテープの色が考えられます。
工場の床に緑色が選ばれる理由は、製品や部品などと色が被らないとされています。ラインテープは色分けすることで、「危険な箇所・安全な箇所」として区域分けすることができます。
自社の工場に合う塗料と施工方法で、より良い床にしてください。