工場・倉庫がファクトリーブースを導入するメリット・デメリット

工場・倉庫がファクトリーブースを導入するメリット・デメリット

この記事では次の内容をまとめています。

  • ファクトリーブースとは
  • 導入するメリットとデメリット
  • ファクトリーブースの活用例

ファクトリーブースを作ろうか悩んでいる方が知っておくべきことを全てまとめました。

手軽に新しい部屋を作れるファクトリーブースとは

専用のパーテーションを組み合わせて作られる小部屋のことです。

既存の建物の中に独立したスペースを新しく作ることができます。

パネルは組み合わせ方によって様々なレイアウトにすることが可能で、工場では休憩室や検査室といったいろいろな用途で使われます。

簡易的に作られるスペースではありますが、天井があるため密閉性は高く、機能性は意外と高いです。

工場がファクトリーブースを導入するメリット6つ

この章ではファクトリーブースのメリットをご紹介します。

1 手軽に作れる
2 リフォームよりもコストを抑えられる
3 今ある空間を活用できる
4 様々な設置方法が可能
5 移動・解体がしやすい
6 遮音性がある

手軽に作れる

パーテーションを組み合わせて作るので、手軽に使えるのがメリットです。

早ければ1日で新しい部屋を作ることができます。

工場に新しいスペースを作りたいときは増設をしたり、プレハブを建てたりといった方法もありますが、ファクトリーブースよりも完成までに時間がかかります。

すぐに新しく部屋を作りたい、大掛かりな工事はしたくないというときにぴったりの方法です。

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リフォームよりもコストを抑えられる

ファクトリーブースはコストがあまりかからないのも魅力です。

短い期間で完成するため、人件費が抑えられます。また、既にある製品を使って組み立てるため、1からオーダーメイドで資材を作る場合に比べてコストが安くなります。

パーテーションの製造、販売、工事と一連の流れが社内で完結している会社に依頼すればさらに費用を抑えられるでしょう。

少しでも安いコストで新しい部屋を作りたいという工場に合っています。

今ある空間を活用できる

ファクトリーブースは既存の建物のスペースを活用できるという特徴があります。

建物の中に新しく小部屋を作れるため、わざわざ増築したり、建物外に新しく建物を作ったりする必要がありません。

特に工場は天井が高く、1部屋あたりの面積が広いことが多いため、ファクトリーブースを導入するのに向いていると言えます。

今ある建物に新しい部屋が欲しい方はぜひファクトリーブースの利用を検討してみましょう。

様々な設置方法が可能

ファクトリーブースには様々な設置方法があります。

例えば、次のように設置することができます。

  • 独立して設置
  • ラインの途中に設置
  • 壁に沿うように設置
  • 角にはまるように設置

このため、設置場所の希望は叶いやすいと言えます。

移動・解体がしやすい

設置が簡単なファクトリーブースは解体もしやすいです。

そのため、ブースが不要になった場合はすぐに撤去することができます。一時的に小部屋が欲しいときに便利です。

また、移動も容易に行えるため、工場のレイアウトを変更するときにも問題なく対応できます。

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遮音性がある

パーテーションを組み合わせてできた部屋は音が漏れやすいのではないかと思う方もいるでしょう。

しかし、意外と密閉性は高く、天井も付いていることから、音は漏れにくいです。

そのため、周りの音を気にせずに快適に休めるよう、ファクトリーブースを休憩室にしている企業もあります。

また、電話対応が問題なくできるので、現場内の事務所として使われるケースもあります。

遮音性の高いパネルもあるので、特に音漏れを防ぎたい方はこちらの利用も検討してみましょう。

工場がファクトリーブースを導入するデメリット4つ

この章ではファクトリーブースのデメリットをご紹介します。

1 室内の温度が高くなりやすい
2 工事の際に騒音が発生する
3 天井や床に穴が開く
4 耐震性が低い

室内の温度が高くなりやすい

ファクトリーブースには室温が高くなりやすいというデメリットがあります。

工場は夏に暑くなりやすく、熱中症のリスクがあり、ファクトリーブース内でも同様に気をつける必要があります。

熱源や屋外が近い場所は特に高温になりやすいです。

ファクトリーブースには空調設備を設置することができるので、こうしたものを活用すれば熱中症のリスクがなくなり、夏でも冬でも快適に過ごすことができますよ。

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工事の際に騒音が発生する

設置の際には工事による騒音が発生します。

