省エネ対策でわかる工場の無駄をなくす方法

私たちの生活でも注目されることが多くなった、環境問題と地球温暖化は工場にとっても切実な問題であり、消費エネルギーとなる電力・エネルギーについては省エネ法として制定されています。

すでに担当者を決めて対策をしている工場も多いのですが、より良く対策が取れるようにできることを確認をしてみましょう。

省エネ法と工場との関係

省エネ法は、「エネルギーの使用の合理化に関する法律」といい、制定は1979年です。これは、オイルショックが契機となっており、環境問題だけでなく安定供給の確保のためとされています。

規制の対象

大きく4つに分けることができます。

  • 工場等(病院・学校なども含む)
  • 輸送
  • 住宅・建築物
  • 機械器具

エネルギーってなに?

エネルギーは、私たちの生活を豊かにしてくれるものです。
省エネ法で対象となるエネルギーは、3つあります。

  • 燃料(①原油・ガソリン・石油製品②可燃性の天然ガス③石炭製品)
  • 熱(燃料を熱源とする蒸気・温水など)
  • 電気(燃料を起源とする電気)

上記に該当するエネルギーが省エネ法で対象となります。
どれも限りあるエネルギーであり、いま無くなると工場ばかりでなく私たちの生活も激変してしまいます。

ここで、対象とならないエネルギーは、「自然を活用した太陽光エネルギー」・「回収した廃棄物を利用したエネルギー」となります。

工場がするべきこと

工場の規模や年間に消費しているエネルギー量によって細分化されます。これによりエネルギーの使用状況や担当者の選出、そして今後の計画などについて、管轄の省庁に届け出る必要があります。

省エネ法によってエネルギーは守られています。そのため、工場が届出書提出などを怠ると厳しい罰則があります。

詳しく情報を知りたい方は、こちらをご覧ください。
省エネ法(工場等に係る措置) に基づく手続等の概要

目先の対応だけでは省エネ対策はできない

私たちがすぐにできる省エネ対策として思いつくことは、「こまめに照明・空調のON/OFFする」これではないでしょうか?
これも大切な省エネ対策ですが、工場のように規模が大きいところでは、その成果は見えにくいです。

まず、一番にするべきことは、

経営者及び社員に呼びかけ、省エネ対策について意識させることです。

目先の対応だけ、誰かに任せるだけ、これでは省エネ対策は進みません。少しずつ形にして成果を出すためには、工場全体で変わって、取り組むことが必要です。
具体的に始める手順をご紹介します。

工場の現状を把握する

成果を出すために何をしたらいいのか?この「何」を知るために、工場の現状を把握することが必要で、見直すポイントがわかります。

整理整頓する

まずは、不要なもの、無駄を生み出している場所などを確認しましょう。

  • 工具や器具などが定位置にあるか
  • 作業を遅らせているレイアウト
  • 汚れがひどく誰も触らないもの

普段、当たり前のように作業を続けていると、無駄も不要にも気づきにくいことがあります。もしくは以前から不便に感じていた作業があれば、この機会に改善することができます。
加えて、生産ラインだけでなく、材料や製品を置いている倉庫にも目を向けましょう。棚や置き場所を工夫することで、在庫を探す時間短縮とともに照明(電気)の使用時間もすることができます。

設備の見直し

省エネ対策としてエネルギーを消費している設備について見直す必要があります。
工場内で、エネルギーを消費している代表的な設備です。

・空調設備
空調設備は、工場内において消費エネルギーが高いものですが、作業員や機械に快適な環境を保つためには、不可欠です。

・ボイラ設備
ボイラとは、エネルギー(燃料)を燃焼させることで発生する熱を、水に伝え「蒸気・温水」に換えます。生産ラインでの使用が多いので、最もエネルギーを消費しています。

・コンプレッサ設備
馴染みがないものですが簡単に説明すると、空気を圧縮して送り出す装置です。圧縮された空気の用途は、生産ラインにて異なりますが、機械の熱を放出することができます。

これらの設備は、工場を支えるものばかりです。使用状況や設備の状態について見直してみましょう。

設備の保守と導入

工場の現状が把握できたら、次は省エネの結果を出すために対策を実行していきます。

照明や空調のON/OFFなどは、経営者と作業員が省エネ、消費エネルギーの削減を意識することで、日常業務の中で取り入れることができます。
しかし、それだけでは省エネを実施しているとは言えません。具体的に消費エネルギーを削減して、安定供給ができることが目的です。

では、工場として何から取り組むべきでしょうか?
工場内で多くのエネルギーを消費するのは設備なので、まずは設備について省エネ対策を実行してみましょう。

設備の保守

工場内の設備や機械などは、その一つ一つが高額です。壊れてもすぐには買い換えることはできません。
少しでも長く性能を保って使いたいですよね。
そのために、日頃から保守管理を徹底することをオススメします。

空調設備

工場の空調といえば、「リモートコンデンサ型」といわれる大きな空調機です。
コンプレッサ(圧縮機)が内蔵されており、空気から熱を取り込み室内の温度をコントロールしています。

・省エネ対策のためにできること

  1. 定期的なフィルター清掃・・・フィルターの埃をとる事で、動作も良くなり無駄なエネルギー消費を押さえます。
  2. メンテナンス・・・日頃から点検する癖をつけましょう。万が一、異音がしたり、空調の効きが良くない時には確認をして、必要なら業者に連絡をしてください。

工場にもよりますが、空調機はほとんどが24時間稼働しています。使用期間の目安も約5年とされています。せめてこの期間内を快適にトラブルなく使用する事ができたら、省エネ対策となりランニングコストも下げられます。

ボイラ設備

ボイラもまた、工場では安定供給のために必須な設備です。
しかし、空調機のように誰でも清掃や点検ができるわけではありません。取り扱いを間違えると大きな事故を引き起こしてしまいます。
ボイラ設備の点検ができる「ボイラー技士」がいます。プロに保守管理を依頼しましょう。

コンプレッサ設備

工場内で地味だけど、なくてはならないものがコンプレッサです。先ほどの空調機にもコンプレッサは使用されています。
コンプレッサもフル稼働で使用されます。推奨される使用期間が過ぎたからといって故障してしまうものではありませんが、トラブルは避けたいですね。

コンプレッサの場合、ランプや表示により点検や補充のお知らせを伝えてくれます。オイルは毎日点検する事でトラブルも防げます。

また、日々の運転記録を残す事で、万が一のトラブルで業者に依頼する時にも対応がスムーズに進みます。

設備の導入

定期的な点検や清掃により、設備は安心して使用する事ができ安定供給が保たれます。
それでも、長く使用すれば老朽化も進み、故障も避けられません。
また、新しい設備の方がより良い省エネ対策にもなります。例えば、コンプレッサはその性能次第で消費電力が決まるので、省エネ対策とするなら新しいを導入する方が、消費エネルギーを削減することができます。

省エネ対策はコスト削減

省エネ対策は、限られたエネルギーの消費を押さえながら安定供給を続けるために実施されます。
環境問題やCo2の削減などにも貢献しています。
さらにメリットとしては、ランニングコストや不要な維持費用を削減することができます。

工場のエネルギー消費を把握することで、無駄に気づきます。電気やガスについては、作業員が意識する事で少しずつ減少していきます。さらに使用量明細票には、契約している電力量や1ヶ月の使用量などが把握できます。毎月同じ量を消費しているとは限りませんので、契約内容の確認、消費が多い月の対策も考えていくと、さらに省エネと同時にコスト削減が進みます。

また、不要な維持費は、工場内の設備台数や導入の検討を指します。
例えば、コンプレッサなど必要だからといって、工場内に数多く点在させても意味がありません。増設を繰り返している時は、メンテナンス用として記入している運転記録の確認や現場の作業員と話し状況を聞いてみましょう。

まとめ

工場の省エネ対策としてまとめてみました。
規模が大きく、消費するエネルギー量は、住宅とは比べ物になりません。省エネ法として定められているように、専任の担当者を設け工場全体で省エネに取り組むのがベストです。

計画を立て、具体的な省エネ対策を始めたら必ず検証をしてください。最初に決めたことが全てではありません。実行して初めてわかることがあります。少しずつ改善を繰り返し、結果を出すことで経営者も作業員もさらに意識して取り組むことができます。

ぜひ、実践してください。

 

 

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