そのため、工場の稼動中に工事を行うと、騒音で気が散ったり、同僚の話す声が聞こえなかったりと様々な問題を引き起こします。

工事は短い期間で終わりますが、工場の生産性を落とさないためには休みの日に施工を行うなど対策をするのが望ましいです。

また、周りに住宅がある場合は近隣対策も考えましょう。

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天井や床に穴が開く

ファクトリーブースは設置する際に床に穴が開きます。

そのため、穴を開けたくない場合や賃貸の工場ではあまり向きません。

物件を借りていてファクトリーブースを設置したい場合は事前に管理会社に相談しましょう。

また、物件から退去する際には原状回復のために修繕しなければいけない点に注意しましょう。

また、天井が低い場合は天井にも穴が開くことがあります。

天井付きのファクトリーブースの場合は天井には穴は開きません。

工事の前に既存の建物に対してどのような施工を行うか確認しておきましょう。

耐震性が低い

パネルで囲われたスペースのため、耐震性はあまり高くありません。

日本は地震が多い国なので、この点はデメリットになるでしょう。

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工場でのファクトリーブースの活用例6つ

この章では工場がファクトリーブースを活用する方法をご紹介します。

事務所

まず、オフィスとして活用することができます。

現場内の事務所を作れば、事務作業と現場での作業の両方がある従業員は移動を減らすことができます。

また、遮音性の高いパネルを利用すれば現場からの騒音が聞こえにくく、電話対応も問題なく行えます。

検査室

検査室として活用する企業もあります。

検査作業は精度の高さが求められるため、周りの音が聞こえにくく、集中できる環境下で行うのが理想的です。

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休憩室

従業員の休憩スペースとしても活用できます。

机や椅子を置くだけでも休憩はできますが、やはり1つの独立した部屋で休む方がリフレッシュできるでしょう。

外の音が聞こえにくいため、仕事を忘れてしっかり疲れを癒せます。

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喫煙所

密閉性が高いため、喫煙所として使われるケースもあります。

タバコの煙が外に出にくいため、タバコを吸わない従業員にとってもメリットがあります。

冷蔵スペース

食品や医薬品など、温度管理が求められる工場の場合、ファクトリーブースを冷蔵スペースとして使うこともできます。

冷蔵庫など冷蔵設備は別で用意が必要ですが、周りをパーテーションで囲うことで冷気を逃さず、温度を安定させられます。

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トイレ

新しくトイレを設置したり、数を増やしたりしたいときにもファクトリーブースが使えます。

トイレの嫌な匂いが外に出ることを防げます。

ファクトリーブースに付けられるオプション例4つ

この章ではファクトリーブースを設置する際に追加できるオプションをご紹介します。

換気扇

パネルに換気設備をつけることができます。

新型コロナウイルスのような感染症が流行っているときでも、換気システムが備わっていれば安心です。

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窓ガラス

窓ガラス付きのファクトリーブースも実現可能です。

窓があれば中の様子をいつでも確認できます。また、開閉が可能な窓なら換気をすることもできます。

電気工事

照明、コンセント、空調といった電気設備をつけられます。

電気工事を行う場合、ブースだけを設置する場合よりも納期は長くなり、さらにはコストも増えます。

セキュリティシステム

入退室を管理したい場合はセキュリティシステムの導入が必要です。

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このように、ファクトリーブースを設置する際に利用できるオプションはいろいろありますが、業者によって対応できるものは異なります。

そのため、打ち合わせの際にどのようなオプションがあるのか尋ねてみましょう。

まとめ

ファクトリーブースとは専用のパーテーションを組み合わせて作る天井付きの部屋です。

構造が簡単なので、短納期で仕上がり、移動や解体がしやすいのがメリットです。

一方で、室内の温度が高くなりやすかったり、耐震性は高くなかったりとデメリットはあります。

メリットとデメリットの両方をよく知った上でファクトリーブースを設置しましょう。

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